市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

港の人日記

2015-04-22 13:56:42 | Weblog
 
 『海の器』について、版元の方がこんな紹介文をくださいました。

 ナチュラルで純粋な愛のすがたを追求したかった、若気のいたりとはいえ、タブーとされるテーマを選んだその当時の気持ちを、よく汲み取ってくださり、うれしいです。


 このブログをお覗きになる方、十代、二十代、いらっしゃるでしょうか。狭い世界ながらも、そのなかでいろいろな風景を眺めた私としては、何か悩み事を抱えているかもしれない若いひとたちに、自信をもって生きてね、と言いたい。何の自信かと問われたら、あなたがあなたであることが、自信なのよ、と答えます。

 あなたはあなたでいいのよ、と。

 感謝。



 画像は自作の油彩。最初に描いたたどたどしい習作ですが、気に入っています。


以下「港の人日記」から……






2015-04-17



小説『海の器』を刊行しましたCommentsAdd Star

刊行書籍

『海の器』を刊行いたしました。鎌倉在住の女性作家、山口雪香さんによる小説です。山口さんは、歌人であり、女優であり、音楽や絵画もふくめさまざまな分野の芸術に通じていて、その教養の幅広さや美意識の高さが結晶化されたような作品だと言えるでしょう。装幀に使った絵も、山口さんの作品です。

物語の舞台は鎌倉。若く美しいふたりの女性(冴と朱鷺)と、美しい青年(樹)、この3人の心模様と成長を描いています。恋愛とか、憎悪とか、そんな単純な言葉では言い表せない繊細な精神性に、鎌倉の自然、人間の身体や仕草、ファッションや音楽、文学、アート、そんな世の中のあらゆる美が織りこまれ、複雑な色合いをもった作品になっています。さまざまな美を観察し、体験し、ふかく味わってきた人だけが書ける世界に違いありません。そしてこの小説は、作者の手によって20年にもわたって大事に書き育てられてきた作品なのです。



『海の器』を最初に書いたとき、冴や朱鷺、樹はわたしの友人でした。それから二十年が過ぎ、物語の中の彼らはわたしの子供のような年齢になっています。海風と空の青、樹々のそよぎ、渚のしぶきから、無垢な彼らは妖精のように私の中に現れてくれました。あなたの心が彼らのものがたりをいっしょに生きてくれたらうれしいです。(著者あとがきより)


物語には、時折、激しく赤裸々な性愛の描写も登場します。エロティシズムというものが人間にとっていかに大切なものなのか、若い3人が訴えかけてくるかのようです。







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朝の葉のさやかに告ぐるこのときのふたたびは見ぬきらめきを君へ

2015-04-22 07:25:41 | Weblog


 朝に。







 時間は過ぎ去って二度と戻らない。さまざまなことがあった、と「カーミラ」をアップして思う。



 迷いもあったが、習得した技芸をあきらめず続けてよかったと思うのは、いつも、誰に対しても、クリアで、優しい心を保てることだ。

 自分のなすべきことをみつめていれば、いじわるなど考えない。おかしなねたみも湧かない。少なくともわたしは。

 競争しようと、意地悪を考えようと、それで進歩するなにかがあるわけではない。心がいびつに濁るだけだ。


 よい刺激なら、喜んで吸収する。


 あらゆるものに好奇心を持ち。


 天使の絵、自作デッサン。これもマニエリスム。


分かる人はわかると思うが、こんなめにあった人は歴史上いない、と思う。わたしにとって「さらに」は人権侵害と人間不信を象徴する単語になっている。

 これはわたしのせいではなく、周囲の人間の心の歪みのためだ。奇怪で、いびつだ。気味が悪い。


 人権が守られる時代は終わるということか。たぶん、わたしひとりではすまないだろう。


 しかし、よこしまな作為にはくじけずに、生きることを喜びながら大切に過ごそう。





 これからも過ぎ去る一瞬を丁寧に。




 感謝とともに日々を過ごす。
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