Doblog生活

Dblogから、引越してきました。

うちの食料事情

2006年08月28日 | 家族
ここんとこ、朝晩涼しくて、家事がはかどります。気持ちよく動けるっていいですね。これは、うちの玄関に置いてあるハイビスカス。息子たちにネグレクトされた(私たち夫婦の帰省中、水遣りをサボった)オレンジ色の鉢は、何とか生きていますが、花の蕾は枯れちゃったので、もう一鉢買ってきたのです。

さて、昨日は朝から出掛けたので、合挽き肉でそぼろを作り、ご飯と混ぜ、いなり寿司にして置いていきました。私の昼のお弁当にもなりました。帰宅後、夫が言うには「お昼ご飯、作っていってくれるって言ったのに、何もなかった。Rくんが焼きそばを(食べる時に私のも)作ってくれた。」
「えっ!?あんなに作っていったのに?」と絶句する私。Rが一皿全て食べて、その上、焼きそばまで食べたのか、はたまた、私学の適性検査を受けに出ていた上の息子Tが早く帰ってきて平らげたのか、ミステリ~→後で、Rが一皿すべて平らげたことが解った。その上、焼きそばかよ、食いすぎ

「(ビールのつまみに)お刺身もあったでしょ?」「それは、前の夜(遅くにバイトから帰ってきた)Rが食べたみたいだよ」

夜遅くまでバイトしている息子たちは、私たち夫婦が寝静まってから帰宅し、何か食べてることがある。で、朝起きると、冷蔵庫の中のいろいろなものが無くなっていたりするので、料理を始めて、「あ、生姜がない!」「茄子が消えた」「ご飯、ないじゃん」とかということになる。
ま、台所のシンクに置かれたお皿とか使いっぱなしの鍋とかで、夜中に何が起きたのかは大体想像がつくのではあるが。



ニュー・アドベンチャーズ『シザーハンズ』

2006年08月26日 | 劇場
午後1時~、ゆうぽうと
演出・振付:マシュー・ボーン、デザイン:レズ・ブラザーストーン、音楽:テリー・デイビス
出演:リチャード・ウィンザー、ケリー・ビギン、エタ・マーフィット

内容:町の高台にある城に住む博士。落雷に打たれて死んだ息子に似せて、彼は人造人間をつくり、息子の名前と同じ「エドワード」と名付ける。完成直前に町の不良どもが城に侵入して博士を脅したせいで、(心臓麻痺で)博士は急死。エドワードは、仮の手としてつけられていたハサミのまま残される。ある日、町に下りた彼は親切なペグに出会い、彼女の家に引き取られる。彼はペグの娘キムに恋心を抱くが、彼女の恋人(博士を死に追いやった不良グループのリーダー)の悪意が周囲の人間たちの偏見を増幅させ、悲しい結末へと進んでいく。

ジョニー・デップ主演の映画で有名な作品の舞台版。奇想天外な設定とコメディータッチが素晴らしいお話ではあるが、純粋な人造人間エドワードが周囲の人間たちに利用されたり貶められたりで、とっても切なくて悲しいお話。私は2度は観たくないと思ったが、こうして、舞台版を観に行ってしまった(笑)

読んで分かるように、舞台版は映画のストーリーを少し端折って、ダンスシーンを入れてある。音楽は映画と同じ。装置のレズもいつものように文句なし。終盤、切ないメロディーに胸が締め付けられ、やはり、最後は前方2箇所と左右サイドの噴出し口から「雪」が降ってきて、前方座席の客たちの頭は白くなっている。前の方じゃなくて、良かった・・・

で、もう1回観たいかと聞かれれば、もう十分。だって、このカンパニーは、来日公演の度に観ているけど、ダンスのレベルが高くないんだよね。「ダンスのレッスンを始めて3年位」にしか見えない出演者もいて、ドタドタした踊りにウンザリする。主役級もそれほど・・・。「じゃ、観なきゃいいだろ」って言われそうだけど、演出と美術装置をどうしても観たくて、来ちゃうのよ。

要するに、ボーンは、出演者に高レベルのダンス能力を求めていない。自分も大学で初めてダンスをやり出したそうだから、あまり分かってもいないのだろう。固定した給料を保証するカンパニーではなく、公演ごとに契約しているシステムをとってるのも、スターダンサーを求めない(=金をかけない)彼の考え方の表れだろう。だから、ダンサーが悪い訳ではない。彼らは契約相応のことをしているのだと思う。

でもさ、「ミュージカルから台詞と歌を抜いた分チケ代も安くないし(で、誰が儲けてるの?招聘元か、ボーンか)、バレエ公演レベルの踊りを見せてよ」と期待するのも当然だと思うのよ。
観る度に、こうして「ダンスが下手だ」と文句を言ってるのも愚かだな、と自分でも思う。ボーンの新作公演(ロンドンで好評だった『メリー・ポピンズ』とか)がかかったら、やっぱりチケを買ってしまうのかな、私・・・


『こんな夜更けにバナナかよ』~その2~

2006年08月26日 | 本・映像・CD
通称『よるバナ』の続き。
タイトルの由来:鹿野さんが深夜、あるボランティアを鈴で起こして「腹が減ったからバナナ食う」。「こんな夜中にバナナかよ」と、彼が腹をたてながら鹿野さんの口にバナナを押し込んで、また寝ようとするところに、「もう1本」という声が。怒りが消えたのだと言う。

「本屋にあふれる膨大な新刊書―。しかも地方の出来事を、地方の無名の書き手が書き、同じく地方の新聞社が出版した本が、中央の『メジャーな文学賞』を受けるなどというのは、冷静に考えてありえないだろうと思っていた」著者はしかし、受賞後、北海道はもとより、全国から講演に招かれることになる。
多分、誠実で不器用な性質なんだろう、執筆に2年半もかけているうちに、貯金も底をつき、出版前には借金で食いつないでいたというから、「仕事が入ってきて良かったね」というところか。



『こんな夜更けにバナナかよ』~筋ジス鹿野靖明とボランティアたち~

2006年08月25日 | 本・映像・CD
渡辺一史著、北海道新聞社刊
ぷらざの図書コーナーで2ヶ月位かけて読んでました(笑) 分厚くて重そうなので、その場にいて時間のある時に読んでいたら、途中でどなかが借りていっちゃいまして、無事に返却された後、(少し忘れた部分を補うために)少し前に戻ったりしながら続きを読んでいました。

(どこかで聞いたことのある、センスいい)タイトルに惹かれて読み出したんですが、これ、有名なノンフィクション賞ダブル受賞した本なんですね。舞台が夫の実家のある札幌だったり、友達の苗字が私とおなじだった(関係ないけどね・・・)りで、身近な気がして、楽しく読めました。

内容は、札幌市内で在宅で自立生活を送る筋ジス患者・鹿野靖明さんと、彼が集めた介助ボランティアとの交流やトラブルを描いたノンフィクション。著者は(ボランティアが口を揃えて言う)ワガママな障害者である鹿野さんと、そこに通う主婦や学生ボランティアたちから丁寧な聞き取りをして、鹿野さんの生きる情熱と「きれいごと」ではないボランティアの現場を描いていて、いろいろなことを考えさせる。鹿野さんは、原稿完成直前の2002年8月、42歳で亡くなっている。

筋肉が衰えると、心臓や呼吸レベルまで自力で動かなくなる。そういう現実と、しかし、大勢の力を借りても(病院や施設ではなく)在宅で生きることが社会に対する障害者の発信であると言う鹿野さん。入れ替わりの激しいボランティアの訓練や意志の疎通に苦しむ一方、異性と付き合ったり結婚したり、別れたりする「普通の」生活。執筆に2年半もかけて、最後にはボランティアの一員にされてしまいながら、筆者がゆっくりと鹿野さんを理解していく過程を、読んでいる私も追体験できる。

