コンセールルミエール

フルートアンサンブル 
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ハンス・フォン・ビューロー

2009年02月12日 | 音楽一般
今日はドイツの指揮者、ハンス・フォン・ビューロー(1830~1894)が亡くなった日です。
 ビューロー登場以前は、作曲家自身が指揮をすることが多く、指揮を専門とする音楽家はいませんでした。その意味で、指揮を専門としたビューローは、現在の指揮者の先駆者とも言える存在です。ビューローは、並外れた記憶力を持っていました。1850年、ロッシーニのオペラ『セビリャの理髪師』の指揮でデビューした時、彼はこう言ったそうです。「私はすべての譜面を頭に入れ、楽曲を意のままに操れた」と。彼はオーケストラの楽員にも楽譜をすべて記憶させ、しかも立ったまま演奏するように強要し、完璧な演奏になるまでリハーサルを繰り返しました。その上彼は、演奏前に必ず聴衆に向かって講議をし、たとえば交響曲『英雄』を指揮する時には、ベートーヴェンについて、特に、ベートーヴェンとナポレオンについて延々と話をして、聴衆を仰天させたそうです。
1882年に創立されたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の初代常任指揮者に就任。現在、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団には、ビューローの名を冠した栄誉賞がつくられています。