JR九州2018春ダイヤ見直し（南九州編）

JR九州のダイヤ見直し、大分、宮崎、熊本地区および肥薩おれんじ鉄道の普通列車の改正概要は以下の通り。

★大分着820の由布院発普通列車を庄内発に短縮変更する。
★日田発813、1319、1950の豊後森行、豊後森発1108、1416、1953の日田行を廃止する。

★佐伯発17時台、19時台の南延岡行の発車時刻を繰上げ、1657発と1904発の重岡行に短縮変更する。南延岡発1643の佐伯行については10分繰り下げた上で重岡発に短縮変更、延岡発750の市棚行は廃止する。
その結果、朝は佐伯～延岡間１往復、夕は佐伯～重岡間１往復、夜は佐伯発重岡行と延岡発佐伯行１本ずつとなる。
★宮崎発2016の普通高鍋行を延岡まで延長運転する。

★南宮崎着625の油津発列車を青島始発に短縮変更する。なお、行先は南宮崎から宮崎に変更する。
★宮崎着747の志布志発列車を南郷始発に変更する。
★宮崎発志布志行最終列車を約１時間繰り上げる。

★山川発442の鹿児島中央行を短縮変更し、喜入始発とする。喜入発529の鹿児島中央行は廃止する。
★山川発1958の枕崎行は指宿発2026に変更、指宿発2121の西頴娃行を廃止する。

★都城発1018、1412、2145の吉松行、吉松発1005、1154、2055の都城行を廃止する。
★人吉発718、1947の吉松行、吉松発610、1822の人吉行を廃止する。
★八代発810、1106、2207の人吉行、人吉発710、1354、1742の八代行を廃止する。
★八代発人吉行の始発を23分繰上げ、八代発541とする。
★熊本発肥後大津行の始発列車を18分繰下げ、熊本発523とする。

★八代発642の西出水行を新設する。
★川内発1853の出水行を７分繰下げ、鹿児島中央発1808の列車から接続させる。
★夕方下り列車の出水での停車時間を短縮させる。
★おれんじ食堂のプレミアムモーニングを9,500円から4,000円に、ディナーを18,000から13,000に値下げする。
★新八代発1008のおれんじ食堂の川内着を32分繰上げ、新幹線への接続を見直す。

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九州南部は、ローカル線普通を中心に大幅な見直しが行われることになった。特に肥薩線は２本連続で廃止になり、データイムに大きな穴があく。

久大本線の日田から豊後森間は、11往復中３往復廃止で８往復に、それでも豊後森から由布院間までの６往復より多いけど。廃止になるのは日田～豊後森間で完結する列車なので、大分・由布院～日田間列車が大分・由布院～豊後森間の運転となる区間廃止はなかった。
日田発718の次は５時間以上後の1235、でもその後は1414と運転間隔が縮まり、1618、1650、1734と通学時間帯に集中する。豊後森発は715、811、1000と発車していくが、その次は1544と５時間近く開く。その後は通学輸送があるので、1653、1814と縮まる。豊後森方面が５時間開く間に日田方面が２本走り、日田方面が６時間開く間に豊後森方面が２本走るダイヤ、天ケ瀬で特急で折り返せばそんなに不便ではないかと思うのだけど。
駅降り的には本数の多い夕方に集中させたいところだけど、昼ぐらいに杉河内で降りて近くにある道の駅で昼食を済ませるというのも手なんだよな。

日豊本線の宗太郎越えは、北海道の札沼線の末端に近い状況、北延岡、日向長井、北川、市棚、宗太郎は朝１往復と夜の佐伯行の計３本になり、大分県から宮崎県へ向かう普通列車は朝の１本だけになる。そのうち北海道のように乗降客数の少ない上岡、直見、宗太郎、日向長井、北延岡を切り捨てて、直川、重岡、市棚、北川だけになりそうだな。４駅だけだったら、石勝線のように普通を廃止して、一部『にちりん』の停車で何とかなりそう。
駅降り的には、宮崎側が朝に北延岡から北川折返しで日向長井へ行って、バスで延岡へ、夕方にバスで熊田へ行って歩いて市棚、翌朝に宗太郎折り返し、大分側が朝に直見で折り返して、上岡から佐伯まで歩き、夕方に重岡で折り返して、夜に直川で折り返しか。夏の20時くらいまで明るい時期だったら、２日間と翌朝の宗太郎折り返しで片付くのだな。

