品質


D800E + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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品質にこだわるのは、物を作る人間としては当然のことである。
少なくとも自分の関わった製品に関しては、ある水準に達していないと、世に出す気にはなれない。
聞いてみると、意外に工場の末端までこの考え方は浸透していて、パートのおばさんでも「自分の名においてこれは出せない」というようなことを言う。
品質至上主義といえる。

それは決して悪いことではないのだが、顧客のニーズに合っていなければ、独りよがりの自己満足になってしまう。
顧客だっていいものが欲しいのは確かであるが、品質を上げた分のプラスの料金を出してくれる人が、会社がやっていけるだけ世の中にいるかどうかである。
趣味としてやるのは自由だが、市場が無ければ企業は成り立たない。

面白いものを作るという点では、小さい会社のほうが有利だろう。
決定が早く小回りが利くし、ニッチを狙うこともしやすいからだ。
たとえば現在僕が好んで使っているツァイスのレンズだが、これは「一部の人」には非常に魅力的なレンズである。
しかし大手カメラメーカーの規模だと、マーケティングや利益の計算のほうが先にきてしまい、作る技術力があったとしても、なかなか製品化するのは難しいだろうと思う。
レンズを受け取る時、今回はやけにFマウウントの予約者が多かった・・とお店で言われたのは、何とも皮肉な話である(笑)
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