障害者にも自分が望む形で生活する権利があり、それは、本当はボランティアに依存するのではなく、社会が保障すべきことなのだと納得できる本。
~その2~へと続く・・・



高校野球

2006年08月21日 | つぶやき
帰省中で、大した用事もないため、昨日は父・夫と3人、午後はTVで高校野球の決勝戦を見てました。いやさ、別の部屋で昼寝しようと思っても、暑くて、唯一エアコンのついてるリビングに居る羽目になったとも言える。
早実の斉藤祐樹くん、かわいいね。表情を崩さず冷静、実力も確かなのに、高校生らしい。顔立ちが品がいいとか清潔感があるとか、人気の理由はいろいろあるね、うん。

延長15回が終わったら、もう夕飯の支度の時刻。父はいつも5時に食べるのを妥協してもらって、30分遅くしてもらっているのだが、それでも5時半だよ。

今朝は、集会の横断幕とタイムテーブルの原稿を作成していた。帰省中に依頼のメールが来て、今朝、内容が大体確定した。今週土曜日に使うものなのだが、私自身がその場に行けないため、宅急便で担当者宅に送ることにした。明日帰宅して、その日のうちに拡大コピー機にかけるので、時間の猶予があまり無い。

区を越えた東京全体のネットワークなので、あまり顔を合わせることがなく、複数でメールを遣り取りして決めるとなると、(メールをチェックする時刻のズレなどで)結論が出るまでに時間がかかる。そして、「物(ブツ)」のお届けは、宅急便を利用することになる


伊田広行著『シングル単位の社会論』

2006年08月20日 | 男女共同参画
対談を聴いた時(7月1日のブログ参照)に会場で購入したもの。サインしてもらったのに、本棚に入れっぱなしで、読むのを忘れてました^ ^;)
1冊しか残っていなくて(そもそも、数冊しか持ってきてなかったらしい)、別のラスト1冊を買った仲間と、「読んだら交換しようね」と約束したのだが、その話がそれ以降、二人の間で全く話題になっていないところをみると、多分、彼女も忘れているのだろう。

非常に納得できる内容です。私自身が全て実践できるかどうかは別として<今、あまりエネルギーないんで・・・
政府が家族単位で国民を統治しようとしているのって、男を働かせて経済を盛り上げ(時に徴兵して戦場へ行かせたり)、妻は(場合によっては)銃後を守って、しっかり子育てしろ(=子どもを産んで人口を確保せよ)ってことだと。働き手が、子育てや(市民活動を含む)社会への参加、趣味のために使える時間がない位、仕事に追われていることが、性別分業や非婚、子どもを持たない選択に繋がっているということだと理解しているが、著者は、「では、どうしたら良いのか?」という解決策を提示している。

結論は、戸籍も税制も年金も、基本単位を家族やカップルから個人へと変えること。そうすれば、同性愛や婚外子を差別することもなくなるし、夫や妻が「役割」に縛られずに生きられる。これが男女平等につながるわけですね。
私、同性愛者に対する偏見ももっていないし、婚姻の自由(異性、同棲、事実婚も含めて)やリプロ(リプロダクティブ・ヘルツ/ライツ。子どもを産む/産まない、いつ産むか、何人産むかの自由と権利)が誰にでも保障されて当然だと思っていますが、私自身の「結婚して息子が二人いる」という状態は、今の日本では「生きやすい」のだと実感しましたね。とにかく、誰もが生きやすい、偏見や差別をされない世の中に近づくよう、行動していきたい。





『ネグロス・マイラブ』

2006年08月17日 | 本・映像・CD
大橋成子著、版元:めこん、248ページ、定価:1,600円
NGOの中年駐在員がフィリピン ネグロス島の男性と結婚。彼は5人の子持ちで元反政府運動の指導者。のどかな南の島で繰り広げられるロマンスや国際協力と国際結婚、そして継母子育て奮闘記。

結婚して10年位で彼は村長になり、腐敗を一掃していく。その様子も痛快だし、子どもたちがよく働き、親を支える様子もステキ。主人公である継母は、掃除と洗濯しかせず、後は娘たちがこなしてくれる(頼もしい!)。

