炎天下


D4 + AF-S VR Nikkor ED 200mm F2G(IF)

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仕事の途中外出した。
ジリジリと照りつける暑さと、むせ返るような暑さ、その二つが同時に襲ってくるような強烈な暑さである。
炎天下に置いてあった車の中は、すべてが高温になっており、ハンドルを握ることが出来ない。
外気温は、もう少しで40度に届くところであった。
そのまま走り出したが、風の中を走っても、外気温計の数字が落ちない。
ここは地球上だろうか・・と思いながら運転した。



パラブーツのミカエル・マルシェ715721。
ブラックのリスレザー+ポニーヘア。
サイズは40。

ご覧の通り、非常に風変わりなデザインの靴である。
アッパー上部にポニー(小型の馬)の毛皮が使われている。
それがそのまま舌革にまで延びている。

ずっと欲しかった靴だ。
靴の収集趣味から離れる前に、どうしてもひとつ買っておきたかった。
一見ゲテモノ風ではあるが(笑)、意外にカジュアルな服装にうまく溶け込み、使いやすいのだ。

以前はミカエル・フォックという、アザラシの毛を使ったモデルが同社から出ていた。
そちらは現在は毛皮が入手困難になり、製造が中断されている。
動物愛護との兼ね合いがからむ靴なのだ。
ミカエル・フォックはプレミアムが付き、オークションなどでも高値で取引されている。

アザラシの代用ではあるが、ポニーの毛皮のミカエルもかなり貴重だという。
意外に在庫がみつからなくて、ネット上でしばらく探していた。
たまたまパラブーツの直営店に立ち寄ったところ、ちょうど入荷したところだった。
生産は継続しており、少しずつ入ってくるようだが、生産数は限られるようだ。

当然毛皮部分には個体差がある。
白や黒の単色で、のっぺりとしたものもあるが、今回のものは適度にまだら模様でカッコいい。
欲しかったイメージに近いものである。

最初に頭に浮かんだ事は、どのように手入れをするかである。
黒いリスレザーの部分は乳化性クリームでいいだろうが、毛皮の部分はどうするか。
お店でも聞いたが、毛皮の部分の特別な手入れ方法は無いようだ。
ただ防水スプレーはかけておいた方がいいだろう。
僕の靴には、ウォーリーの3x3スプレーをたっぷりかけた。

この暑い時期に季節外れである事はわかっていたが、嬉しくて履いて出た。
サイズ40は少しきつめで、多少当たるところもあるのだが、少し歩くとバリが取れるように痛みが消えていく。
パラブーツのラストは、僕の足との相性が今ひとつで、特に踵が緩めである。
しかしラバーソールにしなやかさが出てきて曲がるようになれば、かなり改善されると思われる。

特別暑い日だったこともあるが、この季節に歩くと、やはり少々暑苦しく感じる。
何しろ毛皮が被さるのだ。
しかもソールはラバーで、通気性に関してはそれほどよくない。
暑苦しいものに、足を上下から挟まれてしまうのだ。
見ただけでも暑苦しい(笑)

ラストが合っていないにもかかわらず、ミカエルには履き易い靴という印象があり、所有しているのもこれで3足目である。
どれも処分せずにとってあるのは、この靴ならではの魅力があるからだ。
チロリアンシューズ特有の大らかさがあり、紐で軽く縛るだけというアバウトさが心地いい。
中でもミカエルのポニーは、絶対に取って置きたい靴のひとつとなるだろう。

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