某ギターメーカー社長室

ギターメーカー社長の色々な出来事

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ギターとベースのグレードアップⅢ

2006-02-24 19:38:48 | 楽器
さて、続きです!
本体の鳴り方にはネックの状態も関係してまいります。
ネックの按排が良くないという判断をする場合、音がつまるとかビリつくとか色々あると思います。

が、ビリツキ等が無くとも具合が悪い事があるのです。
厳密に言えばビリツキが音として聞こえていないだけで、実際は弦が振幅する際にかすかにフレットに当たって振動を殺してしまっているケースがございます。

ちなみに弊社では弦高を1弦12フレットで1.2ミリ程度にセットアップ致します。
ここで、同じ1.2ミリの弦高でも実際は0.8ミリまで弦高を下げても問題無く弾ける物と1ミリまでしか下げられない物、同じ1.2ミリにセッティングしたとすると、より低いセッティングが出来るようになっている物の方が良くなります。

1.2ミリでどちらもビリツキが出ていないとしても鳴り方が違うのです。
すり合わせ=ビリツキが出てしまうときに行う修理と言う事だけでは無いんですね♪
良い鳴り方をさせる為に、たとえビリツキが無くともすり合わせをすると良いと思います。
結構変わりますよ。

すり合わせをする際にナットの交換もやってしまうと良いでしょう。
ナットを取り付ける溝は製作する工程の関係で指板Rと同じRが付いている物が殆どとなります。
もちろんLPの様に異なる物もございますが、ヘッド角度無しのネックの物は基本的に溝の底にRが付いているとお考え下さい。

その為に当然の事ながらナットの底の部分にもRをつけて取り付ける事になるのですが、量産品はこのRがあっていない物が結構多いのです。
ナットの中央部分とかでナットが折れてしまうのは、Rが合っていないとR部分の頂点に近づくにつれ隙間が出来て、強度的に弱い為にそこが折れてしまうのです。

弦振動がネックに伝わるのは支点部分となっている”ナット”ですから、これがネックに隙間が開いている状態で着いているのでは、しっかりと振動を伝える事が出来ません。

音質向上並びにチューニングの安定を図る為にもキチンとしたナット取付けを行わなければなりません!

続きは明日
コメント (23)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギターとベースをグレードアップ

2006-02-23 19:40:16 | 楽器
さてさて、昨日の続きです、2大テーマについて具体的に考えましょう。
まず隙間(空間)に絡めて振動の伝わり方を考えましょう。

10センチ角の立方体が2つあると仮定して下さい。
とりあえず立方体A(以下A)と立方体C(以下C)とします。

今、Aが振動しています、Cは振動していません。
Aの振動をCに効率良く伝えるにはどうするか?AとCをくっつけます。
同じ大きさの物がぴったりとくっついておりますから言ってしまえば横20センチ縦と奥行きが10センチの直方体となります。

そうです、この状態だと1つの塊になりますので当然隙間は0で振動のロスも0です。
ではAとCの間に1センチ角の立方体B(以下B)を挟むとどうでしょう?
AとCが接している部分は各々Bの平面1平方センチのみとなります。

残りの99平方センチは隙間です。
この状態でももちろん振動は伝わりますが、1と2が直接ついている場合はAの1000立方センチの振動がそのまま伝わるのですが間にBが入ってしまいますとまずAの1000立方センチの振動がBの1立方センチの物体を振動させます。

次にBの1立方センチの振動でCの1000立方センチの物体を振動させなければなりません、これは非常に大きいロスとなります。

振動をよりロス無く伝えるには密着面をいかに増やすか?隙間をいかに少なくするか?が大切と言う事がお解かり頂けたでしょうか?

実例を挙げますと皆様良くご存知の”ディープジョイント”これなどは上記内容を加味した最高の例題ですね♪

ネックがボディーに深く入ると言う事はネックの材料とボディーの材料の密着する面の面積が増えます。
ネックの振動をボディーに、ボディーの振動をネックに伝えるにあたって非常に有効な方法ですね。

また、ST等でトレモロを固定してしまう方法も同じです。
弦振動がブリッジを振動させその振動をボディーに伝達する際、イナーシャブロックの前後を埋めてしまう事によりブリッジとボディーの接する面積が格段に大きくなります。

