たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はブラームス:クラリネット五重奏曲です。
この曲はブラームス晩年の名作とされている曲です。クラリネット五重奏なので、楽器編成はクラリネットの他に2台のヴァイオリンとヴィオラにチェロです。
やわらかいクラリネットの音色に弦楽器がハーモニーを加えていきます。
と、ここまでなら楽器編成から、しっとりと穏やかな曲調をイメージしてしまうかもしれませんが・・・、実はこの曲暗いんですね。
ただ、しっとりとしたクラリネットが聴けることは間違いないですから、その日の気分で聴いてみても面白い曲だと思います。
第1楽章:後ろ髪を惹かれるような切ないヴァイオリンをクラリネットの
やわらかい音色が包み込むと、余計に寂しく感じてしまいます。
そして、弦楽器が激しいフレーズを鳴らすとクラリネットも負けじと絡み付いて
いきます。
寂しさを紛らわすかのように、やわらかく、そして伸びやかに、
しかし、何処かに不安を抱える表情を隠しつつゆっくりと聴かせてくれる
クラリネットはたまりませんね。
中盤では、ヴァイオリンとクラリネットが先を競い合うように作り出す
フレーズが印象的です。
そして、徐々に激しく鳴り始める弦楽器にクラリネットが加わると、
抑えきれない感情が一気にあふれ出してくるようです。
思いのたけをぶつけると、最後には静かになり力尽きていくように終わります。
第2楽章:モヤか霞がかかったような弦楽器の響きの中に、薄明かりが灯るように
クラリネットの音色が表れます。
全てを忘れて静寂の中に居るような不思議な感覚に浸りながら、高音で繊細な
響きを鳴らすヴァイオリンを道しるべに、クラリネットがその後をに着いて
行くようなフレーズを聴かせます。
すると、それまで着いて行っていたクラリネットがふと思い立ったかのように
ソロを歌い始めます。
ゆっくりと伸びやかに、やわらかく響くクラリネットに説得力を感じます。
クラリネットを聴いていたチェロやヴィオラが、身震いをするような
フレーズを鳴らすと、クラリネットも満足したかのようなフレーズになり、
ヴァイオリンと共に、静かにどこかへ歩き出していくようにして終わります。
第3楽章:暖かいクラリネットの響きは、暖炉の前で和やかな表情を浮かべる
家族のように、他の弦楽器も仲良くメロディを作り上げていきます。
中盤では弦楽器がひそひそ話を始めると、クラリネットが話題の中心に変わって
行きます。ひそひそ話はだんだんと盛り上がり途中からは口論をしているように
聴こえてきます。
声の大きさに気付いた一同は再び辺りを見回して、声のトーンを絞ります。
ところが、話しているとやはり話声は大きくなっていきます。
今度はお互いの話がうまくいったらしく、最後は和やかな雰囲気で終わります。
第4楽章:なめらかに、そして悲しく響く弦楽器、やわらかく響くクラリネットも
やけに切なく感じます。
チェロのソロがなにやら語り始めると、クラリネットや他の弦楽器もうなずく
ようにそのソロにしっかり耳を傾けているようです。
その後をヴァイオリンがつないでいくと、
今度はクラリネットのソロ、まるで木の葉がヒラヒラと舞い降りてくるような
フレーズは、美しくもあり切ない情景が浮かんできます。
そして、クラリネットの穏やかなフレーズがしばらく続くと、
終盤には第1楽章冒頭のフレーズを思い出すように聴かせ、
最後にクラリネットが高音で聴かせると、全てを言い尽くしたようにして終わります。
ブラームス晩年の名作だけあって、聴き所もたくさんあります。演奏時間は35分程度と五重奏なら普通くらいなんですが、クラリネット他、フレーズを大きく長めに取ってありますから、実際にはもっと長く聴いていたようにも錯覚してしまいます。それだけ曲に引き込まれているという事なのかもしれません。
CDでは「クラリネット五重奏」つながりでモーツァルトの五重奏と一緒に録音されている事が多いようですが、実は自分も最初に買ったCDはモーツァルトのクラリネット五重奏目当てで購入したものでした。
モーツァルトの五重奏は鮮やかで明るい曲調だったので、一緒に入っていたブラームスのこの曲も、さぞや明るく楽しいものだと期待していたんですが、モーツァルトのものとはあまりにも対照的なこの曲がどうも聴きにくいと感じていましたが、今改めて単独で聴くと、しんみりとしたこの曲の持ち味がよく分かるような気がします。
≪オススメCD≫
モーツァルトの曲と一緒に入ってます。
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★
≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと切ない気分のときに、何故か聴きたくなる曲です。
♪モーツァルトのクラリネット五重奏の記事はこちら
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今日はブラームス:クラリネット五重奏曲です。
