酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

日比谷野音で夏期講習~900回記念は制服向上委員会

2011-08-11 03:16:38 | 戯れ言
 当稿が900回目の更新に当たる。800回(昨年10月)からこの間に起きた東日本大震災と福島原発事故については、何度かメーンに据えて綴ってきた。世間に先んじ、ピンポイントを突いた稿も多かったと自負している。

 広島と長崎の原爆忌で、菅首相のみならず両市長も脱原発を訴えたが、流れが定まったと決め付けるのは早計だ。原発をめぐる現状を、上杉隆氏は以下のように記していた。

 <菅首相は孫正義氏から垂らされた「蜘蛛の糸」に捉まり、最後の賭けにでた。その結果、原発推進のアンシャンレジームから総攻撃を受けている。果たして原発利権に汚染された日本の社会構造の大変革は達成できるだろうか>(「週刊上杉隆 ダイヤモンドオンライン」から抜粋)

 アンシャンレジームを構成するのはアメリカ、財界、民主党と自民党、経産省、地方自治体、ゼネコン、大学、メディア、電力総連、警察、暴力団といったところだ。菅首相の後任は〝遺志=脱原発〟を継がず、大連立で逆コースという最悪の道筋を辿るかもしれない。

 昨日(10日)は整理部のYさんに誘われ、日比谷野音で開催された「げんぱつじこ 夏期講習」(制服向上委員会プロデュース)に足を運んだ。出演者の顔ぶれの割に入りはもうひとつで、足し算にならなかった。コンセプトの曖昧さが、盛り上がりに欠けた最大の理由といえるだろう。

 脱原発をすぐさま引っ込めた女優(鈴木杏)もいたが、制服向上委員会は確信犯の少女たち(14~17歳)で、〝21世紀のジャンヌ・ダルク〟かもしれない。とはいえ浸透度はまだ低く、追っかけ軍団風の若者の姿は見当たらなかった。

 高取英、PANTA、中川五郎らが十把一絡げといった趣で壇上に立つなど消化不良の感は否めない。友人であるYさんによると気が変わる可能性もあったらしいが、PANTAは結局歌わなかった。「イギリスみたいにみんなで立ち上がろう」とアジったK DUB SHINEは、一水会シンパという。新右翼と左翼は、原発に関する限り同じ地平に立っている。

 イベントのハイライトは、長谷川健一さん(福島の酪農家)の怒り、悲しみ、慟哭に満ちた報告だった。約15分ほどの短編フィルム「ふるさとを追われる村人達」を撮影したのは土井敏邦氏である。土井氏とはパレスチナ関連の集会で言葉を交わしたこともあった。パレスチナ、福島、そして沖縄はきっと底で繋がっている。地下水脈から迸った奔流が地表を潤す日は来るだろうか。

 K DUB SHINEも言及していたが、英国各地の暴動の映像を見てデジャヴに襲われる。昨年9月、16万人(2日間)を動員したミューズのウェンブリースタジアム公演では、オープニングの「アップライジング」(叛乱)に合わせ、フードを被った若者たちが意気揚々とステージに登場した。グラミー賞授賞式では、同じく「アップライジング」の演奏と同時進行で、若者たちが警官隊と衝突する寸劇が演じられた。二つのシーンを拡大すれば現実になる。

 中2日のペースを守って更新すれば来年6月、1000回に到達する。暴論、極論、妄想の類に付き合ってくださる読者の皆さんの忍耐に感謝したい。実物の俺もまた、他者の寛容と情けで生かされている人間である。

 録画した日韓戦に気を取られながら書いていたら、こんな時間になった。明日、いや、今日は眠気と闘いながら仕事をすることになる。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする