プチ・ドラマ研究会Ⅱ

主に、テレビドラマや役者さんについて書きます。プラス、嵐ゴトも時々。

最終報告*あすなろ三三七拍子

2014-10-13 19:21:10 | ドラマゴト*14
こんばんは


ちょっと順番が変わりますが、最後まで観たので、書きます。


良いドラマだったな。
話数が少ないのが本当に残念だと思えるような…。
この感動を、うちの家族も含めて、もっとたくさんの人の心に響かせたかったです。


応援団を立て直す話で、かつ、地道な展開なので、訴求力が弱かったとは思いますが、だんだんと野球部の応援がメインになっていくので、私は、かなり盛り上がりました。
この時期に、実際に甲子園で応援したことも大きかったです。


実は、最後の最後だけリアルタイムで観た…というか、帰宅したらチャンネルがそこになっていたので、こんなステキなラストになるなんて、どんな話だったのだろう…と、ずっと気になっていたのですが、すごく納得いく展開で、大満足でした。
野球部の応援が盛り上がるのを観て、この夏の甲子園を思い出して、勝手に感動していました(^_^;)


紆余曲折ありながら、なんとかやってきた応援団。しだいに学内の支持を得ていくのが、ほんわかとうれしかったです。


ラストでの応援は、団長の藤巻だけじゃなくて、団員それぞれの成長があってこその晴れ舞台だったし、OB二人にとっても意義深い時間であったろうし、そういう過程というか、心の機微を、短い時間でも描けたことで、彼らの選択に納得がいきました。
藤巻は辞めちゃいましたが、応援団が細々とでも続いていったらなあ…と淡い期待を寄せたくなる終わり方でした。


応援団といえば、高校のときの思い出が多いのですが、入学直後の応援練習の苦痛さとか、それにより、応援団の印象が良くないとか、同学年で応援団に入った人がいないとか…ありましたね。
とにかく、応援団へあまり良い印象を抱いていなかったのですが、野球部の応援は、応援団がいないとできないから頼る、みたいな…そんな3年間でした。


でも、応援団だってたくさんのことを乗り越えなければならないし、葛藤もあってしんどいんだ、さまざまな人の思いを背負っているんだ…と、このドラマを観て感じました。
そして、応援団に対する印象が、少し変わってきました。


スタイルが古風といわれますが、皆、応援されるとうれしいし、応援してほしいと思うときもある。
そういう気持ちを体現しているのが、応援団なのかもしれないですね。


応援席にて、華やかに見えるブラスバンドやチアリーディングにも、応援団の精神が息づいているのだと、私は思います。


派手さはないことは、放送前からわかっていましたが、こういうドラマが数字の影響などで埋もれてしまうのは、非常にもったいないと思います。
NHKのドラマっぽい雰囲気ではありましたが。


地味ながらも、心をかき立てられるドラマだったので、今回は観ておられない、よりたくさんの人々に観てもらい、いろいろな思いを持ってほしいです。
特に、野球の応援したことのある人…思い当たる点がある&心の奥の熱い思いがわき上がってくるのではないかな、と思います。





野球の応援の場面で声を張り上げる柳葉さんを観ていて、きっと、甲子園での応援の経験や記憶が生きているのだろうな…と思いました。


私にとっても、甲子園での応援を思い起こさせるドラマとなりました。

最終報告*家族狩り

2014-10-13 00:53:55 | ドラマゴト*14
こんばんは


やっと、最後まで観ました。
全体的な流れは重いものの、希望を見いだせるようなラストが、好印象でした。


大小さまざまな「事件」が、物語の大半を占めたものの、家族のありようや現実的な問題について考えさせられる側面もあり、私にとっては、観て良かったと思えるドラマとなりました。


いや~、壮絶でしたね。事件の犯人が、游子を連れて芳沢家に乗りこんでからのくだり。
二人があまりにも信念に真っ直ぐなので、観ていると、それが間違っている、という感覚が揺らぎそうになりました。危なかった~(-.-;)
役者さんの気迫を感じました。


最期も謎めいていましたね。深い傷を受けたまま樹海に逃げこみ、生死不明…と思ったら、新たな事件のニュースが流れてきて、もしかしたら、生きている!?と思わせるような描写もありました。


シャンプーの香りや普段の言動から、馬見原にすっかり疑われていた游子も、真犯人に利用されかけていました。
観ている私たちだけでなく、登場人物も、ミスリードされていたのですね…。やられた~、という感じ(^_^;)


クライマックスに近づくにつれ、三つのエピソードはだんだんとウェイトが小さくなってきましたが、馬見原パートがいちばん大きく動いていました。
駆け足ぎみではありました(被害者の息子さんが元気になっていて驚いた)が、馬見原自身が前進したので、良しとします。


氷崎家は、駒田が侵入した事件以外、後半はわりと落ち着いていたし、巣藤パートは、実森家の事件が実質的にクライマックスだったので、二人が事件解決に向けて行動をともにするようになってからは、全然心配していませんでした。
美歩の報告にも、ああ、そうなの、と思ったくらい(というか、すっかり忘れていたよ…)。


氷崎家に、巣藤と渓徳(と家族)が集うあの空間には、いつも、ホッとしました。いつまでも…とはいかないかもしれませんが、このドラマにおける、希望の象徴だったのかもしれません。


家族に問題が起きても、自分たちでどうにかしようと「閉じて」しまったら、誰もその問題に気づけないし、解決もできないまま埋もれて、大変なことになる。だからこそ、家族を「開く」ことを広めたい。
そんな游子の信念に、ちょっと心打たれました。勇気を出して「開く」ことって大事だな…。


事件は残虐で救いようがなく、それぞれの現実も厳しいけれど、家族のため、ひいては自分のために、心を開く勇気を持ちたい…。
観ていてしんどくなる時もありましたが、この時代に問いかけるべきことを多くはらんだ、意義深いドラマだと思いました。