アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

夏枯れインド映画

2018-08-12 | インド映画

バンコクでは、ほかに2本、インド映画を見ました。ドゥルカル・サルマーンのヒンディー語映画デビュー作『Karwaan(キャラバン)』は、共演がイルファーン・カーンということもあってちょっぴり期待していたのですが、脚本があまりにも平凡で、演技力がしっかりとあるこの主演2人にとっては気の毒すぎました。

The poster of the movie.

ドゥルカル・サルマーンはベンガルール在住のサラリーマン役で、写真家を目指していたものの、父の反対にあい、まじめな勤め人となった青年。ところがその父親が、ガンゴートリーに聖地巡礼に向かう旅でバス事故に遭い、亡くなってしまいます。遺体が送り返されてくる、というので空港に行ったら、これが別人の老女の遺体。いろいろ調べ回った結果、この老女はケーララ州のコチ(コーチン)に住む女性とわかり、家族に連絡を取ったところ、父の遺体がそちらに届いていることがわかりました。こうして遺体交換の旅に出るのですが、大きなバンが必要となるため、友人のイスラーム教徒イルファーン・カーンのバンを借り、彼に運転も頼んで南へと出発します...というのがストーリー。後半、イルファーンがらみのゴタゴタがあってバンがおしゃかになり、最後はタタの車ナノに遺体を積んで、ということになるため、下のポスターではそのシーンが使われています。上のポスターにもちょっぴり顔を出していますが、ナノ、久しぶりですね。

Karwaan - Movie Poster.jpg

途中、女性に惚れっぽいイルファーン・カーンが巻き起こすドタバタや、相手方である老女の娘に頼まれて、孫娘を大学からピックアップするゴタゴタが差し挟まれ、笑いを取るようになっているものの、あまり笑えません。それに、この孫娘が登場したところで彼女が「遺体にドライアイスを使わないと」と注意するのですが、あの気温のインドで素人が遺体を運ぶなんぞ無理だって、という「やれやれ」感が最初から漂うので、わざと作ったようなすっとんきょうなシチュエーションも全然生きてきません。監督はアーカルシュ・クラーナーとWikiに出ているのですが、父親役を演じたあの俳優と同一人物でしょうか。父親役のアーカルシュ・クラーナーは、シャーム・ベネガル監督作『Kalyug(末世)』(1981)などに出ていた俳優です。というわけで、ドゥルカル・サルマーン、ちょっとお気の毒だったのでした。イルファーン・カーンもガンで闘病中なので、いいニュースが耳に入るといいのですが、この作品ではヒットは無理では、と思います。予告編を付けておきます。

KARWAAN Official Trailer (2018) | Irrfan Khan | Mithila Palkar | 3 Aug


もう1本は、カマル・ハーサン監督・主演作の『Vishwaroopam Ⅱ(ヴィシュワルーパム2)』。これはタミル語版のタイトルで、私はヒンディー語版を見たため、『Vishwaroop Ⅱ(ヴィシュワループ2)』というタイトルでした。2013年の前作(下のポスター左)では、インドの諜報機関RAWのエージェントであるカマル・ハーサンと、アフガニスタン&パキスタン国境の村を根城にテロ活動を組織していたラーフル・ボースとの闘いが描かれましたが、今回はその続編です。カマル・ハーサンのためのカマル・ハーサンによる映画という趣が強く、太ってとてもエージェントには見えない主人公が活躍するように見せてかけている作品、とでも言えばいいでしょうか。見ているのがしんどい映画でした。

Vishwaroopam poster.jpgVishwaroopam 2.jpg

カマル・ハーサンとラーフル・ボースの他には、RAWの上司役に前作から続いてシェーカル・カプールが、アルツハイマーの母親役にワヒーダー・ラフマーンが扮しています。また、前作から引き続いて、部下の女性役にアンドレア・ジェレミアが、妻役にプージャー・クマールが出ています。前作はイスラーム教徒が公開に反対した事件があったりして話題性が高かったのか一応ヒットし、タミル語映画の歴代興収7位の成績を収めたのですが、今回はどうでしょうね...。せめて、若い第2のヒーローを登場させるとかすれば、まだよかったのに、と思いながら、見ていました。カマル・ハーサン、ラジニカーントと違って、老境に入ってからの役に苦慮している感じです。予告編はこちらです。

Vishwaroopam 2 (Tamil) - Official Trailer | Kamal Haasan | Ghibran

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今回のバンコク滞在は、Ibis Bangkok Sukhumvit 4というホテルに初めて泊まったのですが、Wifiの調子もよく、部屋のデスクというか作り付けの窓際のデスクも大きくて大満足。

朝食も豪華ビュッフェで、スタッフの対応も気が利いていて感心しました。宿泊客は、3分の1が欧米人、3分の1がインド人、そして残りがアラブや東&東南アジアの客ですが、インドの人たちは北インドと南インドが半々の感じでした。インドは外国旅行ブームなのですね。

ただ、このホテル、駅から少し歩かないといけないのと、ソイ4を通るとミニ・タニヤかと思う歓楽街なので、その辺がちょっと...。なかなか理想のホテルはないなあ、とため息が出ますが、バンコクはいつも1泊4~5千円で探しているので、あまり文句は言えません。今回は、ホテル自体は満足度が高かったので、よしとしましょう。


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