オリオン村(跡地)

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勝負と育成のジレンマ

2018-05-21 00:08:19 | 千葉ロッテ

 

プロ野球は興行ですが勝負ごとでもありますから勝ち負けにこだわるのは当然のこと、それを否定するつもりはありません。
しかし今日の継投、プロ初勝利の権利まであと一人となった土肥を代えたことはどうにも承服しがたく、6年ぶりの地元でのソフトバンク3連勝にももやもやしたものが残っています。
これが優勝やAクラスを争っている終盤戦であれば非情になるのも分かりますが現状はそれからほど遠い状況であり、またそもそも二軍でもろくすっぽ先発として投げていない土肥を一軍のスターターとして大抜擢をしたのは育成の意味合いがあってのものと理解をしていますのでなぜに我慢ができなかったのか、デスパイネに放り込まれてもまだ同点でした。
思えば終わりかけていた服部が2013年にブレイクをしたのは開幕戦で棚ぼたのように手にしたプロ初勝利で気持ちに余裕ができたことが大きかったと見ていますし、今の土肥に一番に必要なのは球威ですがそれと同じぐらいに自信、その源となるプロ初勝利こそが最優先をされるべきものだったと、そう考えます。
次もチャンスはある、この悔しさをバネに頑張って欲しい、言うのは簡単ですが同じような場面になれば落ち着かない気分になるであろうことは想像に難くなく、それが経験の浅い投手にどういった影響を与えるのか、第一線で戦ってきた井口監督や小林コーチには理解ができないのかもしれませんが、そこを理解してこその指導者でしょう。
今季のチームに求めるものは人それぞれですので賛否両論はあると思いますし、前述をしたとおり勝敗にこだわれば仕方がない交代だったのでしょうが、井口監督には目先の勝利ではなく三年、五年のスパンでチームの土台から作り直してもらいたいと期待をしている自分としては「だから若手が伸びてこない」が本音です。
この展開での九人野球、6点リードの七回から大谷、シェッパーズ、内のリレー、昨日も似たようなものでしたし、ここにきて井口野球が全試合を勝ちにいって新陳代謝を疎かにしたことで低迷期をもたらした西村元監督のそれと同じ臭いがしてきたような、そんな気がしてなりません。

土肥はスピードが戻らないピッチングにはガッカリとさせられましたが、それでもそのストレートを臆することなく内に投げ込むなど前のめりな姿勢が好印象でした。
アバウトな橋本主審の広いストライクゾーンに助けられたところはあったもののストレートを軸にスライダー、チェンジアップを散りばめた田村のリードもよかったのでしょう、パワフルな柳田や好打者の中村晃を手玉に取れたことはかなりな収穫で次への糧となるはずです。
いきなりの初回、そして二回のピンチを相手のミスもありながらも耐え抜いて三回には三者凡退、それだけに四回の二死からの失点、そして五回に不振を極める今宮に痛打されたのが土肥にとってはもったいなかった、おそらくは四回あたりからベンチは交代のタイミングを探っていたのではないかと思います。
その土肥を勝たせるべく打線も奮起、2試合連続完封の武田から初回に先制をすると三回には連打で追加点、土肥が降板後もその手を緩めずにヘラヘラ王子を粉砕しました。
加藤のバントミスには「諸積を呼べ」と叫んでしまいましたが打線全体でカバー、そして今日も荻野の快足が勝利をもたらしたと言っても過言ではないでしょう。
初回の先制はさして深くもないフライに果敢にチャレンジをしての生還、返球が一塁側に逸れなければアウトのタイミングでしたから難しい判断だったでしょうが自分を信じてのものとはヒロインでの言葉ですのでその意気やよし、三回にも中村のレフトへのライナーに三塁ランナーも大塚コーチも打球の行方を見ているところで荻野は既に三塁ベース付近にいましたから捕られていればゲッツーは確実、好走塁と暴走は紙一重に今日はそれが吉と出ました。
昨日の二死からのセーフティに「確度の高い判断であればまた上がってくる」としましたが、やはり荻野のバロメータは足、この3連戦の足攻が復調の兆しであってもらいたいです。



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◆5月20日(日) 千葉ロッテ−ソフトバンク7回戦(ソフトバンク4勝3敗、14時、ZOZOマリン、29,318人)
▽勝 益田 18試合2勝1敗
▽敗 武田 7試合2勝3敗
▽本塁打 デスパイネ9号(大谷)

▽バッテリー
千葉ロッテ 土肥、益田、大谷、シェッパーズ、内—田村
ソフトバンク 武田、二保、岡本、加治屋—高谷、甲斐

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