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Who Knows?-Nobody Knows (あび)
2006-06-22 00:23:46
両者(コープ/クーパー&熊川君)ともそれぞれ異なる幸せと労苦を手にした、と言えばそれまでなんでしょうが、「勝ち組」コープ氏も微妙な人だな、と思います。



以前も彼は別のインタビューで、40歳近くになって「マイヤーリンク」に加えて、マッツ・エックの「カルメン」を踊って初めて変われた気がしたと語っていました。



クーパーの場合、彼のスタイルがロイヤルの主流と外れるものゆえに「傍流」のつらさとか、そこから脱却した広い世界が見えるようになったのだろうけれど、コープは最初からバレエ団側が望むスタイルを持っていたので精進しにくい環境だったのかもしれません。早くにプリンシパルになり、しかも王子役も簡単にもらえてしまう、というような。

(ついでに当時のロイヤルが70年代に築き上げた実績の上にあぐらを書いた状態だったとも言えるかも…自主規制。)





少し違うかもしれませんが、コープを見ていると、山岸涼子の「アラベスク」第一部を思い出しました。



細かくは覚えていないのですけれど、主人公ノンナと主役争いをして、天才少女といわれていたのだけれど、踊りに何の執着も情熱も持てずに、結局バレエを辞めて映画女優になる子というのがいて、

「苦労せずに栄誉を手にしたものはその価値もわからないままでいる。」とか言われるんですよ。才能と周囲の賞賛ゆえに怠惰になってしまう、という。



色々な意味で興味深いですね
 
 
 
そうですね (チャウ)
2006-06-22 02:18:34
まずは、絵文字にクマちゃんが増えたんですね。これはちょうかわいい!今度、私も使おうっと。



「アラベスク」のそのエピソードは私も読んだことがあります。苦労人(笑)のノンナが、その天才少女の変わり身の早さに怒るんですよね。「私に彼女のような才能があれば、と羨ましかったのに」とか言って(うろ覚え)。



クーパー君はロイヤル・バレエで行きづまりを感じていたからこそ、ボーンの「白鳥の湖」に出演して、そのおかげで彼の活躍の場が広がって、ついでに私もアダム・クーパーというダンサーを知ることができたので、結局はこれでよかったのでしょう。



でも、どんなに努力しても、「正統から外れている」とみなされて、彼がどんなにか苦しんだことだろうと思うとかわいそうで、一方どんなにブレインレス(自主規制せず)でも、「正統」とみなされれば良い役をどんどんもらえる、というバレエ界の現実には不条理を感じます。



テクニック、パートナリングに難がある、と批判されることが多かったクーパー君ですが、彼の踊るクラシック・バレエには独特の美しさと魅力があります。



もっと彼にバレエを踊る機会を与えてほしかったな、と実にもったいなく思います。
 
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