作品紹介・あらすじ
札幌にあるインクブルーの三角屋根が目印の、木造二階建て――そこが『本のない、絵本屋クッタラ』だ。看板には『おいしいスープ、置いてます。』と書いてあり、店主・広田奏と共同経営の八木が切り盛りするカフェでもある。メニューはスープセットとコーヒーのみだが、育児に悩んだり、仕事に忙殺されていたり、自分の今の立ち位置に迷った客たちが今日もふらりとやってくる。彼らの話に奏は静かに耳を傾けると、「御本が揃いましたらご連絡いたします」と告げる。そうして客はもう一度、店を訪れるのだ。奏のセレクトする絵本は時に意外で、時に温かく、時に一読しただけではわからない秘密をもっている……。そんな奏がこの店を開いた理由とは――? 季節のスープと登場する絵本に心が躍る、「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。」の標野凪が贈る、ほっとひと息つける連作短編集。
読書備忘録
何で本屋さんに本がないのか・・・
途中からうすうす不思議な存在の八木さんが誰?なのかわかったり、何で本がないのかもわかって、急速に引き込まれた。
スープも美味しそうだったし、店主の奏も獣医の先生も魅力的でとてもいいお話でした。
私ね、縁日で買った金魚が巨大化して可愛くなくなっているのをみたことありますよ。息子の同級生のお宅で・・・これ、フナ?違うねー!なにこれ?
赤い金魚が巨大化して薄ら汚くなる過程の写真を見せてもらって、へー!こんなことってあるんだねーとおっどろいたことがった。その家には自由奔放なリスもいて、ちょっと散歩の時間!何もしないからと離したら、何もしないどころか、頭に登って来たり、食べ物の上を駆け抜けたり、ものすごいスピードで移動するから、一緒にいた友人とリスって可愛い生き物だと思っていたけれど、ここんちのお行儀悪いわね。
縁日のヒヨコがニワトリになったのも子供の頃みたことありましたけど・・・
八木さんの話で、こんなことを思い出しました。
お店の名前「クッタラ」は、アイヌ語からきていたんですね。
★★★★★