自然観察会「~小さな森の不思議探し・秋編~」
日時 :9月15日10:00~10:30
参加人数 :幼児5名 小学生22名 大人21名 南小先生2名 ボランティア3名
場所 :南小学校隣り斜面林
虫好きの子どもたちが楽しみにしている自然観察会
「~小さな森の不思議探し・秋編~」
です。
開始時間の30分以上も前から虫かごと虫とり網を持った子どもたちが
集まって来ました。
子どもたちは自然観察員の横山さんが見えるのを楽しみに待っています。
虫かごを観るとトンボやバッタ、カマキリ、カナヘビが入っています。
「公園で捕まえて来たんだよ。」
と2年生男子
「家の庭で捕まえたよ。」
と自慢そうに話す2年生K君。
百科事典を持った4年生男子。
参加の子どもたちの熱心な態度に感心させられます。
開始直前、ドシャ降りの雨が降ってきましたが、
遠くに青空が見えているのですぐに止むことを予想して
あすぱるで育てているカブトムシを観察することにしました。
先日、卵を産んでいるのに気が付きました。
どんなふうになっているかスタッフも興味津々。
虫ケースを子どもたちの前に持ってくるとすぐ。
「さなぎになっている!」
大きな声が…
横山さんが
「もう幼虫になっているね。」
と言いながら手に取って
カブトムシの顔を見せて口を観察。
カブトムシは腐葉土を食べるため、口先が内側に曲がりこんでいて、
クワガタは木を食べるという違いから、クワガタの口先がたてにそろっているそうです。
1ペアから30から50個ほど産卵するそうで幼虫を十数個見ることができました。
成虫に何匹かえるか楽しみです。
その後、横山さんは子どもたちが捕まえてきたバッタの名前や特徴を教えてくれました。
トノサマバッタ … バッタの中では一番大きい。緑色。茶褐色のものもいる。
ショウジョウバッタ … オスはチキチキと音を立てるのでチキチキバッタともいう。
クルマモドキバッタ … 羽根をひろげるとリング条の模様が見える。
クルマバッタ … 羽をひろげる車輪の模様が見える。
絶滅危惧種で、今はほとんど見られない。
触角が長い虫と短い虫の違いはどうしてか考えてみました。
「外敵を遠くから気付くため。」
と素早くこたえる子どもたち。
触角が長いものは夜行性のものが多く、短いものは昼間活動しているそうです。
バッタについて詳しく知ることができたところで
雨が上がり、いよいよ斜面林に出発!
横山さんは
「第1回あすぱるバッタ争奪選手権」
を計画していました。
どんなバッタを捕まえることができるでしょうか?
「たくさん捕まえる!」
と張り切る子どもたち
出発してすぐ道路沿いのクロガネモチの木で
「バッタがいたー!」
の大声。
横山さんは
「これはバッタじゃないよ。オオカマキリだよ。」
「でも茶褐色のオオカマキリは珍しい。孵化したばかりかな。」
斜面林に着くとウスキバトンボを発見。
ウスキバトンボは羽が薄く、後ろ羽が大きいのでグライダーのように
長く飛ぶことができるそうです。
「この前、シオカラトンボ捕まえたよ。」
「赤とんぼ見つけたよ。」
子どもたちから自慢話が・・・
横山さんは
「バッタを探そう。」
と声掛け。
早々と
「3匹つかまえたあー。」
の大声。
「捕まえられない。」
と中学生のお兄さんにお願いしたS君4歳。
捕まえてもらったものは“ツチイナゴ”
横山さんは
「優勝候補かな?」
「オンブバッタ捕まえた!」
歓声が上がる。
ショウリョウバッタ、クビキリギリスを捕まえたようです。
アマガエルを捕まえた女の子もいました。
バッタを捕まえている間に楽しい草花遊びも
キンエノコロでは
「毛虫遊び」
キンエノコロを手で握ってにぎにぎすると動き出します。
顔を出すのは右かな?左かな?
にぎにぎする手触りはどんな感じ。お母さんたちも楽しんでいます。
キンエノコロを縦に割って鼻の下につけて
“ひげ爺さん”
これは面白い。
ハリエンジュの葉を使って
♪いろはにこんぺいとう♪
という遊びをしました。
ハリエンジュの1枚の葉にはたくさんの葉がついていました。
簡単に子どもも大人も楽しむことができました。
斜面林上の公園に着くと
「第1回あすぱるバッタ争奪選手権」
開始!!
捕まえたバッタのジャンプ(飛行)距離を競います。
横山さんの調べでは日本での記録がないので、
この大会の優勝記録が日本記録になるということでした。
ジャンプ台・メジャーが用意され、着地点確認者、測定者、記録者も決まりました。
1番手はオンブバッタです。記録 1m5cm
2番手、オンブバッタ 記録1m31cm
3番手はアマガエルを捕まえたSちゃんの参加に歓声があがります。
記録を期待しましたが、 記録は 35cm
4番手クルマモドキバッタは期待通り4m39cmの記録度だして優勝候補に!
5番手からオンブバッタが続きました。
8番手はツチイナゴです。横山さん一押しの優勝候補です。
ジャンプ台から見事なスタート。
審判員は追いかけるのに必至です。記録は25m25cm
素晴らしい記録に会場は大歓声!!
9番手オンブバッタ
10番手はツチイナゴ幼体が出場。
期待されましたがまだ羽がしっかりしていないようでした。
11番手のクビキリギリスも頑張ってくれました。
最後はオンブバッタが71cmの記録
オンブバッタが記録を競う中、アマガエルの参加はみんなを楽しませてくれました。
クルマモドキバッタも優勝候補でしたが
ツチイナゴの予想以上の飛行に会場は大盛り上がり。
優勝のS君5歳は驚きの顔です。お兄さんに感謝ですね。
優勝記録はツチイナゴの25m25cmでした。
子どもたちはまだまだ競技を続けたいようでしたが終了時間を過ぎてしまい
1回の挑戦で終わりました。
あまりの盛り上がりに次回の開催が楽しみになりました。
いつも楽しい自然観察会を企画していただく横山さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
知識が豊かになっている子どもたちの姿が頼もしく感じます。
恒例になった~小さな森の不思議探し~まだまだ楽しみがいっぱいです。
自然の中で親子・地域のふれあいを深めましょう。
※自然観察会の様子は川口市立戸塚南小H・Pでもご覧いただけます。
児童厚生員 澤田幸江⑭