question というのは実に厄介な言葉で、出会うたびにドギマギする。厄介な言葉がquestionだけなら、ドギマギしたところで大した問題ではないかもしれないのだけれど、他にも厄介な言葉を抱えているものだから、なるべくドギマギ度を低くしたいと思う。
そう思っていはいるものの、P.96のquestionにすっかり振り回されてしまった。余命幾ばくもない大富豪の遺産相続に関して、本人直筆の遺書の正当性を論じる場面だ。heは大富豪、I はsolicitor、Eurydiceは大富豪の家にもぐりこみ、彼の心をつかんだ霊媒師のこと。
He produced a sheet of paper with a few words roughly scribbled on it in pencil. It was quite simple and clear. He left ???£5000 to each of his nieces and nephew, and the residue of his vast property outright to Eurydice Spragg 'in gratitude and admiration.'
I didn't like it, but there it was. There was no question of unsound mind, the old man was as sane as anybody.
Iはこの遺書の内容を気に入らないが、富豪本人がそう書いたのだから文句の付けようもない、その上、There was no question of unsound mindなのだから。
さて、questionには二つの意味がある。疑いと可能性だ。そうすると上の一文は、questionが「疑い」なら、no questionは「疑いはない」で「精神異常なのは明らかだ」。ところが、「可能性」なら、「精神異常であるはずがない」。正反対の意味になる。
一体、どちらなんだ……と思う間もなく、コンマに続いて畳み掛けるようにthe old man was as sane as anybody.がくる。つまり、このquestionは明らかに「可能性」の意味で使われているということ。このコンマを、「つまり」と読んであげればいい。
「じゃあ、はじめっから、There was no question of unsound mind、なんて言わなきゃいいのに」な~んて思う人は顔を洗って出直そう(ハイ、顔を洗って出直します)。
そんなわけで、明日はP.97の'"I want you to witness my will. Emma, get me my fountain pen."から読みます。