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歩くことが唯一の趣味ですから。

ローマ

2011-09-23 | Weblog
本屋さんに行くと、文庫版『ローマ人の物語』がシリーズ完結してブックフェアをやっていたりする。
ぼくは単行本で気が済んでいるから読み直さないけど、文庫本でもローマ世界が終焉したかと思うと
ちょっと感慨がある。デジタルカメラを調べたら、何年か前のローマの写真が出てきた。


コロッセオ

二千年も前の遺構を生かして現代の都市が成立している。ヨーロッパにはこんなところ、他にない。
ギリシアだって遺跡は都市の中心を離れている。他の大陸にも類を見ないんじゃないかな?


コロッセオの中

舞台の下からライオンが飛び出す装置があったり……似たような仕掛けは現代の舞台にもあるけど、
この規模でやってるところはない。議場にせよ浴場にせよ、古代ローマは規模が大きい。


古代の壁を利用した住居

あまりにも大きいから、わざわざ壊さないで利用したり、たとえ壊れても使える部分を利用して
現代の生活が営まれている。そりゃそうだよ、丈夫な煉瓦の壁だもん。

巨大な建築を見て歩いて、そういうのに飽きてくると、やっぱり彫刻などの芸術品はギリシアに
ころがってるようなヘレニズム期以前のが段違いに美しいって思えてくる。


ただモザイク画は驚くほど写実的

床や壁のモザイクは写実的で、時代を超えた魅力がある。このあとの時代のキリスト教の美術が
とても稚拙なのにくらべて、古代ローマ人の自然を見る目は肥えている。


こういうのを見るとドキドキする

ローマ世界が終焉したあと多くのものが失われたけど、自然を見る目も長いあいだ失われた。
市民の屋敷の壁画(下の2枚)なんて、ヨーロッパ人よりも日本人の感性にむしろ近い。





ところで、「すべての道はローマに通ず」でおなじみのローマ街道は、馬車が効率よく走れる
ように直線で敷かれているというのは本当かなと思って、アッピア街道を歩いてみた。


水はけのいい石畳


どこまでもまっすぐ続いていく


だんだんデコボコになってくる

道路というのは整備しないと傷んでくるものだというけれど、このへんなどは整備されているほうで
きっとローマを離れるほど古代の街道は荒れてしまって、どこにあるかもわからなくなるんだろう。


それにしても、ひたすらまっすぐ…


だんだん石が磨耗していく…

歩き疲れたところでバスに飛び乗って地下鉄の駅まで運ばれていき、ローマの市街地に戻りました。
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