しかし、ジェンダーも根深い。早婚で子沢山、電化製品がある訳でもない。男性は外で飲んだり打ったりするが、女性にはそうした娯楽もない。主人公はNGOの駐在員として、「農村女性ネットワーク」を立ち上げを支え、ジェンダー・ワークショップを開いたりするの

おもしろいのは、ミス・ゲイ・コンテスト。(以下、p116~118引用)
・・・どんな小さな町のフェスタでも開催される。だが、冷やかし程度のちっぽけな行事ではない。たいてい、地元の教師や議員、知識人たちが審査委員に選ばれる。私は「ゲイを差別しない良い女性」ということになっていて、過去4年間審査委員長に選ばれた。・・・審査基準は厳しい。「衣装」「歌やダンス、スピーチなどのタレント性」『審査委員の質問にどう答えるかという知性」「観客に与えるインパクト」などを100点満点で採点する・・・

・・・ゲイ・コンテストが遊び半分でないのは、審査委員による質問コーダーで分かる。質問は主催者が用意して審査委員に配られるが、どれもまじめな内容ばかり。・・・「アメリカのイラク攻撃をどう思いますか」「ネグロス州知事に出馬するとしたら、あなたの選挙公約は?」

社会ではゲイが死後、天国に入れないと言われていますが、それについてどう思いますか?」という質問に、19歳の参加者が「私はゲイである前に人間です。ゲイである前にクリスチャンです。私が天国に入れるかどうかは、人間そしてクリスチャンである私の生き方の問題であり、それを決めるのは神様です。社会の偏見が決める問題ではないと思います」と答え、感動する主人公のエピソード、ステキです。




明日から帰省します

2006年08月15日 | つぶやき
お盆の混雑が終わるのを見計らって、明日から1週間、私の実家に帰省してきます。息子たちは、就活、部活、バイトなんかがあって、残るそうです。


ところで、何か、この頃、無気力で。夏休みはこれをするぞ!っていう気も起きず、自分がやってるいろんなことが面倒くさく思えてくる。「やるべきこと」はやるが、「更に」とか「より良く」という意欲が湧いてこない。暑いせいか、加齢のせいか・・・

久しぶりに会った年上の友人にそう話したら、「アハハ・・・、○○○さんも人間だったんだ。嬉しいわ~」と喜び、(あの、私がいつも元気な訳じゃないってことで、そんなにウケないでよ~)「そういう時期なのよ。私は7年で抜け出せたけど」と。あ、そう言えば、キレイになったわ、と気づく私。外見も性格も、元々魅力的な人だけど、何か、明るくなってる。

彼女は、私にも軽い鬱の時期が到来したと言うのだ。「○○○さんの一言に何度も救われてたのよ。ありがとう!」とも言ってくれた。
そうか、これは鬱なのか。


『ファインディング・ネバーランド』とか

2006年08月13日 | 本・映像・CD
今朝は、夫と下の息子Rが「ソフトボールの都大会が(どこだか八王子の方で)あるといって、5時前に出発。
上の息子Tはボランティアコーチをしている地域の少年サッカーの合宿(コーチは費用がただなんだって。)で7時半に出かけるのに、6時頃からバタバタ音たててうるさい(子どもの遠足前の心理?)もんで、私も早く起きちゃいました。彼は、サッカーが大好きで子どもが大好きで、だから、週に3回も子どもたちとサッカーを通して触れ合うのがと~っても楽しいんだって。昨夜、夜食しながら、「時々ね、(子どもたちとのことで)いろんなこと考えたりできるって、幸せだな~」って言ってました。

昨晩は、一人で(夫とRは翌朝に備えて就寝。Tはバイトで留守)DVD観てました。Rがバイト先のレンタル屋で50円!で借りてきた『ファインディング・ネバーランド』。ジョニー・デップが『ピーター・パン』の物語を書いた劇作家ジェームズ・バリを演じ、彼とピーターという名の少年の交流を描いた作品。
監督は「チョコレート」のマーク・フォースター
脚本はこれがデビューとなるデイヴィッド・マギー
彼が心を寄せる少年たちの母親をケイト・ウィンスレット

