シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

恋するベーカリー

2010-02-10 | シネマ か行

試写会に行ってきました。

これ、R-15指定だったので、なんで?って思ってたんですが、下ネタがあるのと、分別のある(はずの)50歳過ぎたいい大人が“ハッパ”吸ってトンじゃうところがヤバかったのかなぁと。このご時勢ってことでしょうか…

さて、離婚して10年目を迎えたジェーンメリルストリープが元夫ジェイクアレックボルドウィンとやけぼっくいに火が点いちゃって…っていうお話なんですが、このジェイクって奴は本当に調子が良くって、10年前だってジェイクの浮気で離婚に至り、今回もその再婚相手のアグネスレイクベルとうまくいかなくなっているときにちょうどそこに元妻がいたってな構図。ジェーンのほうも10年間女で一人で寂しかったところに気心の知れているジェイクとの不倫。アグネスへの復讐の気持ちもあってかどうか、二人はひととき燃え上がる。

10年間、ご無沙汰だったジェーンなんだけど、いきなりモテ期?とばかりに、家の増築をたのんでいる建築家アダムスティーブマーティンともなんかいい雰囲気~。なんですね。

このアレックボールドウィンの調子良い男とスティーブマーティンの真面目男のキャスティングがナイスかな。スティーブマーティンのほうがコメディアンだけど、彼のほうが今回は物静かな人を演じているのが良かった。逆だったら、もっとジェイクのお調子者ぶりがドタバタになり過ぎていたような気がする。アレックボールドウィンは、ちょっと世代が下だなぁとは思うけど、あの2枚目の彼がメリルストリープの元旦那を演じるようになるとはねぇ…

50歳過ぎたおばさんたちが集まって、下ネタ言い合って笑ってるのとかを「キッツー」って思っちゃうタイプの人にはちょっと辛い作品かもしれないなぁ。おじさんおばさんのベッドシーンとか。その辺は寸止めでシーンそのものはないけど、そういうのを匂わせるだけでもキモっとかって思っちゃう人は止めておいたほうがいいかも。

ワタクシは結構ウケましたねー。ジェイクのふざけっぷりとおばさまたちの下ネタに。ジェイクは現実にいたら、「サイアク~」って感じのヤツだけど、映画の中の世界だから許せるってとこかな。ハッパやってトンでるシーンもワタクシは普通に笑えたしね。

そして、ナンシーマイヤーズ監督らしく、ちょっとほろっとするところもあってね。子供たち全員にジェーンがきちんと自分の気持ちを説明するシーンは会場でもほろっときてる人が多かったみたいです。

それにしても、彼らの長女ローレンを演じていたケイトリンフィッツジェラルドは美人さんですねー。他の作品で見たことがない人なんですけど、これから要チェックです。そのローレンの婚約者ハーレイを演じたジョンクラシンスキーは超真面目なアイビーボーイって感じですが、コメディパートをうまく演じていましたね。

「恋するベーカリー」っていう邦題から連想する雰囲気とはちょっと内容は違うかなぁと思います。“ベーカリー”の要素は少なめですね。原題は「It's Complicated.」ですけど、これをそのままタイトルにすると変だし、日本語に訳してっていうのも変だしね。配給会社さんはちょっと苦し紛れにつけちゃったかなぁって感じがします。

分別盛りの大人が何やってんだ!って思っちゃう人にはまったく受け付けられない作品かなと。そんな堅いことはあんまり考えないで楽しめる人には良い作品だと思います。