前々回書いたFRTのお勧め改造方は上記内容の実例です。

弊社で推奨しておりますボルトオンのポケット部分の整形等も上記内容を考慮した改造方法です。
この部分はブリッジサドルの高さセッティングによるテンションの変化も絡んでの話ですが、ボディーとネックの密着の面積を増やすと言う意味合いも多く含んでおります。

ネックと言うのはボディーに対して水平に付いている訳では有りません、角度が付いております。
これはブリッジの厚みとの関係となります。
水平に付けてしまいますとネックエンド部分のボディーから指板面の高さよりもブリッジの厚みの方がありますので弦を張りますと物凄く弦高があがってしまいます。

目一杯サドルを低くした所でサドルからナットまで真っ直ぐに弦が通りますのでどうしても弦高が高くなります。
これを解消する為にネックには必ず角度が付いております、図を見て頂ければ一目瞭然でしょう。

で、この角度を付けるにあたって”シム”と言うはさみ物をしているケースが非常に多いです。
ジョイント部分にちょっとした厚みの紙等を挟んで、その厚み分角度がつきます。
しかし、挟み物をする事により角度が付くのですから当然その厚み分ポケットに隙間が開きます。

これは完全にNGです、隙間を開けずに角度を付けるにはポケット自体を綺麗に平面出しをしながら斜めに削って角度を付けなければなりません。
ポケットに角度が付いていれば完全に”面”でネックとボディーが接する事となります。

ただし、この作業は非常に手間が掛かるので、この”挟み物”と言う方法は良し悪しは別として合理的な発想ですよね(汗)
生産性を追及した結果でしょう。

また、ポケットに塗装が乗っている物も多いです。
当然乗っている所と乗っていない所では塗装の厚み分で凹凸が出来ます。
まっ平な物をそこに取り付けた場合、当然隙間が開きますので全て除去する必要があります!

う~ん、書き出したは良いが物凄い回数に分けないといけませんね・・・・続きは明日。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギター&ベースグレードアップ

2006-02-22 18:38:43 | 楽器
お手持ちのギターやベースをより良くしたい!と思われる方は当然多い事でしょうね、その為に色々な改造用パーツが有るのですからそう考えるのは当然です!

グレードアップの方法には大きく分けますと2通りの方法があります。
楽器本体をアップグレードする方法とハードウェア(電装パーツ含む)を交換する方法です。

普通は雑誌広告や店頭等で見かけるハードウェアに目がいってしまい、交換をご希望なさる方々が多いのですが、果たしてそれが一番効果的なのでしょうか?

折角改造なさるならより”効率良く効果的”に改造した方がお得です。
それには改造をする”順序”が大切となります。

この順序を間違えてしまいますと、折角大枚を払って改造しても思った程の効果が得られないケースや、ハードウェア本来の持つ性能をフルに発揮できない事が殆どとなります。

まず伝送系のパーツを考えましょう。
一番ご依頼が多いのはピックアップ交換です。

そもそもピックアップと言う物は一般的な音を拾うマイクとは異なり音を拾うと言うよりは”振動”を拾う物となります。
現にアンプにつないでピックアップの前で歌を歌ってもアンプからは音が出ませんよね?

この”振動”とは当然”生鳴り”の事です。
この話は一度ここで終わります、後でまた持ち出しますが一旦終わりです!

仕切りなおして今度はブリッジやナット他のハードウェアを考えましょう。
まず、何の為にハードウェアを交換するのか?
例えば人気のチタンサドル等はその硬質な材質ゆえ音質の変化はもちろん、振動の伝わり方等が変わってまいります。

では、音質が変わるのはなぜか?
”材料が硬いから”と言う答えでは三角なんです。
その硬い音質はどう言う順番でピックアップが拾って音になっているかを考えなければなりません。

上でも述べたようにピックアップは振動を拾います。
つまりサドルで音が変わります、音は”波(振動)”ですから、それがボディーやネックに伝わります。

最終的にピックアップで振動を拾ってアンプから音が出ます。
つまり”鳴り”がしっかりしているからこそ交換したハードウェアの特徴が前面に出て参ります。

ボディーやネックが何で出来ているか?
これも同じです。
ボディーやネックが振動する為に作っている材料の持つ音質が前に出てきます。
振動しないのであれば何で作られていても同じですからね。