うん、良かったよ。ケイト・ウィンスレットが薄幸な病人には全く見えなかったけど、息子たちを心から愛し、バリとプラトニックな愛を育むところに、とっても共感。子ども好きな夫と子どもの心を理解できない妻(これで、二人の間に子どもでもいれば違ってきたんだろうけど)との距離がどんどん広がっていくのにも納得。

これを見ると、20世紀初頭、観劇は大人の高尚なたしなみだったんだね。着飾って、オペラを観に行くのと同じ感じ。あれじゃ、庶民の生活を題材にした作品なんて上演できないわな。そういうとこに『ピーター・パン』をかけるんだから、かなり仰天ものだった。孤児院から子どもたちを招待して、あちこちの客席に座らせ、笑いを他の取り澄ました大人に伝染させるのって、いいアイデア!


『世界バレエフェスティバル』Bプログラム

2006年08月11日 | 劇場
東京文化会館にて、午後6時~10時15分
今日は左サイドの端っこ、舞台がとっても近い場所で観れました。が、左サイドが切れて見えない。こんな席を2万円近くで売るって、ヒドイです
ま、特にごひいきのダンサーが出ている訳ではないので、いいとして<あきらめが早い

第1部
「ディアナとアクティオン」 振付:アグリッピーナ・ワガノワ、音楽:チェーザレ・プーニ
ヴィエングセイ・ヴァルデス、ロメル・フロメタ

バランスの優れたペア、今回も素晴らしい技を見せてくれました。フロメタは柔軟性もあります。こういう決まりきった振りの古典物って、演目自体に新味はないので、こんな風にガシガシ技を披露できるダンサーじゃないと私は飽きちゃいます。

「幻想-『白鳥の湖』のように」第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー、音楽:チャイコフスキー
ジョエル・ブーローニュ、アレクサンドル・リアブコ

叙情的で、心情を想像しながら観られました。

「海賊」 振付:マリウス・プティパ、音楽:リッカルド・ドリゴ
イリーナ・ドヴォロヴェンコ、ホセ・カレーニョ

ゆるぎないベテランのテクニックで、完璧でした。ドヴォロヴェンコは美しく、カレーニョは、身のこなしが奴隷とかけ離れて優雅でした。

第2部
「ロミオとジュリエット」より“バルコニーのパ・ド・ドゥ”
振付:レオニード・ラヴロフスキー、音楽:プロコフィエフ

マイヤ・マッカテリ、デヴィッド・マッカテリ
このお二人、兄妹です。あんまり似ていないようですが。兄と妹のキスシーンって、何か「禁断の・・・」っぽい感じがして、ちょっと困っちゃいました。

第3部
「椿姫」より第2幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・ノイマイヤー、音楽:ショパン
オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ

息の合ったペアではありますが、高級娼婦と年下の恋人には見えないので、違う演目のように感じました。ルグリはギエムと、デュポンとル・リッシュが同年代。ル・リッシュは踊れて長身なので、長身のお姉さまスターからのお呼びが多く、デュポンとはなかなか踊らせてもらえないみたいですね。

「ジュエルズ」より “ダイヤモンド”
振付:ジョージ・バランシン、音楽:チャイコフスキー
ディアナ・ヴィシニョーワ、ウラジーミル・マラーホフ

Aプロのルテスチュ&マルティネスとは全然違ってます。振付家の意図から離れて、勝手に二人でドラマを作って踊ってたような。だから、おもしろかったです。

「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
シルヴィ・ギエムニコラ・ル・リッシュ

アシュトン版の舞台を観ていますし、DVDも持っています。誰かに貸しているけど、誰にだっけ?
これは、Aプロで本家ハンブルグ・バレエ団ペアが踊ってましたが、全然違う感じがしました。前者が「激しい振り付けだな」と感じられたのに対して、振付よりもダンサーの存在感が増しているというか。しっとりした情感も漂っていました。テクが抜群で大柄なペアなので、華やかなのは確かですね。ギエムは病に犯されているようには・・・見えなかったな。

