D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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親戚の一周忌に呼ばれたが、どのような格好で行くべきか迷った。
仕事がありお寺でのお経には参列できない。
その後の会食からの参加なので、スーツもネクタイも真っ黒ではおかしいと家族から言われた。
ダークスーツに地味なネクタイの組み合わせくらいがいいという。
故人である伯父とは親しかったし、高齢で亡くなったということもある。

しかし世間一般では一周忌までは喪服と言われている。
それにその家族に関する法事は、比較的硬めの格好で行く人が多く、会場は真っ黒になることが多い。
僕一人が違う格好というのはまずい。
やはり黒い上下を着ていくことにした。
一応黒以外のネクタイも持っていき、その場の様子を見てどちらにするか決めることにした。

白金台にある会場に着いてみると、全員が真っ黒というわけではなかった。
もちろん無難に黒という人が多いが、何人かはダークスーツに模様のあるタイをつけている。
確かに都心の会場で黒一色の集団というのも異質である。
そこでトイレに行き、黒に白い水玉のネクタイをつけた。
ネクタイだけ型から外すくらいが、その場の雰囲気に合っていると思ったのだ。

こういう会にはこういう格好・・という明確な定義の表でもあればいいのだが、意外にそういうものはない。
諸説あるようだし、地域によっても違うだろう。
故人やその家族と自分との関係も絡んでくる。
あらかじめその場の雰囲気がわかればいいが、実際には会場に大勢の人が集まることで、ひとつの形が作られる。
それを先に読まなければならないのが難しい。

靴に関しては、無難に黒のストレートチップを履いていった。
そういう意味では、万能タイプのある靴の方が楽だ(笑)
しかし周りを見ていると、ストレートチップの人なんて本当に数えるほどであった。
多くはゴム底の革靴で、変なスワールトゥみたいなのを履いている人が多かった。
正しいのはこちらだと言ってみても、多勢に無勢であるし、人数の多いほうがやがては標準となる可能性だってある。

驚いたのは、献花すべく祭壇の前に並んだ時だ。
前に立った30代の男性が、ダークスーツなのに足元はネイビースエードのウイングチップ、それもウエルトが明るいブラウンのものを履いていた。
ギョッとなって思わずじっと見てしまった(笑)
恐らく故人の経営していた会社の現場の人で、それしか持っていなかったのだろう。

まあこれは気持ちの問題だし、故人もそういう事をとやかく言う人ではなかった。
かといって僕がそれでは許されないので、それなりのマナーは守らなければならない。
本当は一捻りしたいところなのだが、結局は無難な方向でまとめるしかないのが少し残念である。
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