このようにハードウェアの構造や材質の変化によって出音が変化するのはボディーやネックがしっかり鳴ってこそとなります。

つまり鳴らない楽器ではハードウェアの特性等をフルに発揮する事が出来ないと言う事ですね。

では、どうすれば生鳴りが良くなるのか?
それは弦の振動をいかに殺さず、ボディーやネックに伝達するかを工夫しなければなりません。

それには2つの大きなテーマがあるんです。

まずひとつは”空間は振動が伝わらない”と言う事です。
振動は触れている部分からしか伝わりません。

そして2つ目は”振動の妨げになる物を削除する”です。

ハッキリ言って当たり前の事ですね(汗)ただ奥が深いんですよ(笑)
次回以降は具体的にどんな事があるのか?この2大テーマについて考えていきたいと思います♪

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近人気のFRT

2006-02-20 18:42:39 | 楽器
なんか久しぶりの更新で大変恐縮であります(汗)
なんと更新する為に必要なパスワードとIDまで忘れている始末・・・・信じられないような話でございますな。

さて、最近80年代のHR/HMがまた息を吹き返して参りましたね、オーダーメイドでギターを作っているとかなり顕著にその時々の流行という物がご依頼内容に反映されているので面白いです(笑)

ここのところブリッジにFRTのご指定を頂く事が多く、ギターも80年代!と言ったような仕様が目立ちます。
一般的にはFRTは音が良くない!などと言われる事も少なくは無いのですが、実際はそんな事はありません。

まぁシンクロ等と比較してしまいますとテンションが柔らかい為に鳴り方は若干劣りますがセットアップ次第ではかなり太い鳴り方を致します。
それには”トレモロアップ”を犠牲にしなければなりませんが、案外ダウンは多用するもののアップは無くても何とかなるのですよね。

FRT付きのギターですとVH仕様以外はほぼ100%アップが出来るようになっておりますので、無くても平気な方はお勧めの改造がございます。
イナーシャブロックの前側とボディーの隙間を木材にて埋めてしまうのです。

前側だけですのでダウンは今まで通り可能ですし、イナーシャブロックの”鳴り”がボディーにダイレクトに伝わりますのでかなり変わります。
あわせてスチール製のブロック等に交換致しますとハイの倍音の出方が変わりますので芯のある太い鳴り方になりますのでお勧めです。

ちなみに私のギターも当然そのようにしています(笑)
これはFRTに限らずシンクロ等でも同様の事が言えますのでお試し下さい。

前側を固定する事により弦交換もかなり楽になります、これは弦の張力とスプリングの張力の均衡を図る必要がありませんので、アップを使用しない方は一挙両得です!

その際お勧めのセッティングは5弦をベンドした時にかすかにブリッジが持ち上がる位に裏のスプリングを調整いたしますと非常に気持ち良い鳴り方です。
私はスプリングを3本使用し、上記程度の張力にして使用しております。

まぁ若干アームダウンが重い感じはございますが、音が太いので我慢しましょう。
アームの効き具合は変わりませんから、本人が頑張れば機能上の問題は全くございません!

音重視!アームはダウンだけでOK!弦交換が大変・・・・と思っているあなた!結構具合良いですよ♪
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

有料道路でチャリ

2006-01-12 23:54:00 | 楽器
いつも楽器の話ですがさっきちょっと面白い物見ましたのでご報告w
横浜から厚木に向かおうと三ツ沢より横浜新道に乗ったのですが、新保土ヶ谷料金所の手前のトンネル付近でおじさんが高速走行の車に混じりママチャリ乗っているのを目撃!ww

かなりおっかないのでは?と思いきや、当の本人は結構飄々とチャリを扱いでましたね。
まぁこのまま行けば間違いなく料金所で止められるであろうと思い警察には通報しませんでしたが、料金所手前でUターン&逆走していないと良いですが・・・。

コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギターの打痕パートⅡ

2006-01-11 23:03:09 | 楽器
打痕は気になっている方多いですよね~。

まずラッカー!これは色目にもよるんですよね・・・・。
塗りつぶしであれば打痕部分をパテ埋め&整形、その後にある程度広い範囲で同色をぼかして吹き付けとなります。

サンバースト等でも2TSや3TSの外側の部分であれば同じ感じで直せますね。
塗りつぶしではないが淡色シースルーの場合、塗膜はある程度綺麗に直すことが出来ますが、埋めた部分は判ってしまいます、パテですと木材と色目が結構変わりますんで・・・・。

