DUCK


FUJIFILM X100V

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今年は寒いので、暖かいアウターをひとつ買おうかと思った。
ダウンなどのジャケットはいくつか持っているが、何年か着ている古いものばかりだ。
そろそろ新しいものを買い足してもいいだろう。

SAVE THE DUCKというイタリアのブランドがある。
動物性の素材を使わず、独自に開発したというハイテク素材の人工羽毛を採用することで、ダウン並みの暖かさのジャケットを作っている。
日本ではまだダウンのジャケットが主流であるが、海外では上流階級ほど動物愛護や環境問題への意識が高く、このブランドもかなり注目されているという。
すでに毛皮が世界的に否定されているのはご存じの通りであるが、そう遠くない将来に、ダウンを着るのも悪・・という時代が来る可能性が高い。

実はアヒルを救う事ばかりでなく、実際ここのジャケットは性能面でも優秀である。
ポリエステル製でリサイクルが可能であるし、高い保温性、柔軟性、通気性、速乾性を備えており、しかも重量も軽い。
さらには自宅で洗濯が可能で、価格もダウンより抑えられている・・という具合である。
何しろイタリアのブランドなので、デザインや色使いはかなりイケている。
利点がズラッと揃っており、商売として考えても、目の付け所がいい・・と言えるだろう。

少し前の話であるが、たまたまデパートに出ていたこのブランドの売り場に、Mrs.COLKIDと一緒に立ち寄ったことがある。
SAVE THE DUCKという変わったブランド名を、その時初めて見た。
アヒルを救え・・・なるほど、殺生を避けるため羽毛は使わない、というブランドなんだな・・と思った。

ところがあろうことか、そこでMrs.COLKIDが
「ダウンは置いていないんですか?」
と店員さんに質問した。
普段モンクレを着ている人なので、純粋に、人工の素材よりも本物のダウンが欲しい・・と思ったのだろう。

しかし生き物の殺生をしないことが最大の売りのブランドである。
「いえ・・こちらではダウンは扱っておりません」
と店員さんは困ったように答えていた。

僕がMrs.COLKIDに
「あのね・・ダウンを使わないから「SAVE THE DUCK」なのに、それじゃあ「KILL THE DUCK」になっちゃうじゃないか」
と言うと、店員さんも苦笑していた。

その時のことを思い出し、アウターを買うにあたって、SAVE THE DUCKのジャケットも候補に入れた。
お店に見に行ったが、デザインがカッコよくて、試着しているうちに欲しくなってしまった。
色も鮮やかなものが多く、一般のアウトドア系のダウンジャケットが、何だか野暮で古臭く見えてきた。

結局、たまたまその日に1着だけイタリアから入ってきたという、新色のジャケットを購入した。
比較的薄手で身体に密着するタイプなので、暖かさがどうだろうとは思ったが、まあ都内で着る分には十分であろう。
ここでも品薄らしく、本国から入る量は限られているようで、サイズの欠品がけっこう目立った。

まあ革フェチを公言する人間が、偉そうにアヒルの命がどうの・・などとは言えないのは分かっている。
何しろ七面鳥も食べちゃったものな・・・
そう言えば昼にはドトールでローストビーフのミラノサンドも食べた。
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