地方興行

  レニングラード国立バレエ「バヤデルカ」の感想というかあらすじ紹介というかを書き終えました。興味のあるみなさんは読んで下さいね。例によって文章が大量になりましたが、気に入った公演なり作品なりは、いつも大量になってしまうのです。

  にしても、クーパー君関連で書くことがないのは寂しい限りです。そろそろ舞台出演の情報が知りたいところですね。振付活動なんか後でやりゃいいじゃん、踊れるうちは踊ってほしい、というのが私の正直な気持ちです。  

  ところで下に書いたアクロバティック「白鳥の湖」ですが、イープラスは2月21日(水)~25日(日)にプレオーダーを受け付けます。チケットぴあのプレリザーブは、2月24日(土) 午前0:00~3月1日(木) 午前9:00の受付です。

  やっと本題です。実家の母親が、グランディーバ・バレエ団が秋田で公演をやるのでぜひ観たい、と申しまして、私が代理でチケットを取ることにしました。

  そこで秋田公演を主催するプロモーターに電話して詳細を聞きました。まずチケットを販売する会社を聞いたら、チケットはそのプロモーターのみが販売し、他のチケット・エージェンシーでは販売されない、ということでした。

  チケットの一般発売は3月で、予約受付は電話のみです。グランディーバ・バレエ団は毎年秋田公演を行なっているらしいです。それで毎年の売れ行きはどんな感じか、電話はかなり混みあうのかどうかを聞きました。そしたら、電話はかなり混むし、チケットは例年ともほぼ即日完売だ、という答えが返ってきました。秋田公演は2回しかないのです。

  東京から秋田へ「リダイヤルボタン作戦」をやるのはバカバカしいし面倒くさいし時間の浪費なので、先行予約などはないのかを尋ねました。すると、そのプロモーターの会員になれば、今すぐにチケットを予約できる、というのです。

  まあ仕方ないか、これも親孝行、と思い、会員になることにしました。入会料1,000円+年会費3,000円、しめて4,000円の出費です。驚いたことには、じゃあ会員になります、と言ったら、名前と電話番号を聞かれて、その場でチケットを予約してくれました。

  こうしてとりあえずチケットは押さえましたが、気になるのは席番です。聞いてみたのですが、「席はおまかせ」で、会員になったからといって良い席があてがわれるとは限らない、ということでした。

  4,000円の価値ある見返りは、確実にチケットが買えるということだけかい、と少しカチンときました。でも母親が希望していたのはS席でした。S席は8,000円です。東京では安いほうですが、地方ではとんでもなく高い値段です。S席ならそこそこ良い席になるのではないか、と思いました。

  でもなんか気になったので、会場の席数とS席のエリアを尋ねてみました。そしたら驚きました。会場の席数は1,800あまりで、うちS席は1階席全部と2階席前面だというのです。これを聞いて心中、うわあ、こりゃ完全に客の足元を見た商売だ、と叫びました。

  ただ今回は、プロモーターを相手に文句をつけることはしませんでした。どうせ私が観る公演ではないからね(←冷たい)。まあチケットは押さえられたんだからいいか、と思いながら電話を切りました。

  ちょっと笑ったのは、チケット代と入会費と年会費の支払いが現金書留だったことです。まだあったんです現金書留。とっくの昔に廃止されたと思ってました。送り先の住所を書いていてやっと気づきましたが、秋田のそのプロモーターの会社の所在地は、どうもマンションかなにかの一室らしいのです。

  マンションの一室で電話受付?回線数はどれぐらいなんだろう?と不思議に思いました。それとも電話の転送システムを利用して、別のもっと大きな場所で受け付けるのでしょうか。

  チケットは5月に郵送されてくるそうです。チケットが取れたと聞いて母親は喜んでいましたが、席番はどんな結果になるのか、私は別の意味で楽しみです。

  秋田でバレエ公演を行なうのは、グランディーバ・バレエ団くらいではないでしょうか。グランディーバ・バレエ団を見下しているわけでは決してありませんが(私も東京公演を観に行くし)、秋田で唯一のプロフェッショナルなバレエ公演が女装バレエ、というのは、ちょっと寂しい現実です。

  それでも地元のバレエ・ファンは、その唯一のバレエ公演に殺到します。そんなファンの気持ちに乗じて、1,800席という大きな会場の1階席全部がS席、しかも地元の物価に比べればべらぼうな値段である8,000円で売る、ということをやるわけです。

  これが地方興行の実態の一例です。
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