無事に担任生活を終え、ほっとしたところ、急に思いついて愛媛の実家に行ってきました。いつもなら前もって旅行会社で買っておくキップも買いに行く暇もないくらい急な話。
最寄の駅までは夫に送ってもらおうと7時過ぎに家を出るつもりでしたが、夫も娘も口を揃えていいます。「お母さんにあの満員電車は無理だ。」そうです。お願いだから特急の座席指定で行ってくれという夫の言葉に従って(けちな私は名古屋までの座席指定料金がもったいないの)、窓口でミューチケットを買って特急電車に乗り込みました。
はあ、やでやでと腰を下ろし、バッグの整理をはじめました。毛皮でできたころんとしたバッグは、今年買ったものですが、使い慣れてないので入れにくい。大きさのわりにあまりたくさん入らなくて、下手すると中のものが転がり落ちそうなのです。
そこではて?と何かが足りないことに気付きました。えっと・・・。何がないんだっけ?
あまりにもおまぬけですが、携帯がありません。もしかして、さっきミューチケットを買ったときにバッグから転がり落ちた?いや、その前にトランパスカードを買ったときもなんだか焦ってたから、落ちても気付かなかったかもしれない。。
うわん。どうしよう~~~。引き返すべき?でも、駅にある保証はないし。。などとパニクッテいたところに、駅員さんが特急券の点検にやってきました。もう藁にもすがる思いで、
「すみません。K南駅の電話番号が知りたいんですが。。携帯を落としたかもしれないので。」というと、一瞬困った顔をした駅員さんですが、
「あ。。。すぐにわからないので、ちょっと調べてきます。」と後方に消えていきました。しばらくして、
「すみません。こんなコンビニのレシートの裏で申し訳ないんですが。。」といいながら、駅の番号らしきものを書いてあるまさにコンビニのレシートを手渡してくれました。
まあ、手帳の切れ端もないのね。というより、駅の電話番号なんてすぐにわかると思ったけど、思ったより大変なことを聞いてしまったのねと、なんだか申し訳ない気持ちになりました。
その上、直接電話をかけるよりも、名古屋駅の遺失物係で聞けば、そこで問い合わせてもらえるということも教えていただきました。
なるほどねえ。私ったらせっかちだわ。
ところが、その遺失物係で聞いてみましたが、そのような携帯は届いてないとのこと。ということは、最悪の場合、だれかが拾って取ってしまったのかもしれない。まだ、分割払い中の形態なのに・・・。よい場合、送ってもらった夫の車に私が置いてきてしまった。。後部座席に乗っていたので、夫はまだ気付いてないのかも。
さて、夫に聞いてみようにも、夫の携帯番号なんて覚えてません。一生懸命考えて、唯一手がかりになりそうな番号を思い出せたのは、叔母の家の自宅。
まず叔母の自宅に電話をかけて、叔母から実家の母親に電話してもらって、夫の携帯番号を聞き出してもらおう。
そんなわけで、新幹線のチケットをまずはゲットしてから、公衆電話を探しました。ああ、小銭がない。まずは、コンビニでお茶でも買って崩してもらって・・・・。ああ、時間がない。
焦りながらもとりあえず、叔母に連絡はつきました。叔母が母に電話をかけてくれている間に、私は新幹線に乗り込みました。新幹線が来る直前まで、番号案内に電話をかけて、夫の会社の番号を聞いたりしてました。ホームはうるさくてなかなか聞き取れません。もう焦ることばかり。それにしても驚いたことに、公衆電話から番号案内にかけると、もれなく百円取られるのですね。
