オーダーメイド


D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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ひょんな事から、靴業界の情報が入ってきた。
人づての話ではあるが信憑性の高い情報である。
大手メーカーが靴の完全オーダーメイドへの対応に動いているという。
そのための製造機の開発が既に進んでいるというのだ。

先日のZOZOSUITの話と結びつく。
2018年2月11日の日記
服の次は靴も考えているという話であったが、当然それを開始する時点では生産体制も整っていなければならない。
水面下で着々とメーカーも対応を進めているということであろう。

恐らく足の測定を行う機器から受け取ったデータをもとに、自由に形を変えることの出来る靴型を使うのだろう。
体重のかかり方まで測定できるそうなので、AIを活用して動的な要素を考慮した設計になるはずだ。
その辺のノウハウは木型職人が持っていると思っていたが、考えてみればメーカーには木型を設計する専門家が大勢いる。

足の動きと木型の形状の関係性については、むしろ大手メーカーの方が論理的に捉えており、データもたくさん持っているはずだ。
やはり大量生産しているところにはその分データも集まる。
もう少し時間がかかるかと思ったが、測定データをもとにした靴の設計に関しては、既にあるレベルまで出来上がっているらしい。
人間が頭で考えるロジックは、すべてコンピューターで再現可能であるし、人間的な「直感」の部分もAIが補ってくれるだろう。

流石に材料の流し込みで作るところまではまだだと思うが、型が出来ればそれに合わせて従来の製法の靴を作ることは出来る。
靴の大きさが決まれば各パーツの形状も算出できるし、レーザーやプロッターなどで原材料からの裁断作業を自動化することも可能であろう。(というか、もうやっているかもしれないが・・・)
オーナーの足のボールジョイントの位置に合わせて、ストレートチップのキャップの形状を変えて、ヴァンプ部分のみにきれいに曲り皺の入るデザインへの変更も可能だ。
こうやって考えてみると、現在の技術だけで相当なことまで出来てしまうことがわかる。

こうなると足に完全には合わない既成靴の方が、かえって価値が上がるかもしれない(笑)
フルオーダーで足に合った履物が当たり前になってしまったら、そのうちその有難みも薄れていくだろう。
修行を積んだ職人たちが手作業で作る製品の価値が、逆に上がってくれればいいのだが・・・
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