厄介なのは広範囲にぼかして吹けない部分、例えばサンバーストのバースト部分とかね、ここは綺麗に直すのはハッキリ言って不可能です(汗)
どうしても直したい場合はオールペイントになってしまいますね。

あとはトップ材に杢物を貼っている場合、これも埋めた部分が尋常ではない位目立ってしまいますからちょっと厳しい・・・・。

そうそう、トップコートが黄変している物、特にWHですね。
クリーム色を吹くのだと色の質感がぜんぜん違いますし、白を吹いてシースルーのイエローを吹く方法ですと色むらが出来てしまう為にかなり大変です。

音に関しては打痕程度では変わりませんが、密着の悪い塗装ですとそこから剥がれてくる事もありますのでお気をつけを!
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギターの打痕修理

2006-01-10 23:14:26 | 楽器
ギターやベースを大切に使っていたのに気がついたらちょっと傷がついている・・・小さな傷なので気にしなければ良いのだろうがどうしても気になる!何て事ありますよね。

こんな時に大活躍はアロンアルファをはじめとする"エポキシ系接着剤"なんです。
あくまでも"ポリウレタン塗装"と"ポリエステル塗装"限定ではありますが、かなりお手軽に綺麗に傷を修正することが可能です。

あくまでも上記2種類の塗料限定ですので間違ってもラッカー塗装のギターにはやらないで下さいね、大変な事になってしまいます。

これはボディーやネックの生地部分までに達していない程度のちょっとした打痕や傷などを治す方法です。

傷の部分に少しアロンを盛ります、そしてしっかりと乾かします。
乾いたらまた盛ります、そして乾かします、この作業を数回繰り返し塗膜表面よりも盛った部分が少々盛り上がる程度まで行います。

そしてその盛り上がった部分を800番程度のサンドペーパーで磨き、ある程度塗膜表面と面が合ったら1000番位で磨きます。
この時点で磨いた表面は白くなっておりますが、1000番で磨いた後、コンパウンド等で仕上げますとかなり綺麗に仕上がります。

ネックを外した時に"ペリッ"とポケット部分の塗装が剥がれた時などは、剥がれた破片をアロンで接着し、割れて隙間が開いてしまった部分をアロンで埋めた後、上記作業を行って仕上げるとこれまた美しく仕上がります。

塗装の薄い物などは磨き過ぎるとトップコートが取れてしまったり、色が剥げたりと大事になる可能性がありますので専門の者に任せた方が無難でしょう。

比較的安価な物などは塗膜が厚いので皆さんでもかなり美しく仕上げることが出来ると思いますよ♪
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スキャロップの落とし穴

2006-01-07 21:22:15 | 楽器
皆様明けましておめでとう御座います!昨日より社会復帰は良かったものの、初日から想像以上のメールでのお問い合わせ(汗)
ある程度覚悟はしていたものの2日連続40件以上の返信にはやっつけられてしまいました(汗)

その中に数件"スキャロップ加工"のお問い合わせが御座いまして・・・・2006年の一発目はスキャロップについて考えてみましょう。
そもそも何故スキャロップか?
これはフレットの頂点と指板面の距離を稼ぐ事によりフィンガリングが非常にしやすくなる、軽く押えるだけでもしっかり押えられる等々メリットが御座います。

単純に指板面からの距離を稼ぐだけであれば背の高いフレットを打つのと同じ事でありますが、背の高いフレットはどうしても幅が広くなりますのでピッチが安定致しません。

指板面を掘り下げる事によって細いフレットでも距離を稼ぐ事が可能となります。
また、いくら太いフレットを打ったとしてもスキャロップで稼げるほどの距離をフレットの高さでカバーする事は不可能ですからね。

ただ、スキャロップは指板面からの距離があるために、フィンガリング時には指先が指板面に付きません。
ですから強く抑えてしまうと弦が伸びてピッチが不安定になり易く、しっかりとフィンガリングをする方には向いていないでしょう。

まぁ一長一短と言ったところですね。
で、落とし穴ですが・・・・皆さんスキャロップ加工の費用は結構気にしているようですが"その維持費"迄には目が向いていない方々が多いようです。

特に長く使用する前提の高額な楽器などでは大変な事になるんです。

まず、ネックは弦のテンションが常に掛かっている為に"順反り"になる物の絶対数が多いのですが、指板をあのように掘り下げてしまいますと通常のネックと比べ非常に順反り方向への耐久性が落ちてしまいます。

