6月某日 11ノット超え 逗子マリーナ沖

2010年06月15日 | 風の旅人日乗

[photo by Yo Yabe/KAZI magazine]

南風が吹き上がる予想の、13日の日曜日。

夜明け。海面と空をチェックしに、森戸神社の沖を見に行く。
強風波浪の天気予報は外れる予感。

予定変更無しでスケジュールどおり今日のセーリング練習を実行することにして、朝食後、8時前に葉山を出発、海岸を歩き、披露山を迂回して逗子マリーナへ。

船を出して、まずは南にクローズホールドで上っていく。
朝のウオーミングアップを兼ねて、逗子の新宿湾に向かってジェネカーをホイスト。
大した風ではなかったが、スターボード・タックでの波の方向が良かったせいか、
偶然のようにいい波に乗り、M井オーナー・ステアリングでの新記録、11ノット超えを達成。

全長6メートルちょっとのボートでの11.4ノットは、充分に迫力あり。
その恐怖に降参することなく、女の子のような悲鳴を上げつつも頑張っていいステアリングを維持したM井オーナーに拍手。

風向は180度から185度。この風向では、相模湾の風は強風波浪注意報レベルに合格するほどは上がらない。気象庁はどうも予報を外したらしい。
とは言え、油断は禁物、風向が200度を超えたらすぐに帰ることにして、南に向かってクローズホールドの練習開始。

スピードを維持しつつ悪い波を越えていくクローズホールドの練習に、願ってもない最高のコンディション。
M井オーナーに、2,3のポイントを伝えつつクローズホールドを夢中で練習している内に、シーボニアの緯度まで南下してしまう。
風向が180度から185度の間で安定し、気象庁の天気予報のような、南西のメチャな強風が吹いてくる気配がなかったからだ。

ディンギーのようなこの艇で、遥々ここまで来てしまった記念に、折角だからと小網代沖の赤白ブイをジャイブして回り、それから、北に向かって、逗子へのダウンウインドの練習開始。

波との角度の取り方、波に乗せるステアリングのタイミングなどを、M井オーナーに伝えながら相模湾奥の逗子マリーナに向かう。

この日は三浦半島側の相模湾をいっぱいに使った、本当にいいセーリング練習になった。
強風が吹き荒れるという天気予報を過信してこの日の練習を中止にしなくて、良かった。
ニッポンの権威・気象庁も、こういうハズレをやっちゃうこともあるんだな。

艇を洗って片付けた後は、逗子から鎌倉を通り越して大船まで出て、怪しの街・大船の飲み屋さん街を、この日のクルーメンバー3人で探検&チェックしながら回る。
麗しいニッポンの6月。日はまだ高く、3人の呑ん兵衛セーラーたちの時間はたっぷりとあるのだった。

いい味の日本酒を求めて大船を徘徊したあと葉山に戻り、少し仮眠してから、物書き仕事。
これをやっつけてしまえば、今週は、楽しい仕事が2つも待っている。