シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

フィオナが恋していた頃

2005-06-24 | シネマ は行
もう、自分自身も中年を超えようかという男性ジェームズカーンが若い頃の母親モイヤファレリーと自分は会うことがなかった父エイダンクインとの恋物語を辿るお話だ。かなり切ない…

厳格な母親に会うことを禁じられた若き日の父と母。結婚前の男女の交際に厳しいカトリックということもあるだろうけど、本当の理由は父が孤児で、すこーーーーし頭がトロそうな感じだったからだろう。

でも、愛し合う若い二人は親に隠れて町外れの木の穴に手紙を隠し気持ちを伝え合うというなんとも切ない方法で愛を育んでいきます。きゃー、ドキドキするなー。バレるなよー。気をつけてよー。という気持ちで見守りつつ見ていました。

そんな中、敬虔なカトリックである彼は、彼女を想う熱い気持ちは罪だと牧師に言われ、葛藤するのです。そして一旦は彼女に「愛していない」と嘘の告白をし別れようとしたものの、やはり熱い想いは抑えきれず二人は結ばれるのですが…ここからが…おぉぉぉ…悲劇だぁぁ

「ミリオンダラーベイビー」もそうっだったけど、アイリッシュ、カトリックを背景にした映画は非常に多く、敬虔なカトリックゆえに苦悩したり、悲劇が起きたりというのをよく目にする。神から信仰を試されるということなんだろうか?映画に出てくる牧師も人を救うはずが本当に人間的な部分は失くしてしまっているんじゃないかと思うような発言が多い。彼らは「教義」に従って正しいことを言っているんだろうけど。

そういうことを描いた映画が多いというだけで、別にカトリックが間違っているとか言う意味で書いているわけではないので、誤解しないで下さいね。

人を愛するということには様々な感情が含まれていると思いますが、この主人公の感情の中にはその純粋な部分だけが存在しているような、心の奥をギュッとつかまれるような、そんなピュアな映画でした。


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2 コメント

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この映画好き! (あかひ)
2006-11-22 22:08:16
最近になって時間の合間にこちらをゆっくり見させてもらっています。

>父が孤児で、すこーーーーし頭がトロそうな~
ほんとですよねー。父は気が弱かったのでしょうね~。孤児でもらわれた先は働き手としてしか見てもらえず愛を受けずに育ったにしてはやさしい子です。やはり信仰が厚いというのもあるのかも。
その当時のアイルランドの事がかいま見られる映画でした。最後はアレじゃなくても・・とも思いましたがそういう時代背景があったのではないでしょうか?

私はエイダンクインの恋する演技にやられてしまいました。
あかひさんへ (coky)
2006-11-24 13:39:07
ありがとうございます。ワタクシもあかひさんのブログへお邪魔させてもらいますね。

>愛を受けずに育ったにしてはやさしい子です。やはり信仰が厚いというのもあるのかも。

そうですね。あの環境で優しい子に育つのは難しいことでしょうね。彼の信仰の厚さが支えにもなり命取りにもなる。信仰とは確かにそういうものかもしれません。

>最後はアレじゃなくても・・

悲しすぎる展開ですよねワタクシもアレじゃなくてもと思う、というか願います。

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