スキャロップをしなければ軽い順反りで済んだ物が、スキャロップにしてしまったが為に極端な順反りになってしまうケースが少なくありません。

また、演奏を繰り返す事によりフレットが磨耗してくると当然の事ながら"リフレット"が必要な場合が出てまいります。
この際、スキャロップ加工をしてあるとビックリするような修理代金が掛かってしまうのです。

リフレットの工程はまずフレットを抜き去り、ネック調整後に指板面を平らに調整致します(指板Rはそのままなのでお間違えの無きよう)。

この作業は非常に重要で、いくらロッドで調整しても指板面が綺麗に平らになる何て事はありえないのです。
この作業を省略してしまいますと、どこで平らを出すのかと言えばフレットの頭で平面を出さねばなりません。

当然、この凹凸が極端になればなるほどフレットを削ってしまわなければ平らにならないので状態の悪いネックですとフレットが無くなってしまう勢いとなります。

ですから必ず指板調整が必要となるのです。
で、スキャロップのリフレットが高額になる理由はここにあります!
この指板調整が原因なのです。

スキャロップはご存知の通りフレットの付け根部分から指板の中央に向かって掘り下げるのですが(リッチータイプはちょっと違いますけど)、指板調整を行う事によりフレットが乗っている部分が削れ、末広がりとなっているスキャロップの形状のせいで、フレットが乗っていた部分の幅が広くなるのです。

たとえるなら富士山の頂上部分を削って低くすると頂上の面積は広くなりますよね?同じ事になってしまうのです。
そこにそのままフレットを打つとどうなるか?
フレットの付け根部分が階段状になってしまうのですね。

このままではどうにもならないので、階段状の所を加工しなければなりません。
スキャロップのやり直しです、形状を変えると言う感じですね。
つまり、リフレットの度にスキャロップをやり直すと言う非常にコスト高な事になってしまうのですよ。

ただでさえも¥40,000以上掛かるリフレットに上乗せで¥50,000程度の費用を考えなければならなくなります。
しかもリフレットは長く使用していると必ず必要となってきますのでその辺りも考慮して改造をしないと痛い目にあってしまうんですね♪

リフレットする度に¥100,000はアメ車の維持よりも大変ではないでしょうかねww
これを防止するには方法は一つ!スキャロップ形状を凹型にするしかないです(笑)
コメント (7)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

15年振りにエフェクター

2006-01-01 09:16:29 | 楽器
皆様明けましておめでとう御座います!今年も宜しくお願い致します!

さて、いつも仕事がらみの話ばかりなので今回はプライベートなお話なんぞ・・・一応"お休み中"と言う事なので・・・。

なんと私、年末にエフェクターを購入致しました!物凄い久し振りだな~等と記憶を遡ったところ、なんと!15年振り!マーシャルのシュレッドマスター購入以来ですよ、あれ今持っていたら高いんですね・・・・。

ハッキリ言って以前とは比べ物にならない位の状況なんですね・・・全然着いていけていなかったです。

とにかく見る物全て"へ~っ"とか"すげ~"とか連呼しちゃいましたもの(笑)
仕事柄、年中楽器店には行くのですが(当たり前ですな)ギターとベース以外は殆ど見ませんからね~、あとアンプか。

この年末に2006年は弊社ギター&ベースのユーザーを集めてライブ&飲み会イベントやりたい!何て事になり、当然、我社でもバンドを結成する事に!
で、ピンでご参加の方々からリクエストを頂き、我々がバックを勤めようと言う事になり色々な音が必要に。

物置から以前使用していたマルチを引っぱり出したのですが、この代物が"ME-5"と言う骨董品に近い代物でありまして(笑)
普段はアンプ直結が多いですからね、それからすると非常に便利で良く出来ていると長年愛用しておりました。

ところがさすがに骨董品、いざ弄ってみるとパラメーターとかが一切反応なし(汗)10年振り位に電源入れましたからね・・・・当たり前と言うか電源入っただけでも感謝しなければいけないのでしょうが・・・・。

で、何か買おうと仕事ついでに物色。
店員さんお勧めのマルチを弾くもどうも気に入る物がなく、挙句に"こんなに種類いらない"とか"つまみが多過ぎる"とか"シュミレーターなんて付いていない方が良い"とか・・・・"お前なんでマルチ買いに来たんだ?"などと言われかねない発言を連発(笑)

結局私のような人間には"マルチは必要ない"と言う結論に・・・・。
オーバードライブとブースターを購入しました!