第4部
「ドリーブ組曲」 振付:ジョゼ・マルティネス、音楽:レオ・ドリーブ
アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス

いつもながら、ルテステュは無味乾燥、無色透明、叙情性なし。何にも感じないんでつまんないんですが、衣装はステキでした。青紫系の縞が微妙な色合いでお洒落。マルティネスの振り付けも無味乾燥でした。

「三人姉妹」 振付:ケネス・マクミラン、音楽:チャイコフスキー、編曲:ギャモン
タマラ・ロホ、イナキ・ウルレザーガ

この作品、好きです。舞台で観たギエム@マーシャより、ビデオ版のダーシー・バッセルが情感豊かでいい。タマラさんも良かったですよ。ウルレザーガ、ちゃんと踊ってましたが、軍服姿が似合ってなかったです。



『非暴力で世界に関わる方法』~その2~

2006年08月09日 | 本・映像・CD
世界からテロを大幅に減らすには一つの簡単な方法があります。それは「参加しない」ということです。

本文p16~18 『Deth by Government(政府による死)』によると、
「20世紀ほど暴力によって殺された人間の数が多かった世紀はないんです。」「そして、最も多く人を殺したたのは誰か。」「国家なんです。」
「20世紀に国家によって殺された人の数の推定が2億人を超えるんだそうです。」
「実に驚くべきことですが、国家によって殺された2億人超のうち、1億3千万人が自国民だそうです。」

「国家が軍隊をもつことによって、他国と戦争をすることもありますが、自国の秩序を保つためにという名目で、自国民を殺すということをしばしばする」「ときに国家というのは自国兵士でさえも見殺しにするというのがまぎれもない事実です。」

「20世紀は戦争の時代とよくいわれますけども、それは国家間の戦争というよりは、もっと大局的に見れば国家と自国民との間の戦争だった…とダグラス・ラミスは鋭く指摘しています。」


『非暴力で世界に関わる方法』

2006年08月08日 | 本・映像・CD
伊藤 哲司著、北大路書房 (2006/04)
今、読んでる本です。

昨夜は、仕事先の広島と自宅のある長崎で、2度被爆した方(山口彊さん)の話をTVで見ました。雑誌か新聞でも読んだことがありますが、自分の身体への被害と「(死体だらけの)地獄絵を見る」という体験、それを2度もって、大変なことですよね。この方のことは前に新聞や雑誌でも読んだ記憶がありますが、90歳という年齢になって初めてクローズアップされるということに、「長生きしていただいて、ありがたい」と感じました。

今日の朝日新聞朝刊p26掲載の記事によると、この山口さんも登場する二重被爆のドキュメンタリー映画(タキシーズ制作)が作られ、高校・大学に無料で貸し出すそうです。



『世界バレエフェスティバル』Aプログラム

2006年08月06日 | 劇場
午後3時~7時半、東京文化会館にて
出演者、プログラムはこちら

3年に一度の開催ということで、チケをとりました。2階席の最後列(と言っても4列目)ですが、それでもチケ代は2万円を超えてます。上演時間が4時間半ということなので、2回ガラ公演を観たと思えばいいですかね・・・

第1部から第4部まで休憩を10~15分とりながらの長丁場。(未来永劫、振付も衣装も殆ど変化しないような決まりきった)古典ものを抜いて短くしてほしいとこですが、ま、そういうのを好きな客もいる訳で。でも、長すぎ。
会場はガンガンに冷えていて、4階まで満席。休憩はトイレに行くには短すぎるためか、休憩に入る前(拍手している最中)から、立って扉に向かって走り出す女性たちの姿が目立ちました。私?トイレに並ぶのメンドクサイんで、水分を控えて、途中で行ったりしません

