オリオン村

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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臨場

2017-09-10 00:24:47 | 読書録

臨場

光文社

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64(ロクヨン)とは対極にあるような短編集、あまり意識をせずに観たのですが映画化もされている臨場です。
その卓越した能力から通常の異動期間を越えて在任し続けることで終身検視官、と呼ばれる倉石警視を主人公に、死体、それを取り巻く状況から真相を明らかにしていきます。
組織としては異物ながらもその実力を認めざるを得ない、そんな倉石がただ謎を明らかにするだけではなくその人生をも解き明かしていく、ぎゅっと凝縮された検視に圧倒されました。

主人公とは言いながらもどちらかと言えば脇に控えて、物語の語り部は他の人物がほとんどです。
自殺なのか他殺なのか、死因がはっきりとしない死体にまつわる物語、そこには重苦しい過去が詰まっていて胸が締め付けられますし、人間の醜さ、汚さが横たわっているのですが、しかしそこにぶっきらぼうながらも人間味があふれる倉石が登場をすると場が引き締まり、否が応にも盛り上がります。
ときには黒星を喫しても真相を明らかにすることを、死体の名誉を守るなんてのには震えるしかなく、映画の出来も悪くはありませんでしたがこの原作を前にすれば駄作だったのかもしれず、そうなればドラマも然りではありますが、それでも興味が出てくるだけの名作でした。


2017年8月30日 読破 ★★★★★(5点)



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