グダグダ cobamix

グダグダと書いています

〈あすなびソシオ〉子どもの居場所をつくる …より

2015年07月22日 21時46分16秒 | コラム・ルポ

聖教新聞 2015年 7月 4日

食卓の風景

困っている家庭をサポート 子ども食堂
地域で支え合う寛容な社会を
大阪子どもの貧困アクショングループ CPAO代表 徳丸ゆき子さん

 困っている子どもたちにおなかいっぱいご飯を食べさせてあげたい――そんな思いから、今、各地で通称「子ども食堂」と呼ばれる支援の活動が始まっている。大阪市生野区の大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAO=シーパオ)も「子ども食堂」を含めた多様な関わりを通し、地域の子どもたちが安心できる居場所をつくろうと奮闘している。本紙「文化」のページでも「子どもの貧困を考える」を連載中のCPAO代表・徳丸ゆき子さんに、活動にかける思いを聞いた。

     ◇ 

 私たちが活動を始めるきっかけとして、2010年、大阪市西区でシングルマザーが2人の幼子を放置し、餓死させた事件、13年に同北区で、生活に困窮し餓死したとみられる母子の遺体が発見された事件がありました。

 こんな悲劇を繰り返させたくないという思いと、私自身、シングルマザーとして社会での生きづらさや子育てへの不安を感じてきたこともあり、まずは100人のシングルマザーの生の声やニーズを聞き取り、相談にのって、可能な支援へとつなげてきました。

 平成23年度全国母子世帯等調査(厚生労働省)によると、母子世帯の貧困率は実に5割を超えています。母親の8割が就労していますが、平均年収は全体よりもかなり低く、元夫等からの養育費受取者は2割にとどまります。

 実際に聞き取ったシングルマザーの声からは、さらに厳しい現実が浮かびました。彼女たちの多くは自分の子ども時代から恵まれない環境で育ち、必要な教育が受けられなかったことや人間不信などから、シングルマザーになった今もどうしてよいか分からず、本来受けることができる支援さえも受けていない場合が多い。しんどい状態が世代を超えて継続し、固定化してしまう「負の連鎖」の中におられることが少なくないことが分かりました。

 一方、地域社会では自己責任論が根強く、「あのうちは○○だから、あの子には近寄らないほうがいい」といった雰囲気が広がり、しんどい家庭の子が孤立し、排除されていく現実がある。そういった中で子どもたちをサポートするには、困っている家庭の子どもや親が安心できる「居場所」を、地域につくることが最も大切という考え方が私たちの基本です。

 「子ども食堂」もその一つで、週2回ほど夕方や休みの日におなかをすかせた子どもたちが集まってきます。子どもたちは無料で参加でき、皆で一緒に料理をし、楽しく食事をした後は遊んでいく子もいます。ふとした瞬間に子どもが漏らす言葉から家庭の課題が見つかり、支援につなげることもあります。

 また一般の参加者の方からはカンパを頂き、子どもが帰った後も大人同士でさまざま相談をし合ったりすることもあります。食材は自家農園でつくったりもしますが、最近は地域の支援者の方々などがたくさんの寄付をしてくださるようになっています。

 現代の地域社会は人間関係のつながりが希薄化し、社会の寛容さが失われ、弱者を排除しがちなように感じます。裏を返せば、実は皆それぞれがしんどさや苦しい状況を抱え、自分のことで精いっぱいになってしまっているのです。

 しかし、子どもたちのためにという目的であれば地域がつながることは可能かもしれないと感じています。子どもを中心に、多様な人々が安心してつながり、苦しいことがあれば支え合うきっかけとなる「居場所」があれば、困っている人を排除しない温かい社会をつくっていけるのではないでしょうか。

 これからも私たちは、困っている親子に寄り添い、声やニーズに耳を傾けながら、求められる支援のあり方を模索し、生みだし続けていきたいと思います。


■プロフィル
 おくち・けいこ 大学卒業後、22年間公立小学校教師を務め、1985年に退職し、「東京シューレ」を開設。現在、NPO法人東京シューレ理事長。登校拒否を考える全国ネットワーク代表、NPO法人全国不登校新聞社代表理事、NPO法人フリースクール全国ネットワーク代表理事など。『不登校という生き方』『子どもをいちばん大切にする学校』など著書多数。

 とくまる・ゆきこ これまでNPOにて不登校・ひきこもり支援などに携わり、国際NGOでは、子どもの貧困対策、東日本大震災緊急復興支援のスタッフとして活動。2013年、大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAO)を立ち上げ、代表を務める。ホームページ=http://cpao0524.org


 

何か自分にもできることが無いかと考え、マンスリー支援プログラムに参加することにしました。

…とはいっても、毎月1000円だけなんですけどね。

お金に余裕が出来たら、増額するつもりですので、今は少なくてスイマセン。 

コメント