この曲はブラームス晩年の名作とされている曲です。クラリネット五重奏なので、楽器編成はクラリネットの他に2台のヴァイオリンとヴィオラにチェロです。
やわらかいクラリネットの音色に弦楽器がハーモニーを加えていきます。
と、ここまでなら楽器編成から、しっとりと穏やかな曲調をイメージしてしまうかもしれませんが・・・、実はこの曲暗いんですね。
ただ、しっとりとしたクラリネットが聴けることは間違いないですから、その日の気分で聴いてみても面白い曲だと思います。
第1楽章:後ろ髪を惹かれるような切ないヴァイオリンをクラリネットの
やわらかい音色が包み込むと、余計に寂しく感じてしまいます。
そして、弦楽器が激しいフレーズを鳴らすとクラリネットも負けじと絡み付いて
いきます。
寂しさを紛らわすかのように、やわらかく、そして伸びやかに、
しかし、何処かに不安を抱える表情を隠しつつゆっくりと聴かせてくれる
クラリネットはたまりませんね。
中盤では、ヴァイオリンとクラリネットが先を競い合うように作り出す
フレーズが印象的です。
そして、徐々に激しく鳴り始める弦楽器にクラリネットが加わると、
抑えきれない感情が一気にあふれ出してくるようです。
思いのたけをぶつけると、最後には静かになり力尽きていくように終わります。
第2楽章:モヤか霞がかかったような弦楽器の響きの中に、薄明かりが灯るように
クラリネットの音色が表れます。
全てを忘れて静寂の中に居るような不思議な感覚に浸りながら、高音で繊細な
響きを鳴らすヴァイオリンを道しるべに、クラリネットがその後をに着いて
行くようなフレーズを聴かせます。
すると、それまで着いて行っていたクラリネットがふと思い立ったかのように
ソロを歌い始めます。
ゆっくりと伸びやかに、やわらかく響くクラリネットに説得力を感じます。
クラリネットを聴いていたチェロやヴィオラが、身震いをするような
フレーズを鳴らすと、クラリネットも満足したかのようなフレーズになり、
ヴァイオリンと共に、静かにどこかへ歩き出していくようにして終わります。
第3楽章:暖かいクラリネットの響きは、暖炉の前で和やかな表情を浮かべる
家族のように、他の弦楽器も仲良くメロディを作り上げていきます。
中盤では弦楽器がひそひそ話を始めると、クラリネットが話題の中心に変わって
行きます。ひそひそ話はだんだんと盛り上がり途中からは口論をしているように
聴こえてきます。
声の大きさに気付いた一同は再び辺りを見回して、声のトーンを絞ります。
ところが、話しているとやはり話声は大きくなっていきます。
今度はお互いの話がうまくいったらしく、最後は和やかな雰囲気で終わります。
第4楽章:なめらかに、そして悲しく響く弦楽器、やわらかく響くクラリネットも
やけに切なく感じます。
チェロのソロがなにやら語り始めると、クラリネットや他の弦楽器もうなずく
ようにそのソロにしっかり耳を傾けているようです。
その後をヴァイオリンがつないでいくと、
今度はクラリネットのソロ、まるで木の葉がヒラヒラと舞い降りてくるような
フレーズは、美しくもあり切ない情景が浮かんできます。
そして、クラリネットの穏やかなフレーズがしばらく続くと、
終盤には第1楽章冒頭のフレーズを思い出すように聴かせ、
最後にクラリネットが高音で聴かせると、全てを言い尽くしたようにして終わります。
ブラームス晩年の名作だけあって、聴き所もたくさんあります。演奏時間は35分程度と五重奏なら普通くらいなんですが、クラリネット他、フレーズを大きく長めに取ってありますから、実際にはもっと長く聴いていたようにも錯覚してしまいます。それだけ曲に引き込まれているという事なのかもしれません。
CDでは「クラリネット五重奏」つながりでモーツァルトの五重奏と一緒に録音されている事が多いようですが、実は自分も最初に買ったCDはモーツァルトのクラリネット五重奏目当てで購入したものでした。
モーツァルトの五重奏は鮮やかで明るい曲調だったので、一緒に入っていたブラームスのこの曲も、さぞや明るく楽しいものだと期待していたんですが、モーツァルトのものとはあまりにも対照的なこの曲がどうも聴きにくいと感じていましたが、今改めて単独で聴くと、しんみりとしたこの曲の持ち味がよく分かるような気がします。
≪オススメCD≫
モーツァルトの曲と一緒に入ってます。
モーツァルト:クラリネット五重奏曲ライスター(カール), ベルリン・フィルハーモニー・ゾリステン, モーツァルト, アマデウス弦楽四重奏団, ブラームスユニバーサルクラシックこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★
≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと切ない気分のときに、何故か聴きたくなる曲です。
♪モーツァルトのクラリネット五重奏の記事はこちら
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