月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ベネトナシュ

2016-09-11 04:10:38 | 詩集・瑠璃の籠

あなたがたが
小さな暗がりに閉じこもったまま
出てこようとしないのは
自分が馬鹿だったということを
認めるのが嫌だからです

そんなことをすれば
今までやってきたことのすべてが
馬鹿になる
人間のやってきたことが
何もかも
自分のためだけにやった
嫌なことになる

正直になりなさい
高い愛のふりをして
聖なる神のふりをして
あなたがたがやったことは
すべて
自分のためだったでしょう

自分が金持ちになるため
いい相手と結婚するため
他人よりも幸福になるため
他人に勝つため
自分が一番偉いことを人に認めさせるため
そんなところに
最も正直な自分の心があるでしょう

なぜそんなことを考えていたのか
それはやはり
あまりにも自分が小さいものだと
思い込んでいたからです
ほんの小さな風の音にさえおびえる
芋虫よりも小さい心だと
自分のことを考えていたのです

もうそろそろ気付きましょう
その芋虫のように小さな心は
本当のあなたではありません
あなたがそうだと思い込んで
厳重に着込んでいる鎖の罠なのです
自分で自分にしかけた
あまりにも愚かな罠なのです

傷つくことを覚悟して
痛みを飲み込むことを覚悟して
光を見なさい
自分が馬鹿だったと
正直にすべてを認めることができれば
あなたがたはその罠を
さなぎのように脱いで
本当の自分に戻ることができる
そして脱ぎ捨てた殻を土台にして
次の空に飛べるのです

本当の進歩は
愚かな自分を認めることから始まります
すべてを神の前に正直に認め
二度と繰り返さないと誓うことから始まるのです

芋虫が
かつての自分の姿を
脱ぎ捨てるように
過ちに目をつむる
その頑なな自分の罠を
脱ぎ捨てなさい




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