シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

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チャッピー

2017-02-17 | シネマ た行

ギャングに拉致されたロボット研究者ディオンデヴパテルは、ギャングに脅され廃棄されるはずだった警官ロボットに自分が開発した人工知能を搭載させて起動させる。こうして誕生したチャッピーシャールトコプリーはギャングのカップルをニンジャニンジャとヨーランディヨ=ランディヴィッサーをパパ、ママと慕って成長していく。

予告編を見ていたときはよくあるAI系の話かと思ったんですが、さすがはニールブロムカンプ監督。やっぱり独特の世界観を持っています。今回のロボットはなんとギャングに育てられ、うまく口車に乗せられて窃盗したりしてしまいます。犯罪的なことをしでかすだけではなくて、ギャングっぽい歩き方とか挨拶の仕方とかそういうのを覚えていきがっているチャッピーがやけに可愛かったりします。

チャッピーはまるで反抗期を迎えた子供のように作り手であるディオンが自分のバッテリーが5日しか持たないことを黙っていたと、ディオンに怒ってしまうけど、途中でニンジャはパパなんかじゃなく自分を犯罪に利用していただけだったと知り、最後には結局ディオンを助けてくれました。

ヨーランディはニンジャの恋人で彼女もろくでもない人間なんでしょうけど、チャッピーへの母親的な愛情を見ていると、自然に彼女を応援したくなってしまいました。

このお話って善vs悪ではなくて、それどころが「善」にあたる人が誰も出てこないというところが独特で面白いです。ディオンは会社に逆らって勝手にAIを搭載したロボットを作り、アップデートするためのマスターキーを取っちゃうし、ギャングはギャングだし、ディオンの上司でライバルのヴィンセントヒュージャックマンは自分が開発した戦闘ロボが優秀だということを証明するためになんだってやる。(後ろ髪を伸ばして変な髪型のジャックマン)

結局のところ、善でも悪でもなくチャッピーはただ「生きたい」という本能的な欲求にただまっすぐに突き進んでいきます。自分のバッテリーが切れてしまう前に代わりのボディを探す。または別の生き残る方法を探す。それが結果自分の意識をコンピュータに移すということだったわけだけど、それでギャングの抗争やらヴィンセントの攻撃やらで最終的にディオンもヨーランディもロボットの体を得て3人(3体?)で生きていくことになります。

このラストの脚本のひねりがとてもブロムガンプ監督らしいです。主人公たちがロボットとして生きていくなんて昔の日本の漫画ならありそうな感じがしますが、ハリウッドのメインストリームでやれる人はかなり少ないだろうなぁと思います。そういう死生観に抵抗のある人は拒否反応を起こしそう。

まぁとにかくチャッピーが可愛いのと、ニンジャやヨーランディの武器が黄色やピンクだったりして映像的にも独特で楽しいです。ブロムカンプ監督は「第9区」「エリジウム」、本作とかなり似た雰囲気の作品を撮っていますが、これからは少しここから変化して行かないと苦しいのではないかなーと思います。


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