何個か試しましたが"HAO"の物が使い易くて(つまみが一個しかない)購入、音もミドルがちゃんと出て、ハイもしっかりしているのでアタック感も気持良く、何よりも財布に優しい値段だったので決めました♪

なかなか良く出来ております、ブースターの方は単品で使用すると"ややハイが落ちる感"がありますが、使い易いですね。
会社で従業員に"時代遅れ"と一蹴されてしまいましたが(笑)

別に流行り物を追いかけている訳ではないので"気持ち良い"が大事ですよね~。
ちょっとお気に入りです。
この休み期間はちょっと楽しみが出来ました、この仕事していると逆に楽器関係買わないので、久々の買い物で楽しみ増えましたね~♪
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

配線材の違いパート2

2005-12-26 23:22:33 | 楽器
いやいや(汗)年末~っ!って感じでバタバタ何てものではありませんな(汗)
今月も休み無しであっという間に年末(涙)

そんな状況なもので更新出来ず申し訳ないです・・・・年内に上げなければいけないギター&ベースや修理がテンコ盛り!年明けには落ち着く予定なのでご勘弁を。

さてさて、今日は"配線材パート2"です。
前回は主にメリットについてお話しましたが今回は"デメリット"もあると言うお話です。

配線材にも色々ございまして通電率を上げる高性能な配線材と一種雰囲気物のヴィンテージスタイルの配線材がございます。
ここを間違えてしまいますと非常に本末転倒な結果となってしまいますので注意が必要でしょう。

代表的な例としてクロスワイヤーが挙げられます。
これは配線材としてはナカナカ高価なお値段ですから、前回の話と一緒くたになって"性能を引き上げる配線材"のようなイメージがありますがそれは間違いです。

あくまでも"良い部分・悪い部分を含めてのヴィンテージ風"と言う認識で使用する分には賛成ではありますが"基本性能アップ"の感覚でお使いになるとガッカリする結果となります。

ギブソン系の物等、配線の取り回しの距離が長いタイプのギターやベースに使用してしまいますと"とてつもなくノイズ"を拾う結果となってしまいます。
最近の物の多く"シールド線"と言う芯線の周りにアース線が巻いてある"非常にローノイズ"の物を使用してある事が多いのですが、グレードアップする事を目的にクロスワイヤーに交換する方が少なくありません。

こんな事してしまったらノイズの嵐になっちゃいますからね(汗)

配線材もキチンと特性を把握し"どう言うカスタムをしたいか"をハッキリとさせ、それにあった配線材を選ぶことが大切です。
配線材の交換をが基本性能アップを目的として行う場合、物によっては基本性能ダウンの危険性がある物もありますからね♪
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロッドが折れた場合

2005-12-20 15:48:43 | 楽器
ロッド折れ!これはかなり重症ですね、相当大掛かりな修理となります!
ロッド折れと言いましてもトラスロッドの棒の部分がねじ切れると言う事は殆どありません。

ロッドが折れる可能性が高いのは"貼り指板"のネックとなります。
ロッドが折れる、でも棒の部分ではない!では?どこが折れるのか?ロッド折れの殆どはネックの中でトラスロッドが回らないように固定する先っぽの部分と棒の繋ぎ目の溶接部分が取れてしまう事が多いのです。

そして、何故"貼り指板"に多いのか?それは貼り指板用のトラスロッドの形状のためです。
まず、1P用のトラスロッドは写真でも解る様に頭が丸でスリットが入っております。
これは1Pの場合トラスロッドをグリップから入れる為に丸い頭になっているのです。

ネックの中にトラスロッドを入れると丸い頭のスリット部分がネック材に食い込んでネック内でトラスロッドが回転する事を抑えます。
あの小さな頭で留まっているだけなので必要以上の負荷が掛かると留まっている部分の木がなめてカラ回りしてしまいます。

要するに留まっている部分の強度の方が溶接部分の強度より劣っている為に、ロッドが折れるよりも先に固定部分が駄目になってしまうのです。
ですから、1Pネックでのロッド折れは非常に稀になります。

少なくとも私は見た事がございません。
結果的にはトラスロッドが利かず空回りする訳ですから同じ事ではあるのですがね。
厄介な事にこの場合修理不能になってしまいます。
というのもロッドの頭を固定する部分の木が崩れてしまっているのでロッドを入れ直してもまたクルクル回ってしまうのです。

ネック裏から差し込むようになっておりますので、内部の崩れた部分は直す事ができませんしね。
1Pネックをお使いの方はご注意を!

