暁 朝 昼 夕

物語詞。登場人物の述懐、および断片的な言葉。

真葛原

2007年06月10日 | 私のフィクション
誰にもみつからないように
真葛原に捨ててきたもの


むせかえる  樹の香に息がとまろうと
青木ヶ原でまっている


誰しもみな
いずれ大地にのみこまれ


やがて私があなたから生まれた実を糧に



誰にもみつからないように
真葛原に捨ててきたもの


いつしか樹々に  根をはられども


むせかえる  樹の香が息をとめようと
青木ヶ原でまっていて

まっていて


 

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あとのイイワケ (あさつき)
2007-06-10 16:42:47

さよならは私の手の内に


+++++++++++++++

『香』は『カ』と訓んでください。
返信する