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本レース結果【クイーンS】うまく乗った!古川称える南井師(スポニチ)
【クイーンS】ピエナビーナス騎乗の古川吉洋騎手を称える南井調教師(右)
【クイーンS】ピエナビーナス騎乗の古川吉洋騎手を称える南井調教師(右)
Photo By スポニチ

南井師にとってクイーンSの勝利は、タマモホットプレイで制した06年シルクロードS以来、6度目のJRA重賞制覇となった。南井師は「きょうはジョッキーがうまく乗ってくれたね。脚の状態がまだ完ぺきじゃなかったと思うけどホント頑張ってくれた」と右足腓骨骨折を克服して重賞Vを達成した古川をねぎらっていた。

結果 【クイーンS】古川騎手11年8カ月ぶり重賞勝った!(スポニチ)

【クイーンS】快勝したピエナビーナスと古川吉洋騎手(左)
【クイーンS】快勝したピエナビーナスと古川吉洋騎手(左)
Photo By スポニチ

【クイーンS】16日、札幌で行われた「第57回クイーンS」は単勝58・7倍のピエナビーナスが大激走。殊勲の手綱を取った古川吉洋騎手(31)は、実に11年8カ月ぶりの重賞Vを成し遂げた。

最後の直線、馬群がバラけそうでバラけない。中団のインで脚をためていたピエナビーナスの前にできたのは、ほぼ1頭分しかない狭いスペース。それでも、こじ開けるだけの手応えは十分あった。鞍上・古川吉洋に導かれ、迷わずそこに突っ込んでいく。あとは人馬一体となったラストスパートでゴールを目指すだけ。そのまま一直線に伸びて2着ザレマに1馬身差。休み明けで格上挑戦に踏み切った11番人気の伏兵が大仕事をやってのけた。引き揚げてきた古川が声を弾ませる。

 「内枠だったし、内々のいいところで我慢しようと思っていた。外を回って勝てるメンバーじゃないからね。作戦通り。直線は“頼むから閉まらないで”って思っていた

 笑顔あり、涙ありの劇的Vだった。ゴールした瞬間に浮かべた満面の笑みとは一転、検量室前では感極まったかの表情。下馬すると自らの腕でそっと目頭をぬぐった。

この夏の札幌シリーズでは先月19日の最終レースで落馬。右足腓骨(ひこつ)骨折と診断された。ケガを乗り越え、誰もが驚く早さで戦列へ。騎乗を控えたのは2週だけ。復帰2週目での重賞制覇は7番人気アインブライドで制した97年の阪神3歳牝馬S(現阪神JF)以来、約11年8カ月ぶりとなるタイトルだった。「悪いこともあればいいこともある。重賞を勝たせてもらったのは何年ぶりかな。マイペースでやってきたから深く考えてはいなかったけど勝てるときはこんなもの。オレらしいと言えばオレらしいよね」

 また、パートナーのピエナビーナスは過去に函館で3勝、札幌ではこれが2勝目。勝ち鞍すべてを北海道で挙げる無類の洋芝巧者だ。とはいえ、今回は条件戦ではなく重賞の舞台。さすがにこの激走には南井師も驚きを隠せなかった。

 「この馬、北海道では走るし休み明けも苦にしないタイプ。けど、勝つとはね。この後はまた準オープンを使おうと思っていたくらいだから先のことは何も考えていないよ」

 プランの練り直しもトレーナーにとってはうれしい誤算。今後は堂々、重賞ウイナーとして戦歴を刻んでいく。

 ◆古川 吉洋(ふるかわ・よしひろ)77年(昭52)9月26日生まれの31歳。岡山県出身。96年3月に栗東・長浜厩舎所属で騎手デビュー。現在はフリー。重賞勝ちは97年阪神3歳牝馬Sの1勝。血液型O。

 ◆ピエナビーナス 父フジキセキ 母オープニングタイトル(母の父カーリアン)牝5歳 栗東・南井克巳厩舎所属 馬主・本谷兼三氏 生産者・北海道浦河町岡本牧場 戦績20戦5勝 総獲得賞金9311万8000円。



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