屋根の雪


D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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けっこう積もった。
駐車場に行くと、屋外に停めておいた車の上に、たっぷりと雪が積もっていた。
10数センチの厚みの雪が、屋根からボンネットにかけて、全面に降り積もっている。
車内に流れ込むので、ドアを不用意に開けることも出来ない。

まずは屋根の上の雪を落とすことから始めた。
腕をワイパー代わりにして押せば、積もった雪を比較的簡単に動かすことは出来る。
しかし量はかなりあり、雪だるまが作れそうだ。
車体の横や後方に向けて、厚みのある雪の塊を落下させる。

屋根が終わったら、フロントウインドウ、ボンネットという順番で、雪を落としていく。
車の前方に落としてしまうと、乗り越えられないほどの雪の山が、バンパーの前に出来てしまう。
この後、そこから車を発進させなければならないので、通り道は確保しなければならない。

すべて落とすのに10分ほどかかった。
エンジンをかけてやんわりとアクセルを踏むと、一瞬ホイルスピンしてから車が前進を始めた。
最初に雪の山をガクンと乗り越えると、その後は降り積もったきれいな雪に跡をつけて進んでいった。

ハンドルを切ると、少し後輪がスライドしながら回っていく。
強めにアクセルを踏んでみて、テールがどのくらい流れるか、最初に確かめておく。
BSのスタッドレスはコントロールしやすく、それほど神経質にならなくても、安定して進んでいく。

車の上に積もった雪は、必ず落としてから運転しなければならない。
免許を取りたての頃、伯父から教わった冬の運転方法のひとつである。
ブレーキを踏んだ瞬間に、屋根の雪がフロントウインドウにドサッと滑り落ち、前方がまったく見えなくなることがあるのだ。
暖房が効いて車体が暖まると、雪との接触面が溶けて、余計にその危険性が高まる。

考えてみると、30年以上も前に教わった話である。
伯父が亡くなってかなり経つが、今でもその教えを忠実に守っている。
道路に出ると、ノロノロと走る慣れない車で、道はごった返していた。
それらの多くは、屋根の上に厚く積もった雪を、記念品のように乗せたままで走っていた。
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