What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

年末の慌ただしい時になって、いまさらなことを実感。

2013年12月26日 09時02分49秒 | 日常
 次男を学校へ車で送る途中の道に、ちょうど三角形に道路がぶつかる場所があって、そこの角の部分に三階建ての作業所がありました。

震災がおきて、道路が津波の水路みたいになって、その建物にさまざまなガレキや車がぶつかって突っ込んで、一階部分は鉄骨の柱が残りましたが、二階まで外壁が剥がれ、ぼろぼろの骸骨みたいになってしまいました。そのまま、周りの片付けが進んで、更地の中にその残骸だけが遺されたようにあったんですけど、いつからか、一階の部分に犬が一匹居ることに気づきました。

車で通り過ぎる、遠目で見る瞬間だけの判断ですが、「ハイジに出てくるヨーゼフみたいな顔と身体の黒っぽい犬」なのがわかりました。雨が降る日は建物の奥の方に、晴れてお日様が出ている日はちょっとだけ外に座っています。リードはしていないので、どこからか逃げてきて雨露をしのぐのにそこに行きついたのか、それとも以前からここで飼われていて戻ってきたのか。餌はどうしているんだろう?と気にかかって、そこを通るたびに、犬を探して見るようになりました。

それが今年の春くらいにそこを通ったら、その建物に足場が組まれて、工事をする人たちが出入りしていて、犬は居なくなっていました。逃げたんだろうなぁ(保健所とかは考えず。)と思っていたんですが、荒れた地面がコンクリでならされて、渋い茶色の外壁が貼られて窓が入って、○×電気作業所という看板がかかって、事務机や何かが運ばれる頃、玄関の脇にあの犬が居ました。

なんだか毛の白黒がはっきりした感じで、ぼさぼさ感もありません。大人しく、人の出入りを眺めて居る様子を見て、あぁ、元気だったんだなぁと嬉しくなりました。夏を過ぎた頃には、犬小屋が置かれて、リードもつけられたようでした。先日雪が降り続いた時には、コンクリの床にマットを敷いてもらった上に座っていました。

そして今朝そこを通ったら、わりと道路の近くに犬が寝そべって居て、黒と白の毛で、きれいな茶色の靴下をはいたみたいな足をしているのが判りました。とてもリラックスした顔で、こちらを見ている犬の顔を見たら、とても幸せな気持ちになりました。


ただ通り過ぎる時に見かけるだけで、犬のために何をした訳でも無い私が言うのもなんですが、幸せな結末を見れて良かったです。

なんかねぇ、幸せになるのには時間がかかるんですよ。ぱっと魔法みたいに物事が変わる訳が無いんです。じっとこらえて、力を蓄えて、何年もかけて、望む毎日を作るんですよ。私、あほで根性が無いんで、今頃になってそんな事を実感するようになりました。


 ところで、今年は今日を含めてあと6日で終わるんですよ!びっくり(笑)年賀状は出した!お正月のお餅は予約した!大掃除は無し!あとはお正月の雑煮とあんこの用意をして、終了・・たぶん。

最近よく考えるんですが、震災以降すっかり「なんでもよかれ(=最低レベル)」な生活になって、手抜きまくりの毎日を過ごしてきたんで、来年家の建て替えが終わって引っ越して、まともな毎日を過ごさなきゃ無くなったら、果たしてちゃんとやれるんだろうか?と真剣に不安です。



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2 コメント

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今年はお世話様でした。 (トミー。)
2013-12-30 11:04:04
ワンちゃんのお話、思わず私も泣いてしまいました。
震災では、死んだり飼い主とはぐれたり、いろいろ悲しい目にあったペットがいっぱい居たと思います。
少しでもこんなワンちゃんの話が聞けて嬉しかったです。

簡単ですが、良いお年を。
来年もよろしくお願いいたします。
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トミー。様へ (すず)
2013-12-30 15:32:54
 こちらこそ、今年もたくさんお話させて頂けて幸いでした。来年も、どうぞよろしくお願いします。

誰も予想だにしなかった震災の被害を受けて、行方不明になったり、元の場所に帰りたくとも帰れなくなったり、新でしまったペットは、数えきれないぐらい居います。だからこそ、こんな身近な(身遠い?)犬が幸せな結末を迎えられて、本当に和みました。
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