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思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

双子星

2009-04-28 23:20:43 | 思索
多くの場合、世界は自分を中心に回ってるのだろう。これが、結局は人が孤独である所以だ。結局は、というのは、つまりは「祭のあとの寂しさ」(吉田拓郎)ということだ。祭が最高潮に達しているとき、その渦の中にあるすべての人の心は外に放出されている。その祭もいつしか終わり、人気もまばらになった暗がりに一人佇むとき、放たれていた心が自分に帰る。そしてふと寂しさが訪れる。帰ってきたのは自分の心一つ。

そんな時、誰かが傍らにいてくれれば、心を通わせ合える誰かと言葉を交わすことができれば、ふと寂しさを忘れる。心は外と自分を行きつ戻りつ、いつまでも相手の心と戯れる。このとき二人の、あるいは三人の世界は自分を中心にではなく、互いに互いを回り合っている。双子星のように。

自分一人の中に心をしまい込んでしまわなくてもいい。ほら僕はここにいるよ、と君は声をかけたいんだよね。
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