立春。
そろそろ、あちこちで草木の花たちほころびる。眺めていると、とてもうれしい。
木瓜、紅梅、白梅。椿、水仙の群落など。
庭先の植え込み、最近の園芸品種では、パンジーやシクラメンが人気みたい。
あざやかな原色の開花、あちこちで視界におどる。
野に咲く早春の花は、つつましやかなものが多いのだけれど、そのなかで、ミモザのあかるさ、ことさらに目に立つ。
これは……フランス由来の花だろうか。
透明水彩のような檸檬イエロー、水仙と並んで、わたしには好ましい。
騒々しさのない、すっきりしたはなやかさ。
化粧っけのない、きりっとした少女のようにわたしには見える。ミモザ。
素のままできれいな季節は、短いのだから。でも、さいきんの女の子たちはおしゃれやメイクが上手なので、びっくりする。
真冬にも、彼女たちはナマ脚で、街を闊歩していた。
うちがわのみずみずしさが透けるような素肌、いいな、と思う。