新幹線に乗ったら、電話ボックスがあって静かに電話がかけられると思っていたのだけど、これがまた大違い。私の座席のある6号車から4号車まで歩いていって、やっとたどりついた公衆電話はカードオンリーですって。今時、テレフォンカードなんて持ってないわよ。
そこへまた運よく乗務員の人が通りかかりました。
「すみませんが、カード式じゃない電話はどこにあるんでしょう。」
「いや、申し訳ありません。この列車の電話はすべてカード式なんです。」
「えええ~~っ。そうなんですか。それじゃあ、、、、カードはどこで買えるんでしょう。」
「えっと、12号車になりますね。そこの公衆電話の横にカードの自販機があります。」
「ここは・・・3号車だから、12号車は・・・・ここ?」
と、列車の車両案内の図を指差しながら、途方にくれてしまいました。なんて遠いんでしょう。
私のその様子を哀れに思われたのか、その駅員さんがおずおずと手を差し出すではありませんか。なんと、その手にはケイタイデンワがありました。
ああ、憧れのケイタイデンワ。これさえあれば、小銭を用意することもなく、どこからでも自由に電話がかけられる。ああ、素敵な携帯電話。
とはいえ、これをどうしろと?と目で問うと、
「よかったら、この電話を使ってください。」
なんて親切なんでしょう~~。信じられない思いです。
「でも、どうやってお返ししたら?」
「また、お座席まで伺いますから、どうぞ持っててください。」ですって。
JRのサービスも捨てたもんじゃないわ~~と感謝感激とはこのことね。
貸してくださった携帯電話はwinと書いてありました。これってau?ちゃっかりと発着歴なんかものぞいてみました。(笑)
○○発着(上り)とか(下り)とかそういうのばかり。その後に私がかけた2件の番号が残ってしまいました。
車掌さんの携帯電話のおかげで無事に夫に連絡がつき、携帯電話を止めてもらうよう伝えることができました。どこにあるにせよ、これで一安心です。
戻ってみえた車掌さんに「お支払いはおいくらしましょう」と聞くと、「とんでもない。これは仕事用ですから、そんなご心配は無用ですよ。」と言ってくださいました。本当に助かったので、深々と頭をさげると、なんだか車掌さんも真っ赤な顔をして「いえいえ」などとおっしゃいます。きっと車掌さんもいいことをしてうれしかったのかな?なんて自分のドジを棚にあげて、なんだかほほえましい気持ちになってしまいました。
後はもう、携帯のない実家生活を送る覚悟を決めてしまえばこわいものはそうありません。携帯がないとわかったときの、あの焦りはなんだったのでしょう。
ちょっぴり退屈だったけど、かりんとうを食べながら、本を読みふけりつつ、列車の旅は思ったより満喫できたのでした。
そうそう、結局、私の携帯は夫の車の中に忘れていたようです。えらそうにしててもこれだからなと夫が笑っているかと思うとちょっと悔しかったけれど、まあしょうがないですね。
最寄の駅までは夫に送ってもらおうと7時過ぎに家を出るつもりでしたが、夫も娘も口を揃えていいます。「お母さんにあの満員電車は無理だ。」そうです。お願いだから特急の座席指定で行ってくれという夫の言葉に従って(けちな私は名古屋までの座席指定料金がもったいないの)、窓口でミューチケットを買って特急電車に乗り込みました。
はあ、やでやでと腰を下ろし、バッグの整理をはじめました。毛皮でできたころんとしたバッグは、今年買ったものですが、使い慣れてないので入れにくい。大きさのわりにあまりたくさん入らなくて、下手すると中のものが転がり落ちそうなのです。
そこではて?と何かが足りないことに気付きました。えっと・・・。何がないんだっけ?
