ぜんちゃんの歩き方

写真とエッセイ。ボクの目線とライフ。
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「奥会津三島町サイノカミ探訪」前編

2011年02月06日 | 風景を切取る
1月14日二年間利用させてもらったコラッセふくしまインキュベートルームの明渡しがあった。
一先ず気分転換に翌15日ボクは数年前からMさんに誘われていた奥会津三島町サイノカミを見に行くことに決めた。
雪模様の15日早朝Tさんが車を出してくれるというので便乗させてもらった。


東北自動車道から磐越自動車道に入ると少しずつ積雪が多くなり会津坂下インターで降りるとそこは完全な雪国だった。
駒啼瀬トンネルを抜けたところの道の駅でMさんたちが待っていた。
簡単な挨拶を交すと直ぐにボクとTさんはMさんの車を追い目的地である三島町大谷地区に向った。
山間の道を進みながらボクはMさんの言葉を思い出していた。
「とにかく三島町の雪を見に来て欲しい」と言ったその意味が徐々に理解してゆく。
ボクがかつて体験したことがない風景に吸い込まれてゆく感覚。遥か南の島セブに魅せられたボクの脳が混乱する。
幽玄という表現が当てはまるのだろうか。まさに深遠なる静寂の美しい世界があった。真冬の奥会津の神秘に感動すら覚える。
 

 

サイノカミは1月15日小正月に行われる火祭りだ。
サイノカミの行事は正月の松飾りなどを一箇所に集めて焼くもので全国的に行われてきた伝統行事だ。
場所によってはドント焼き、サイト焼きなどとも呼ばれる。
三島町のサイノカミは五穀豊穣、無病息災、厄年の厄落としを祈願して行われるのだが過疎化に伴いお年寄りが多くなりやれる人たちが少なくなっている。
祭りのカタチも簡略化され民間信仰の意味合いは薄れ形式的なものになっているようだ。
それでも風俗習慣火祭りの典型例として三島町の保存会の尽力もあってか2008年に国指定重要無形民俗文化財に指定された。
今年の大谷地区のサイノカミ作りには区長さんら三人しか参加できずボクら外部の者たちが多勢お手伝いすることになった。
まず山からサイノカミの柱になる神木の切り出しから始まる。
 

 

バンバと呼ばれる会場の雪を踏み固めながら柱を備える場所の準備を済ませるとちょうどお昼になった。
世話人さんのお宅に呼ばれ昼食を頂いた。
白菜の粕漬けの素朴な味に気持ちが和んだ。とにかくオニギリが最高に美味しかった。
 

 

昼過ぎ本格的なサイノカミ作りが始まる。
中心の柱に豆ガラや稲藁を巻きつけてゆくドウマキ。それらは柱の下部から上部にかけて12個に区切られてゆくのは一年十二ヶ月を意味するらしい。サイノカミが完成し柱を垂直に立てると後は点火するだけだ。
しかし点火開始時間は6時からだという。いつからかテレビの相撲中継が終わる時間に設定されたらしい。
それまで時間があるのでボクたちは早戸温泉つるの湯に出掛けることにした。後編に続く…。
 

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