「音みる(音のみるふぃ~ゆ)」ブログ...♪

100名を超える音楽教室「音のみるふぃ~ゆ」のレッスンノート。また3人娘の子育て日記。

辛抱する。

2007年06月11日 | ある日のレッスン風景
「長い目で見守って」と一言で言っても、それをするのは本当にもどかしく、困難で、時には親である自分との闘い。

mameさんと会ったのは、彼女が小学校5年生の頃。初めてのレッスンの時、ピアノを弾く手が震えていた。
昔かたぎの先生に厳しいレッスンを受けていたmameさんは、ピアノを弾くことに疲れていた。
一時も早く、やめたい、という感じで、ピアノから出る音色は、か細く、あきらめのような‥。
私はなんとか、その固い雰囲気を表情を崩そうと、いろいろ話しかけたり、笑わせようと思ってみたり。でも、返ってくる返事はなかった。。。

中学生になって、はじめて口をきいた。私は2年間も一人芝居をしてると思ってた。それでも、律儀に毎週通ってきてくれるので、つかめないなぁと思いつつ。。
ある日、レッスンが終っても帰ろうとしないので、「何かあったの?」と聞いたら、部活の先輩とのこと悩みがあると言って、ぽつりぽつり、と話してくれた。
それからは、たくさん話をした。弾きたい曲も一緒に悩んで、一緒に決めて。
よくよく考えて、じっくりピアノと向き合ってみれば、弾きたい曲はとてもレッスンでは間に合わないほどたくさんあったのだ。

今、彼女は、念願だった救急救命病棟の看護師をしていて、忙しい毎日を送っている。最後のレッスンで、ピアノを弾く時間はとてもない、と笑っていた。でも、もう大人になってしまった彼女だ。私がいなくても、いつでもその気になれば、ピアノに向かえるはずだ。
ある日、音楽教室のオーナーさんが、mameさんのお母さんと話す機会があって、こう言っていたと教えてくれた。「あの子はピアノで、音楽で救われたんです」と。

‥それが、実は私の「先生」としての原点です。

どんな時も、あきらめないで、長い目で‥。

わが子にできないで、どうする。‥と思う。わが子だからできないのかな。
辛抱強くいるのって難しい。







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2 コメント

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なるほど。。。デス (,さやのママ)
2007-06-11 22:39:28
麗子先生、お久しぶりです。
その節は大変お手数をお掛けしました、すみませんでした。

私、ずっと前から思ってたのですが・・・
私の中で麗子先生のイメージって「のだめ~」の“リカちゃん先生”にぴったりです。
あ、イイ意味で、ですよ! 誤解のない様に(笑)!
今日の日記を拝見してますますそう思いました。
先生の優しい声、ピアノの音、歌、子供達の笑い声があふれるピアノ教室。。。 音楽に正面から向き合う姿勢。。。
私も小さい時にそういう先生に教わりたかったです。
1年半という期間ではありましたが、そういう麗子先生にめぐり合えたウチの子は幸せ者です。


“わが子だからできないのかな”って。。。。なるほど、と共感してしまいました。
ホント、難しい事だなぁ、とうなずいてます。
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Unknown (ReiCo)
2007-06-12 08:15:54
さやのママさん、遊びに来てくださってありがとうございます♪嬉しくコメント、拝見しました~。

リカちゃん先生‥私も読んだとき、思いました(笑)。きっと、世の先生達皆さん、どこかしら似た思いを抱えてレッスンしたことがあるはず!

私としては、「音楽を奏でる」力は、単に間違えないような模範演奏をしてもらえるようになることでなく、いずれ、自分の音色を出せるようになる、ということを大切にレッスンしてるつもりです。。

そして、きっとそれはすでに赤ちゃんの頃から始まっている‥。リトミックで培う人間力は、たぶん演奏につながっていくと思います。

さやのちゃんも、どこかでリトミックが生きるといいですね~♪(1年半も遠くから通ってくださっていたんですもの!もうすでに生かされてるはず!!です)
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