印象に残った演目を書き留めておきます。えーと、ここにご紹介しない演目については、個人的には「期待外れ」「見なくてもよかった」「その分、上演時間を短縮して早く帰りたかった」ということです←ファンにぶたれそう・・・

第1部
『7月3日 新しい日、新しい人生』振付:ジェレミー・ベランガール、音楽:エイフェックス・ツイン
ニコラ・ル・リッシュ

なんでも踊れるニコラにこんなの踊らす???という資源の無駄使いとも。何も感じない作品で、もったいな~い。

『白雪姫』振付:リカルド・クエ、音楽:エミリオ・アラゴン
タマラ・ロホ&イナキ・ウルレザーガ

2005年に創られた新作だそうですが、見慣れた古典作品とどこが違うの?音楽はステキでしたけど。
で、妖艶なタマラさんが白雪姫の衣装を着てるの、イメージがちと違うと思うけど。回転が強いタマラさんは、今回もガンガン回転して大きな拍手でした。

『椿姫』より第3幕のパ・ド・ドゥ』振付:ジョン・ノイマイヤー、音楽:フレデリック・ショパン
ジョエル・ブーローニュ&アレクサンドル・リアブコ

この演目は、激情に任せての濃厚なラブシーンと激しい振付で、リアブコの「ハァー、ハァー」という息遣いが2階奥にいる私にも聞こえてきました。しかし、前置きなしに、いきなりこの場面を踊るって、ダンサーには大変ですよね。

第2部
『オネーギン』より第1幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・クランコ、音楽:チャイコフスキー
アリーナ・コジョカル&フィリップ・バランキエヴィッチ

今日、一番満足した演目でした。コジョカルが可憐で可愛い~!身長差がちとあり過ぎるようですが、バランキエヴィッチとのスピード感溢れる滑らかなリフトがバッチリ決まって、ステキでした。こういう、演劇的なのが好みです

第3部
『春の声』振付:フレデリック・アシュトン
アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボー

コジョカル、可愛い~!←しつこいかな^ ^;)
ロイヤルバレエ団の名コンビなので、テクもしっかり、息もぴったり、とても清々しいバレエでした。

第4部
『TWO』振付:ラッセル・マリファント
シルヴィ・ギエム

クールで超カッコよかった!さすがギエム。照明も振付のうちに入っていて、薄暗い中、手先と足先が光って見えるの。跳んだり跳ねたりしないで、主に手と足だけのダンスなんだけど、スピード感もあり、素晴らしかったです。

『マノン』より“沼地のパ・ド・ドゥ”振付:ケネス・マクミラン
ディアナ・ヴィシニョーワ&ウラジーミル・マラーホフ
助走なしでイキナリ死の場面ですから、難しい演目。さすが!と観客全体が納得する二人の名演でした。

『ドン・キホーテ』振付:マリウス・プティパ
ヴィエングセイ・ヴァルデス&ロメル・フロメタ

キューバ国立バレエ団の方たちで、初めてお目にかかります。
ヴァルデスは男性の支えなしでアラベスクができる超人技で、トリに相応しいアクロバティックなペアでした。



『服部有吉&首藤康之 パートナーシップ・プロジェクト2006』

2006年08月05日 | 劇場
午後2時~、Bunkamuraシアター・コクーンにて
演出・振付・出演:服部有吉(ハンブルクバレエ団・ソリスト)
美術:島次郎、照明:安藤昌臣、音響:友部秋一、衣装:前田文子
出演:首藤康之、エレン・ブシェー(ハンブルクバレエ団・プリンシパル)、ヨハン・ステグリ(同ハンブルクバレエ団・リスト)、ゲイレン・ジョイストン(ハンブルクバレエ団)、大石裕香(ハンブルクバレエ団)

ハンブルクバレエ団のソリスト兼振付家の服部有吉が仲間を連れての来日公演。天才的ダンサーの服部くんと美しいバレエを踊る首藤くん。ファンという程ではないけれど、新しい試みの場に立会いたいということで、チケをとった。服部くんの振付舞台を観るのは3度目。