あまりにもおまぬけですが、携帯がありません。もしかして、さっきミューチケットを買ったときにバッグから転がり落ちた?いや、その前にトランパスカードを買ったときもなんだか焦ってたから、落ちても気付かなかったかもしれない。。
うわん。どうしよう~~~。引き返すべき?でも、駅にある保証はないし。。などとパニクッテいたところに、駅員さんが特急券の点検にやってきました。もう藁にもすがる思いで、
「すみません。K南駅の電話番号が知りたいんですが。。携帯を落としたかもしれないので。」というと、一瞬困った顔をした駅員さんですが、
「あ。。。すぐにわからないので、ちょっと調べてきます。」と後方に消えていきました。しばらくして、
「すみません。こんなコンビニのレシートの裏で申し訳ないんですが。。」といいながら、駅の番号らしきものを書いてあるまさにコンビニのレシートを手渡してくれました。
まあ、手帳の切れ端もないのね。というより、駅の電話番号なんてすぐにわかると思ったけど、思ったより大変なことを聞いてしまったのねと、なんだか申し訳ない気持ちになりました。
その上、直接電話をかけるよりも、名古屋駅の遺失物係で聞けば、そこで問い合わせてもらえるということも教えていただきました。
なるほどねえ。私ったらせっかちだわ。
ところが、その遺失物係で聞いてみましたが、そのような携帯は届いてないとのこと。ということは、最悪の場合、だれかが拾って取ってしまったのかもしれない。まだ、分割払い中の形態なのに・・・。よい場合、送ってもらった夫の車に私が置いてきてしまった。。後部座席に乗っていたので、夫はまだ気付いてないのかも。
さて、夫に聞いてみようにも、夫の携帯番号なんて覚えてません。一生懸命考えて、唯一手がかりになりそうな番号を思い出せたのは、叔母の家の自宅。
まず叔母の自宅に電話をかけて、叔母から実家の母親に電話してもらって、夫の携帯番号を聞き出してもらおう。
そんなわけで、新幹線のチケットをまずはゲットしてから、公衆電話を探しました。ああ、小銭がない。まずは、コンビニでお茶でも買って崩してもらって・・・・。ああ、時間がない。
焦りながらもとりあえず、叔母に連絡はつきました。叔母が母に電話をかけてくれている間に、私は新幹線に乗り込みました。新幹線が来る直前まで、番号案内に電話をかけて、夫の会社の番号を聞いたりしてました。ホームはうるさくてなかなか聞き取れません。もう焦ることばかり。それにしても驚いたことに、公衆電話から番号案内にかけると、もれなく百円取られるのですね。
新幹線に乗ったら、電話ボックスがあって静かに電話がかけられると思っていたのだけど、これがまた大違い。私の座席のある6号車から4号車まで歩いていって、やっとたどりついた公衆電話はカードオンリーですって。今時、テレフォンカードなんて持ってないわよ。
そこへまた運よく乗務員の人が通りかかりました。
「すみませんが、カード式じゃない電話はどこにあるんでしょう。」
「いや、申し訳ありません。この列車の電話はすべてカード式なんです。」
「えええ~~っ。そうなんですか。それじゃあ、、、、カードはどこで買えるんでしょう。」
「えっと、12号車になりますね。そこの公衆電話の横にカードの自販機があります。」
「ここは・・・3号車だから、12号車は・・・・ここ?」
と、列車の車両案内の図を指差しながら、途方にくれてしまいました。なんて遠いんでしょう。
私のその様子を哀れに思われたのか、その駅員さんがおずおずと手を差し出すではありませんか。なんと、その手にはケイタイデンワがありました。
ああ、憧れのケイタイデンワ。これさえあれば、小銭を用意することもなく、どこからでも自由に電話がかけられる。ああ、素敵な携帯電話。
とはいえ、これをどうしろと?と目で問うと、
「よかったら、この電話を使ってください。」
なんて親切なんでしょう~~。信じられない思いです。
「でも、どうやってお返ししたら?」
「また、お座席まで伺いますから、どうぞ持っててください。」ですって。
JRのサービスも捨てたもんじゃないわ~~と感謝感激とはこのことね。
貸してくださった携帯電話はwinと書いてありました。これってau?ちゃっかりと発着歴なんかものぞいてみました。(笑)
○○発着(上り)とか(下り)とかそういうのばかり。その後に私がかけた2件の番号が残ってしまいました。
車掌さんの携帯電話のおかげで無事に夫に連絡がつき、携帯電話を止めてもらうよう伝えることができました。どこにあるにせよ、これで一安心です。
戻ってみえた車掌さんに「お支払いはおいくらしましょう」と聞くと、「とんでもない。これは仕事用ですから、そんなご心配は無用ですよ。」と言ってくださいました。本当に助かったので、深々と頭をさげると、なんだか車掌さんも真っ赤な顔をして「いえいえ」などとおっしゃいます。きっと車掌さんもいいことをしてうれしかったのかな?なんて自分のドジを棚にあげて、なんだかほほえましい気持ちになってしまいました。
後はもう、携帯のない実家生活を送る覚悟を決めてしまえばこわいものはそうありません。携帯がないとわかったときの、あの焦りはなんだったのでしょう。
ちょっぴり退屈だったけど、かりんとうを食べながら、本を読みふけりつつ、列車の旅は思ったより満喫できたのでした。
そうそう、結局、私の携帯は夫の車の中に忘れていたようです。えらそうにしててもこれだからなと夫が笑っているかと思うとちょっと悔しかったけれど、まあしょうがないですね。