7歳トリックに衰えなし/ステイヤーズS <NI
-
- スタミナ十分のトウカイトリック
<高木一成の読み切った!!:ステイヤーズS>
師走の中山が開幕。最終日の有馬記念まで5重賞が組まれている。初日メーンは名物マラソンレースのステイヤーズS(G2)。ジャパンCを的中させ相変わらず好調の「3連単マスター」高木一成は、春の天皇賞でも◎を打ったトウカイトリックで勝負する。
古豪トウカイトリックを狙う。3000メートル超のレースに16回目の参戦となる生粋のマラソンランナー。08年1月の万葉S以来勝ち星はないが、平均連対距離2558メートルの、自慢のスタミナには衰えは感じない。◎を打った今春の天皇賞は出遅れが響いたが、最後は最内を力強く伸びて6着。前残りの決着だった前走のアルゼンチン共和国杯もゴール前の勢いが目立った。
もともと疲れの残りやすいところのある馬だけに、たたき2戦目で余力の残っているローテーションは魅力。「今度は息の保ちも違うはず」と野中師も上積みを強調している。超スローの決め手比べになると厳しいだけに、場合によっては自分から動いて持久力勝負に持ち込む競馬もあるとみる。得意の長距離で消耗戦に持ち込めば十分勝ち切れる力がある。開催替わりの開幕週とはいえ、JRA最長距離重賞は簡単に前残りでは決着しない。各馬のスタミナが尽きたところで、しぶとく伸びてくる。
ここにきて良血が開花した印象のフォゲッタブルが対抗だ。騎手とのコンタクトが、より大事になる長距離戦だけに、乗り慣れた吉田隼騎手とのコンビで出てきてほしかったが、名手スミヨンを相手にそれは杞憂(きゆう)か。近走の充実ぶりから大崩れはなさそう。中山だと安定感の増すモンテクリスエスも好勝負が期待できる。馬単(11)=(5)、(11)=(13)、(11)(14)、(11)(3)、(11)(6)、(11)(7)、(11)(12)。
[2009年12月5日8時27分 紙面から]