シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

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ファニーゲームU.S.A

2009-02-09 | シネマ は行

おいおいおい、なんでこの映画がPG-12だぁぁぁ?大丈夫か、映倫さんPG-12っていったら、「12歳未満は保護者同伴で」だよね?いいの?保護者同伴なら見せてもいいの?せめて、R-15じゃないの?いや、この映画、確かに直接的に残虐なシーンはないよ。別の部屋にいる人物が映ってる間に、隣の部屋で殴られたり、撃たれたりするだけだよ。それで、大きな音がしてその部屋に行ってみたら血まみれの人が倒れてるだけだよ。だけだからいいのかーーーー???映倫さんは映画を取り締まる組織ってわけじゃなくて、自主的に映画を規制する団体だってことなんだろうけど、ちょっとこの映画にPG-12は甘すぎないか?ちなみにアメリカではR指定。日本のR指定とはちょっと規定が違うけど、アメリカでR指定がつくと17歳以下は保護者同伴ってことになってるみたい。基本的にアメリカのレートのほうが厳しいことが多いし、アメリカのレートのほうが常に正しいとは思わないけど、この作品に限っては日本もせめてR-15くらいにすべきなんじゃないかと思うけど…

見終わったあとは「なんで、こんな不快な映画わざわざ作るねん!?」って思ったけど、それならなんでわざわざこんな映画をお金を払って見に行くのか?ってことよね。もちろん、見るまでは不快な映画かどうかは分からないけど、ある程度どんな感じの映画かってことは分かってて見に行くわけなんよね。この作品の場合ならすごく暴力的な映画ってことは分かって見に行ってる。わざわざお金払って。そこでふと考える。それこそがミヒャエルハネケ監督の狙いなんかな?って。つまり、暴力的な映画を見に行く心理の根底には何があるのか?と。この映画は暴力を振るう人間は、捕まりもしないし、罰せられもしない。そして、被害者はたったの一人も助かることはないし、反撃のチャンスもことごとく、あまりにも簡単に犯人にひねりつぶされる。もし、犯人が捕まったら、もし最後に犯人側が殺されたら。それが普通の暴力映画だけど、じゃあ、それでいいの?と。それで、カタルシスを感じる観客。最後に被害者たちのうちたった一人生き残る人にホッとする観客。それでいいのか?と。たとえ、犯人が捕まっても死んでも、そこに存在した暴力は消えることはないのに。それまで殺された人々は生き返るわけじゃないのに。観客はカタルシスを感じ、ホッとして家に帰っていく。それでいいのか?監督は、この救いのない映画にそんなメッセージを込めているような気がする。

犯人の持つリモコンによって、巻き戻される現実。これこそが、普段ワタクシたち観客が無意識のうちにしていることなんじゃないか。何か都合の悪いことがあればリモコンで巻き戻せばいい。リセットボタンを押せばいい。そう考える現代人への痛烈な批判なんじゃないか。

と、まぁこの映画をなんとか好意的に考えようとすればこういう感想になるんだと思う。ワタクシが書いたことが本当に監督の意図なのかどうかは知らない。もしかしたら、単純に本当にちょっとイカれた人なのかもしれない…

上に書いたことに完全に相反することを書いてしまうが、上のリモコン巻き戻し&リセットボタンの感覚ってよくメディアなんかでおエライ人たちが言ってますけどねぇ。これってワタクシ個人は、「ほんまにそうかぁ?」って思います。いくらテレビゲームやら、ホラー映画やらが人気の世の中って言ったってさ、その虚構の世界と現実の世界の境界が分からなくなる人ってほんの一握りじゃねぇの?って思うんですよね。大多数の人はそんなものがファンタジーだと分かってるから楽しめるんじゃないのかって。テレビゲームとかで境界が分からなくなる人なら、それがたとえ、小説とかだとしても分からなくなるタイプの人じゃないのか?そういうタイプの人って単純に人口の数パーセントは存在するんじゃないのか?って思うんですけどねー。まー、これは単にワタクシが勝手に思ってるだけなんでまったく根拠もなにもないです。(苦情は受付ません)

話を映画に戻すと、ワタクシはオリジナルを見ていないので、比べようがないのですが、他の人の感想を見るとオリジナルのほうが、舞台がヨーロッパなことや、役者がブサイク(失礼!)なことから、ずっと陰気な感じがしたみたいですが、こっちのUSA版も十二分に陰気で恐ろしいです。ナオミワッツは演技がいつもリアルすぎて怖し、マイケルピットの育ちの良さそうなお坊ちゃま風の顔立ちが余計に怖さを増長しています。あの最後のカットのマイケルピットの顔が忘れられないんだよね。

この映画、人に薦めますか?と聞かれたら、、、軽い気持ちでは絶対に薦めないですね。こういう映画も世の中には存在するってことを理解する人ならどうぞって感じです。

オマケ冒頭に映画のレートのことを書いたので、参考までに日本の映倫の区分と、アメリカのMPAA(アメリカ映画業協会)の区分を書いておきます。

=日本の場合=
一般:特に誰が見ても問題ナシ
PG-12:12歳未満は保護者の同伴をすすめる
R-15:15歳未満は鑑賞禁止
R-18:18歳未満は鑑賞禁止

=アメリカの場合=
G(General Audiences):特に誰が見ても問題ナシ
PG(Parental Guidance Suggested):小さい子供に見せる前に保護者は内容をチェックするべし
PG-13(Parents Strongly Cautioned):13歳以下の子供に見せる前に保護者は内容をチェックすべし
R(Resteicted):17歳以下は保護者の同伴をすすめる
NC-17(No One 17 And Under Admited):17歳以下は鑑賞禁止


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