換気


D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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結婚した時にマンションの内装をやり直し、ユニットバスを新しいものに替えた。
新婚旅行に行く期間を利用して、工事を依頼したのだ。
それから17年経つ。
そろそろあちこちが痛んできて、再度リフォームする必要が出てきた。

それだけ時間が経ってから、やっと気付いたことがある。
バスルームの換気についてである。
我家では、翌日までに浴室内部を完全に乾かしたいので、いつも換気ファンを動かしっぱなしにしている。

その際、新しい空気を送り込んで、少しでも早く乾かそうと、入り口のドアを開け放していた。
開口部を大きくして、浴室内に乾いた空気がどんどん流れ込むようにしたのだ。
それでも完全に乾かすのは難しく、翌日も足元が濡れていることが多々あった。

ところが、ドアを閉めたほうがしっかり乾くと、Mrs.COLKIDから指摘された。
そんなことは無いだろう。
足元に水溜りのある、じめじめした状態なのに、バスルームのドアを閉じたほうがいいというのだ。
試しにドアを閉めて実験してみると、驚くべきことに、数時間でからからに乾いてしまった。

何故だろう・・・
水を扱うバスルームであるから、当然ドアの気密性は高く、閉めると隙間が無くなる。
唯一足元に、外部の空気を取り入れる細いスリットがあり、外に水飛沫が飛び出ないように返しの羽根が付いている。

ドアを閉めると、空気の入り込むルートは、ほぼその穴のみになる。
電動のファンによって引っ張られた空気は、足元の細い穴を通り抜けて流れ込む。
穴の部分はけっこうな流量となり、風がスースーと抜けていくのがわかる。

足元から吸い上げられた空気が、密閉されたバスルーム内を上昇し、天井のファンの穴に吸い込まれていく。
その下から上への流れによって、バスルーム内の湿った空気が、満遍なく入れ替わっていくようだ。
ドアを開けてしまうと、そこから入った空気がそのまま天井から出て行くだけで、足元や壁面付近の水分は置き去りにされてしまう。

このような事実に、ずっと気付かなかった。
今では毎晩、最後に風呂に入った人が、ドアをしっかり閉めておく。
すると翌朝にはバスルームは完全に乾いている。
もし一人で暮らしていたら、まだ気付かずにドアを全開にして使っていたかもしれない。
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