階段


D800E + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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今回の大阪・奈良の旅行には、D800EにAF-S58mmf1.4を付けたものと、ジッツォの2型カーボン一脚を持って行った。
中途半端な装備ではあるが、なるべく軽装で行こうと思ったのだ。

しかし結局一脚は撮影には使わなかった。
明るいレンズなので、絞りを開き気味にして、なるべく軽やかに、手持ちで撮影するようにした。
単焦点の明るいレンズは、身軽に動く時にはいい選択である。

では一脚を持って行ったのは、無駄だったのかというと、さに非ず。
実は非常に役に立った。

長谷寺の長い階段を上がる時、母親の年齢を考えると、果たして大丈夫だろうかと心配になった。
受付にレンタルの杖があったのだが、ちょうど全部貸し出し中で在庫が無かった。
しかし当人の行きたいという意思は硬く、そのまま家族で入山した。

上り始めると、案の定だいぶ難儀しながら歩き、途中で息が切れて何度も休んだ。
やっとのことであるところまで進むと、また次の長い階段が現れる。
これは厳しいかな・・と感じ始めた。

ふと思いつき、一脚を杖がわりに使ってみてはどうかと提案してみた。
ジッツォのカーボン一脚を伸ばし、母親の身長に合わせた長さにする。
緩む事の無いように、固定のネジをしっかりと締めた。
ちょうど手で掴むところにラバーが張ってある。

これはいい、だいぶ違う・・と、歩き始めた母親は喜んだ。
軽いし、太さもちょうど良く、持ち易いという。
そりゃあそうだ、6Xのカーボン製である(笑)
先端部のラバーも程よいクッションになっているようだ。

実際には強度の点で、このようなイレギュラーな使い方は問題があるのだろう。
折れる可能性もあるのでお勧めはしない。
しかし今回のような緊急の場合に、まさか一脚が役に立つとは思いもしなかった。

階段の上り下りが難しい人のために、車で上まで連れて行ってくれるサービスがあることを、上りきってから知った。
しかし長谷寺の階段はとても情緒があるし、参道にも面白いお店が並んでいる。
それらを楽しみながら、自分の足で進む価値は十分にある。
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