<第1部>HOMO SCIENCE
出演は、服部くん以外のハンブルク・バレエ団の4人+首藤くん。
ロボット工場における、ロボットの(出荷前の)点検をしている様子だとチラシに書いてあるが、読まないとよくわからない。
最後、壁だと思っていたサイドの何枚ものドアが開き、作業着姿のスタッフが不良品のロボットたちを担ぎ出さしていく。そして、また最初の場面にもどって実験が再開されるという設定にはサプライズがあって、新鮮だった。音楽も良かったと思う。
最初に「服部有吉は体調不良のため、<2幕>ゴーシュにのみ出演いたします」というアナウンスがあったが、「代役を紹介していないってことは、1人欠けても大丈夫な作品な訳ね?」と理解するしかない。
観たところ、出演している5人で十分作品が完結しているので、服部くんが出たらどうなっているんだろう?という好奇心は残る。

<第2部>ゴーシュ
宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』を下敷きにした作品。
服部くん演じる主役の「セロ弾き」を「「ダンサー」に設定を変えてある。動物役はハンブルク・バレエ団の4人。みんな、カワイイ 美人で長身、スタイルも抜群のゲイレン・ジョイストンがお腹の大きな狸役をコミカルに演じているのが笑える。
服部くんはハツラツと踊っていて、「どこが体調不良なの?」とも思えるが、超絶技巧の彼のこと、ホントはもっとスゴイのか?
大阪公演を終えて、疲れがたまってるかなぁ?今日は夜公演もあるし、明日は千秋楽。頑張ってね!


ボリショイ・バレエ団『スペードの女王』

2006年08月05日 | 本・映像・CD
振付:ローラン・プティ
作曲:チャイコフスキー「交響曲 第6番 ロ短調 作品74“悲愴”から」
演奏:ボリショイ劇場管弦楽、指揮:ウラディーミル・アンドロポフ
出演:ニコライ・ツィスカリーゼ、ルいゼ・リエパ、スヴェトラーナ・ルンキナ

NHKBS2 『クラシック・ロイヤルシート』午前3:02~4:07
こんな時刻の放映は勿論、日本でバレエの人気が無いため。そして、それにもかかわらず録画できたのは、バレエ・ファンのサイトのおかげです。感謝m(__)m

この舞台、以前から観たいと思っていた。雑誌で紹介してあるだけで、DVDも出てないし。プティのお気に入り(※注)の中で、最も長身なツィスカリーゼ。と言っても、スタイルのよいダンサーばかりのボリショイでは、180cmを超すダンサーはザラ。彼の長身が目立たないほど。
※注 振付家(死去している場合は、その権利をもつ者・団体)の承諾無しに上演することはできないし、主役も勝手に決めることはできない。プティは高齢だがまだ元気なので、お気に入りのダンサーにのみ主役を許可し、そのダンサーに応じて振り付けを変えたりしている。『若者と死』もこの『スペードの女王』も、ボリショイでは彼しか主役をはれない。

ツィスカリーゼは黒髪で濃い~系だけど、柔軟性に富み、緻密なダンスをする人。見かけは男っぽいんだけど、「ダイナミック」という感じではない。
そして、ツィスカリーゼがプティに推薦したというリエパ。長身でスリム。ツィスカリーゼとバランスがとれている。演劇一家の生まれというが、説得力のある演技でしかも美女。老女役なので、髪を白く染めてあるが、まだ中年。引退してトゥシューズは履いていないが、足元以外はバレエそのもので、ものすご~く存在感がある。

ストーリーはプーシキンの名作『スペードの女王』に沿ってすすんでいく。子どもの頃、『少年少女 世界名作文学』シリーズで読んだ記憶がまだ訳にたつわ
振付家が高齢なこともあり、古臭く感じる場面もあるけど、圧倒的な存在感を示す主演二人から目を逸らすことができないくらいの迫力。生の舞台で観たいな~。