歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

映画『希望の国』 ④ 大谷直子と夏八木勲は?

2012年12月12日 | 映画の話し
昨日の続きです。

前回まで、映画というよりも、パンフレットから園子温監督の発言に対して、いろいろと疑問と云うか、イチャモンと云うか、書き連ねてきました。

監督の意図は、意図で、完成した作品は、作品なのです。もう、作品は公開されてしまえば、一人歩きです、意図はどうあれ、観た人間のものです。

それで、兎に角、映画館で久しぶりで、観客は全員で9名のなかで、大画面で観たのです。でも、しかし、見終わって大きなスクリーンで観た感じはしませんでした。

ストーリー的にも、シーン的にも、大画面の必要性のない、そんな作品でした。資金と時間の問題だけではなく、監督の意図としてセンセーショナルを避けたと云ってましたから、そういう事なのでしょう。

大きなテーマを、小さな日常の視点から、照らし出し、描き出し、問い糾す・・・。

それで、映画を見終わっての感想です。やっぱり、じれったい、何か、とても、中途半端で、未消化で、単なる、老夫婦の愛の物語・・・・・・そんな感じでした。

それで、老夫婦を演じていたのが、大谷直子と夏八木勲です。大谷直子も、夏八木勲も私から見て、未だ“枯れて”いないのです。


二人を見ていると、過去の記憶がフラッシュバックして、若いときイメージが蘇ってしまい、酪農家の老夫婦には見えないのです。これは、わたくしの個人的な問題で、監督のキャスティングのミスでは・・・、たぶん、無いとは?思います。


でも、しかし、演出的にも、これって、ちょっと?かなり?変!と思えるシーンがありました。

老夫婦が抱き合い、かなり、かなり、激しく、濃厚なキスシーンを演じるのです。その時の二人は、“アクション俳優の夏八木勲”と、『天城越え』で“娼婦”を演じたときの大谷直子でした。


きれいで、可愛くて、初々しくて、芝居も上手でした。わたしにとって大谷直子は『天城越え』で止まっています。


夏八木勲が猟銃を手にして、牛舎で仁王立ちになるシーンは、老いた酪農家ではなく、アクションスターの匂いが漂っていました。


地面を白く雪が覆った海岸で、二人が舞うシーンでも、時々、大谷直子がとても若く見えてしまったのです。


大谷直子は私と同い年で62歳、「天城越え」は1978年の制作ですから28歳の時です。夏八木勲は現在72歳です。

ここで、また、パンフレットの監督の話なのですが、質問者の「出演者のみなさんの芝居も緊迫感に満ちています。キャスティングの段階から、園監督の意図が反映されていたと思うのですが」に答えて、

『夏八木勲さんを再発見できたたことが大きかったと思います。大谷直子さんも、僕が高校生の頃に観ていた映画の方ですから。あの世代の俳優の中でも、土臭ささといい、酪農家の世界観の中にきちんとはまった方だと思いました。いろいろな人を考えて、絞り込んだ結果です』

質問も、ちょっと?、かなり?、なのですが、“酪農家の世界観にはまった方”は、かなり、かなり、ウ~ン?なのです。どのあたりが土臭いのか?映像からは伝わってきませんでした。

園監督は50歳です。これは世代の差?、個人の感覚の差? なのかも?
50歳の園子温さんには、62歳の大谷直子、72歳の夏八木勲は、とても老けて見えるのでしょう。

62歳のわたくしとしては、大谷直子は未だ若く、夏八木勲は、老人でもなく、土臭さもなく、アクションシーンも未だいけそうに見えるのです。

映画でも芝居でも監督の年齢は、キャスティングに大きく影響します。50代以下の観客には、たぶん、特に違和感はないのでしよう。

兎に角、原発は、これからで、現在進行形の問題です。園子温監督もこれで終わりではなく、これからも取り組んで行くそうですから、次回を?次回も?期待したいと思うのです。

それと、最後にひと言、技術的な問題なのですが、牛舎と母屋の位置関係が映像的につながらないのです。別な場所で撮ったとしか見えないのです。これは予算の関係?それとも演出の失敗?

それにしても、60歳を過ぎると映画が千円で観られるのはありがたいことです。70歳を過ぎたら5百円にして下さい。

それでは、また。




コメント (1)   この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画『希望の国』 ③ 原発は... | トップ | 自民圧勝でアカルイミライ! »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (さかいのぶよし)
2020-11-22 06:13:44
商業映画(プロ)。東映の岡田裕介さんが亡くなられた。氏の父、岡田茂さんが、映画はお客様が大勢来て儲かること芸術「文化」作品作ってどうするんだと。経営者と現場、監督の意図は違う。しかし、お客を楽しませたい、魂を揺さぶり感動させたいは一緒。夏八木勲さんは亡くなられた。大谷直子さんは観なくなった。小生は最近ではプロは流石に凄いと関心している。政治のプロはギャラの分の働きをしていない。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画の話し」カテゴリの最新記事