ショーファーは大忙し。
日曜日は、飯綱山で空手合宿中の王子さまを、キャンプの説明会が開かれる松本までお連れして、説明会が終了したらまた山までお送りする、という強行スケジュールにチャレンジした。昨年も確か同じスケジュールをこなしたが、今回は「是非、車で」と王子様が仰せになる。松本往復の列車の旅がかなり体にこたえたのだろう(たかが片道1時間なのだが、東海道線の1時間とはわけが違う。とにかく激しく揺れるので、疲労度はおそらく3倍くらい>数字に根拠なし)。
しかし、このショーファー、遠出をしたことがない。しかも、自慢じゃないが高速に乗ったこともない。そのショーファーに「松本まで連れて行け」と王子さまはおっしゃる。命は大切にしましょう。
いつものごとく地図はもたない。だって、行き先は松本だもん、きっとあの道(どの道?)を走って「松本」っ書かれた標識を追っていけば必ず着くさ。飯綱山を降りて、「きっとこの道」と思う道を走る。心の中で、「高速、嫌だ、高速、怖い」と思っていたからなのか、気づいたら下の道を走っていた。げっ、高速で行かないと説明会に間に合わないのにどうしよう……まっ、いっか、遅刻しても仕方ない、許してもらおう。
「きっとこの道」を走り始めて気づいた。へっ、松本まで79キロ?! そんなに遠いの? ……特急で1時間かかるのだから、そりゃあ近くないことは知っている。それにしても、79キロ……。追い抜かされながら、道を間違えてUターンをしながら、横を走るエメラルドグリーンの川にときどき目を奪われながら、なんとか走りきる。30分の遅刻で松本の説明会場に到着。やればできるじゃないか。悪戦苦闘のショーファーの横で、王子様はスースーとお休みになられていた。命知らずとはこの人のためにある言葉だ。
1時間半の松本滞在のあと、また飯綱山に向かって出発。王子様が「帰りは高速で」と仰せになる。確かに一刻も早く戻らないと、暗闇の山道を走ることになりかねない。それだけはカンベンだ。高速をとるか、暗闇の山道をとるか。究極の選択である。えええ~ぃっ、仕方あるまい、高速デビューしようじゃないか。
早くも高速の入り口でアタフタする。何よ、ETC用に、左ハンドル用? なんのよ、わたしゃどこに行けばいいのよ?!?! ヤダヤダ、おじさんから睨まれちゃったじゃないの。車全面に「高速デビュー」って貼りたい。
なんとか高速に乗ると、バスもトラックも軽も、わたしの(冬タイヤの)RVRをバンバン追い越していく。それで、ふと思った――あの「80」という標識、どういう意味だっけ? 最低速度? 高速代の1600円が高いかどうかは、アクセルを踏み込めるかどうかで決まるのだ、と始めて知った。
夜の帳が落ちる前に飯綱山に無事帰還。ふぅ~。ショーファーも楽じゃない。