トライアルシーズンに入り、中山では日曜に皐月賞TRのGII弥生賞が行われる。牝馬路線と違って混戦模様の牡馬クラシック戦線を占ううえで、重要な前哨戦となりそうだ。注目は2戦2勝のディープインパクト産駒ターゲットマシン。父は05年にこのレースで重賞初制覇を飾り、無敗の3冠馬へと成長した。父と同じ道を歩むためにも、負けられない一戦だ.
ここから父と同じ軌跡を歩むことができるか-。2戦2勝。無敗のディープインパクト産駒ターゲットマシンが弥生賞に挑む。
先週の開催終了時点で43頭(うち地方馬1頭)が勝ち上がっているディープ産駒。その中で、2勝以上しているのは15頭いるが、無敗はターゲットマシン1頭だけだ。父同様、2戦2勝で臨む弥生賞に、陣営の夢も広がっている。
「まだ体はしっかりしていないけど、能力はあるからね。力? 入らないわけがないだろう」
手綱を取る田中勝騎手は笑顔で期待の大きさを語る。初戦は出遅れて最後方からの競馬になったが、上がり3ハロン33秒8の豪脚を発揮して勝ち上がった。2戦目は弥生賞、皐月賞と同じ舞台の寒竹賞で、好位から危なげなく抜け出した。
「2戦目はいいところにつけて行こうと思っていたし、折り合いもついた。最後の反応も思った通りだったよ」
カッチーの思惑に違わずに結果を出したターゲットマシン。これでクラシックへの道が大きく開けてきた。薗部オーナー&宗像厩舎&田中勝騎手のトリオと言えば、02年の弥生賞などGII6勝、GIII1勝のバランスオブゲームがクローズアップされる。
「バランスオブゲームは体がしっかりしていて2歳から活躍したけど、ターゲットマシンはまだ体がしっかりしていない分、伸びしろはあると思うよ」
GIには手が届かなかった先輩の分までこの馬でタイトルを、と気合が入る。自ら手綱を取って行われた23日の美浦ポリトラックでの1週前追い切りでは、5ハロン68秒9、3ハロン38秒9-12秒6を馬なりでマーク。軽めながらも「息はできているから、強くやらなくていい」と前哨戦へ向けて好感触を得た様子だ。
母ハンターズマークはNHKマイルCとダービーを制したキングカメハメハの半姉と母系も奥が深い。父と同じ無敗でクラシックへ。この弥生賞でつまずくわけにはいかない。