で、貼り指板です。
写真の左側がそれです。

ご覧のようにロッドの頭が丸ではなく"T"になっております。
当然回転方向の強度は1P用よりも遥かに優れております。

ロッド折れはこの"T字"部分で起こるのです。
ここの溶接部分が接がれてしまうのですね、中には溶接が甘く何かの拍子に簡単に外れてしまう物もありますので注意が必要です(と言っても皆さんは注意のしようがないですよね・・・・汗)

貼り指板の場合ロッドを埋める際に"T字型"にロッド溝を掘り、ネックに埋め込みます。
この形状の為に1Pネックのように固定部分の木が崩れてしまう事はありませんし、仮に崩れても指板を剥せば崩れた部分の木を修復する事が可能となります。

ただし、ロッドを入れ替える場合は指板を剥さねばなりませんから、必然的にリフレットが必要となりますので非常に高額な修理となってしまうのです。
また、ロッドが折れてしまう位ロッドを締めると言う事はネックが酷い順反り状態と言う事ですのでロッドを抜いた後に反っている木をアイロンにて強制的に真っ直ぐに近い状態まで直す事から始めます。

その後、再びロッドを埋め込み暫く寝かせて木を落ち着かせ、指板を貼り付けてからフレットを打ち込みセットアップと言う流れとなります。
正直、非常に手間の掛かる作業でして、特に強い思い入れがある場合や、オールド等で今後入手の見込みも無く、尚且つ高額な楽器以外でしたらネック作り直しをお奨め致します。

元々、反り易い木であるのですから長い目で見るとまた同じように反ってしまう確立が非常に高いのと、作り直した方が遥かに財布に優しいですからね(笑)
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トラスロッド溝陥没の結末

2005-12-16 12:18:54 | 楽器
陥没した後どうしたかが気になっていらっしゃる方多いようなので続きです(笑)
お客様には正直に話をしました、それ以外ないですからね(汗)

グリップのリシェイプの結果、肉薄になっていた事、リフレットをする際の"フレット打ちつけ"の必要性、最後に平謝りと陥没部分の修理です。

そのギターは"貼り指板"の物でした、修理内容の前に予備知識を♪

トラスロッドの種類はザックリ分けて2種類、貼り指板用と1P用となります。
これは挿入方法の違いにより"頭"の形が違います。

挿入方法は1Pはネックグリップ側から溝を掘り、そこにロッドを挿入いたしますので頭が丸です。
一般的に"スカンクストライプ"と呼ばれるグリップ部分にウォルナットが埋めてあり線が入っております、これが溝の蓋になっている訳です。

貼り指板は指板を貼り付ける前に指板側からネックに溝を掘り、ロッドを挿入後メイプルで溝に蓋をし、その上から指板を貼り付けます。
ですから貼り指板のネックには一部例外を除き、基本的に"スカンクストライプ"は御座いません。

一部例外はフェンダー等のアメリカンスタンダードシリーズで行われている、ロッドの調整穴がヘッド側にあり、なおかつ"ブラウンエッグ(ヘッドの部分にあるウォルナットの丸)"部分にロッド調整穴が有る物と70sで見られるビューレットナットの物です。

ロッド調整穴が上でも上記以外は指板面からロッドを入れます。

てな訳で・・・・、預かった物は貼り指板、トラスロッド調整は下側だったのでスカンクストライプは無し!
トラスロッドの溝の形に陥没!

これは自然な感じに治すには"スカンクストライプ風"しかない!と言う事になり、お客様の同意を得てスカンクストライプ風にウォルナットを埋め、パッと見自然な感じに仕上げました(笑)

ロッドの入れ方をご存じなければ、修理したの判らないかも知れませんよ♪
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネックリシェイプ

2005-12-14 23:41:09 | 楽器
手持ちの楽器を自分に合わせて弾き易くする方法として"ネックのリシェイプ"がありますよね。
ナットの幅は通常42㍉が多いのですが、オールド等で"ナローネック"と呼ばれる細いネックの物は40㍉をきる物もあります。

