市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

風と耳うねりあひ寄る想ふこと春一番のあららかにして

2010-02-09 17:24:17 | Weblog


 夜明け前、風の音におどろく。



 ベランダで吹き荒れるすさまじさ。どこぞでごぉっ、とうなるよう。



 ばたばた、と何かがはためく。翼さながら。洗い物は昨夜にしまったはず……


 なかばは眠りながら、耳だけがあざやかに風を聴いた。


 まだ明烏にも早い。


 
 ふわっとまた深い眠りに落ちて、今度は目覚まし時計で起きた。



 春一番かな?



 曇り雨のお天気のはずだけれど、快晴。濃い青空に、輪郭のやわらかな雲の景色。


 ああ、春、と想う。





 自転車であちらとこちら。


 南風に真向かって、なかなか進まない。季節風。




 あたたかなまひる。

 
 ひとの体も自然には敏く、わたしの手、昨日おとといより、しっとりと潤っている。


 ハンドクリームを塗っても、冬から春へ、季節を吸い込んだ皮膚の感触は違う。





 自然のうつろいに、揺られ運ばれて生きていること……。









 雲のかげり、湿度を含んでくらがる。明日は雨かもしれない。



 




 
コメント (2)
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