せいこのつぶやき

大阪のCitronのせいこの日記です。
みなさま、よろしくおねがいします。

読者の秋 3

2008年10月02日 11時59分37秒 | Weblog
いや、リアルタイムで読んだらすぐ日記書いてる訳じゃないですから。
ちょっと睡眠削って読んでるとこあるんで連続で日記書きます。


「動く家の殺人」
歌野晶午の作品。
初めて読みました。
○○家の殺人シリーズの3作目。

材料はいいものなのに料理の仕方がちょっとまずかったかな、みたいな想いがいちばんに出てきてしまいました。

伏線も謎解きもちゃんとあってミステリーなんだけど、読み終えるとなんだか「ああそうか」になってしまって…。

新本格派の一人で島田荘司の流れの一人としてやや期待したのですが、今回は作品に恵まれなかったということかと。

ラストの部分ってああしないといけない理由はないし、第一の殺人(未遂)も腑に落ちないし。
う~ん。

前半部分の謎解きの方がおもしろかったけど、なんかバラバラな印象が強くて、結果良かったとはいえなかったです(勝手な感想ですから)


違う作品を読んで、また感想を。

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読書の秋 2

2008年10月02日 03時14分05秒 | Weblog
台風の影響か、体調のせいか、本を読む時間がたくさんありました。



「ささら さや」という本を読みました。

加納朋子の9作目にあたる作品です。

女性作家はあまり読まないのですが彼女は別。

繊細でやさしい文章と、日常と隣り合わせのファンタスティックなミステリーが融合された作家です。

今回読んだ「ささら さや」もそんなミステリー。

亡くなった夫が他人の姿を借りて、主人公で妻のさやが遭遇する不思議な事件の解決の手助けをしてくれるという物語。

「佐々良」という街で繰り広げられるミステリーは、どれもやさしい。
悪者はいるけれど主人公の優しい心のおかげで納得のいく謎解きが行われていきます。
弱くは無いけれど少し寂しい人達が主人公の友となり守り人となり、道化師として各エピソードを彩っていき、ストーリーは進んでいきます。


ラストのエピソードは少しモノ悲しい。
大人たちのエゴに振り回されながら、信念をもって行動をする主人公。けれどこの事件をきっかけに主人公は夫を亡くした悲しみを乗り越えるきっかけを掴み、また夫も成仏してしまう。

連作ミステリーということで、一作一作はささいな日常に起こるミステリーを描いていて、謎解きでいうと物足りない感はありますが、全部を読み終えた時のせつなさは絶品です。


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