パトカー


知人の会社に出かけたら、細い路地の奥にパトカーの頭がちらりと見えた。
そのまま会社に入り、応接室でコーヒーを飲んでいると、いきなり外でサイレンが鳴り響いた。
メガホンで呼び止める声がして、何かを追いかけてサイレンの音源が移動して行く。

聞くと、路地の影に隠れていて、その先の交差点で一時停止をしない車を、端から検挙しているのだという。
知人が眉をひそめて話すところを見ると、そのことを快く思ってはいないようだ。
近所の人たちは、やり方が汚いと反発を感じている人が多く、路地の出口を堂々とふさいでいるパトカーを、後ろから行ってどいてもらう事もあるという。

その話をしているうちに、検挙の手続きを終えたらしいパトカーが、スーッと音も無く、また路地に入っていくのが見えた。
一匹たいらげて、次の獲物を狙う動物のようにも見える(笑)

路地の先の交差点は、たしかに見通しが悪く危険な場所である。
一時停止しない車が多く、事故も時折起きるという。
人命を尊重し、法律を犯す車を捕まえるのは仕方がないのではないか・・と思ったが、他にやり方があるだろう、というのが知人の意見だ。
実際には事故の被害者もいるだろうから、それがすべての人の考えではないだろうが、地域の住民の多くから支持されないというのも、大きなマイナスであろう。

またサイレンの音が聞こえた。
路地に入って待機してから5分とたっていない。
どうやら入れ食い状態のようだ(笑)

パトカーは、違反車を3台ほど捕まえたところで、路地から去っていった。
取り締まる時間が決まっているのか、あるいはノルマが決まっているのか・・・
その去っていく姿が、いかにも満腹になった肉食動物がねぐらに戻るように見えるのが、また反感を買っている理由だろう(笑)

D3 + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
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