また、グリップの丸みを帯びている部分の木を削って"肉(木です)の付き方"を変更したり"厚み"を薄くしたり、全体的に細くしたりと色々な変更が可能であります。
が、ここで注意しなければいけないのが"厚み"を薄くする場合に注意が必要なのです。

皆さんご存知のようにネックの中には"トラスロッド"なるネックの反りを直す為の"棒"が入っております。
棒が入っていると言う事はネック内に棒の入る空間が設けられている訳です。
この棒の入るスペースはネックの中心に真っ直ぐ掘られているのではなく、湾曲して掘られております。

トラスロッドの構造上(詳しくは後日)この湾曲が非常に大切なのですが、リシェイプの際、この"湾曲"が曲者となります。

ネックを仰向けに寝かせた状態ですと床方向(グリップ方向)に湾曲しておりグリップの"肉の部分"と"ロッドを入れる溝"との距離がネックの中間部分で最も狭くなっております。

しかもこの湾曲具合や頂点の位置でロッドの利くポイントや利き具合が変わって参りますので各社色々と工夫をしており、色々なパターンがあるんですね。
我々のように製作している者でも自社製品に関しては判るのですが、さすがに他社製品となると判りません。

ましてやネック内部の事なので見た目では判断できませんから(汗)
では、どうやって肉の厚みを調べるか?

小さな穴を開けます。
そこから大体の厚みを想定してリシェイプしていくのです。
ですが、あくまでも予想なので内部で溝が一番深い部分もあくまでも予想でしかありません!

ですから余裕を持って肉を残すようにリシェイプ致します。
ところが!!!!この"予想"と言うのが問題なのです。

予想して余裕を持って削りますから、ロッドが露出!!という事は過去にありません、が、実は肉が凄く薄くなってしまっているケースが無いとも言えません。

過去に修理でお預かりし、リフレットを行いました。
それは弊社以外の工房でリシェイプを行った物でありました。
当然お預かりした時には普通でした、一見何の変哲も無いネックです。

で、普通にフレットを抜き、その後フレットを打ち込んだのですが、その時に驚くべき事が(汗)
映画"十戒"をご存知でしょう、あたかも映画の海が割れるがごとくネックの真ん中が陥没・・・・(汗)????

トラスロッドの溝の幅でネックが陥没してしまったのです・・・・リシェイプによって溝とグリップの肉厚が極端に薄くなっており、フレットを打ちつけた際にその部分が陥没してしまったのですね。

非常に肉薄状態だったのでしょう、陥没した感触は全く無く、フレットを全部打ち終わってネックを持ち上げた時に陥没が発覚、バグってしまいました・・・。

ハッキリ言って過去に前例が無くなんでこんな事になったのか?とお客様にどう説明するか?で固まりました(笑)
極端なグリップ変更は危険ですよ(汗)
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オールドを・・・大胆だ

2005-12-13 14:37:46 | 楽器
リペアで結構あるのですが、海外等で買い付けをしたオールドギターやベースで物凄いダイナミックな改造をしている物があったりするんですよ(笑)
まぁ、その分買い付けを安くし手を掛けて販売しても元が取れる位叩くのでしょうがね。

そんな訳で、とても日本人では考えられないような改造!で一例を♪
依然有った物では"リフィニッシュ"かな~、どう見ても"缶スプレー"のメタリックブルーで"レイクプラッシドブルー風"に自分で塗装してしまった65年製のストラトキャスター(汗)

や"ポットを追加"しようとしたのでしょう、キャビティーを明らかに"フリーハンド"と思われる位"イビツ"に加工してある60sのST、などなど・・・・。
日本人って几帳面だなー・・・・と思わせるような物のオンパレード♪

皆さんに見せてあげたい(笑)
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カッコ良いFV

2005-12-10 23:16:04 | 楽器
こんなFV作ってしまいました!
そのうち雑誌他でお目にかかる事もあると思いますので、一足先にブログを見て下さっている皆様に公開!

ホンジュラスマホガニーバックのキルトウィング&フレイムセンターTOP。
ホンジュラスマホガにーネックにエボニー指板。
弊社オリジナルNEWサーキット、つい今しがた改良が終了して無事に完成!

この龍のブラシがカッコよい感じですな♪
私あまり"FVが欲しい!"と思った事無かったのですが、これは欲しい!ハッキリ言って凄く欲しい!!!

某有名アーティスト分です。
コメント (7)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする