「キーンランドC・G3」(29日、札幌)
昨年の覇者ビービーガルダンが25日、函館ダートで力強い動きを見せた。単走ながら迫力のあるフットワークで、ラスト1F12秒4の時計をマーク。休み明けだった前走からの上積みをアピールした。
◇ ◇
函館ダートで追い切られた昨年の覇者ビービーガルダン。ラストは一杯に追われ、5F66秒2‐37秒4‐12秒4で、力強い動きを見せた。
目標は先のG1。それは分かっていても、今の出来の良さに、鳴海助手のトーンは自然と上向いてくる。「昨秋のG1(スプリンターズS2着)の時は自分からハミをとっていた馬が、前回はそうでもなかったからね。しかし、今回は気合が乗っている」。
2着に敗れた前走の函館SSよりも確実に状態は上向き。さらに「ハプニングもなく予定通りのメニューをこなせた。ここまでの過程に関しては文句なしだよ」と説明。昨年は函館SSを軽い外傷で直前に回避するアクシデントがあり、ここへ向けて順調さを欠いた。しかし、今年は万全の態勢で臨める。
函館SSではワンカラットの切れに屈した。それでも斤量差が5キロあったし、休み明けだったことを考えれば上々の内容と言える。今回は過去2年のこのレース2、1着を含め、4戦3勝2着1回と、抜群の成績を残す札幌芝1200メートル戦。それだけに領家師は「函館だと4コーナーで追っつけるようになるが、札幌だと勢いが違う」と自信を持っている。斤量面でも「前回は初めての59キロだったが、今回は58キロだからね」と有利さを強調する。
ここを勝てばサマースプリントシリーズでトップに立つ。さらに、この後に控えるスプリンターズS(10月3日・中山)へ向けて大きな弾みにもなる。狙うは連覇、そして、その先にあるG1制覇‐。昨年の覇者が今年も華麗な走りを魅せる。
【キーンランドC】ビービー連覇へ軽快/SAN