日南線は油津～青島間と志布志～南郷で始発を35分前後繰上げることに。油津発の繰上げについては、623に田吉に着いた所で宮崎空港への接続はないからな。それよりも、宮崎に着くのが７時を過ぎることで通学の影響はありそうだ。志布志行の最終は１時間繰上げ、リリースには書いてないけど、朝の部分廃止から推測するに、現行の志布志行最終を南郷行にして、南郷行最終を青島行にするのではないかと。それとも最終の油津行を青島行にするとか。
指宿枕崎線の末端区間はとりあえず夜だけ。西頴娃への最終は55分繰り上がるが、枕崎への最終は30分以上繰り下がる。ただ、接続する列車が、山川での快速から指宿での普通になるので鹿児島中央発は1904に16分繰り下がるだけだ。たった16分の繰下げだが、鹿児島中央着1853の『さくら』に接続することで、新函館北斗発734の『はやぶさ12号』からでも枕崎へ乗り継げることができるようになる。

吉都線も、久大本線の日田から豊後森間と同じく、データイム２往復と夜間１往復の削減されて11往復から８往復になる。都城発は730が出ると、1207発、1609発に、吉松発は820が出ると1359発まで５時間半も列車がない。つまり946から1207まで吉都線は上下ともに列車が走らないことになる。午前中、列車が走らなくても通学客には支障がないからな。この前駅降りした岩徳線も、929から1113まで時間が空いて、周防花岡で時間をつぶしていたが、これも似たような状況になりそうだ。広原から小林まで駅歩きしながら、ジョイフルで昼食という予定を組もうかと。
肥薩線鹿児島口も廃止になる列車が２往復あるという報道もあるのだけど、吉都線の廃止列車と直通する吉松発1159と隼人発1035の可能性が高い。こちらは30分前に『はやとの風』が走っているから、土休日についてはそれを使えばいいのだけど。平日に『いさぶろう１号』で吉松に着いても、接続列車がなく、そのまま『しんぺい２号』で折り返しということになりそうだ。

肥薩線の熊本口の普通は、八代発が646が出たら1247までなくなる。人吉発は828、1219、1535発で４時間近い空き時間、828が八代に着く951から２時間以上普通列車が走らないことになる。人吉発1354の廃止は午後の通学需要で苦情が来そうだ。肥薩線の利用状況は、中間駅の乗降客数を見ての通り、八代～人吉間乗り通しがメイン。そう考えると、八代と人吉の間で考えたほうがいいかもしれない。普通列車は11往復から８往復への削減だが、特急を含めると15往復から12往復への削減だ。2016年度の八代～人吉間の平均通過人員は478人、30年前の1/4以下まで減少しており、東日本だと花輪線や北上線を上回るくらいだ。それらの路線では8～9往復だから、さらに本数が減らされても仕方がないのだろう。JR側も、快速が特急に格上げとなったのにも関わらず２枚きっぷを復活せずに、福岡市内から人吉インターまでの『B&Sみやざき2枚きっぷ』を販売している。人吉ICから熊本までのバス・新幹線乗り継ぎの所要時間が66分、特急での人吉から新八代までの所要時間と差がないことを考えると、鉄道より高速バスに力を入れてしまうのはしょうがない。なお、人吉インターから人吉の中心部までは２キロ前後離れており、バスが10往復運転されている。

肥薩線の人吉～吉松間の県境越え区間は、人吉発が1008、1322、1709、吉松発が827、1149、1516の３本だけに。ここは観光路線と割り切るしかないのだろう。大畑、矢岳、真幸を使う定期客は皆無だろうし。将来的には、JR九州が手放して、門司港レトロ観光線のような観光鉄道になるのではないかと。

これだけ、本数が削減されるローカル線だけど、データイムを間引きする感じだから、運用本数は大して変わらないと思う。運用本数が減れば、キハ40・47をキハ200やキハ125で置き換えることができるのだけど。

肥薩おれんじ鉄道だけ通学時間帯の増発、八代発547と713の間に642の西出水行を新設することになった。西出水最寄りの出水中央高校って私立高校だから熊本県水俣市への流動もあるのね。通学列車といえば、米ノ津発742の野田郷行という女子高生輸送列車があるけど、18分後に水俣方面からの列車を新設することで、通学客を分散させるのだろう。新幹線への接続状況は、新水俣で博多方面25分、鹿児島方面11分、出水で博多方面24分、鹿児島方面28分といったところだ。
帰宅時間帯の下りの出水での長時間停車は、平均が21分というから18時台の２本を指すのだろう。1807着から1825発へはホーム上乗換だから数分ぐらいまで短縮可能、1852着1916発はスーパーおれんじの接続を受けて別ホーム乗り換えだからな。繰上げてもせいぜい数分程度だろう。
おれんじ食堂は一部コースを5,000円ぐらい値下げ。こんなに値下げするというのは料理のクオリティを下げるということなのだろうか。新八代～出水間の運賃と座席指定料金の合算額2,870円を引くと6,630円から1,130円になるのだけど。伊予灘物語の半額以下になるわけだが、どういう内容になるのだろうか。