NPO法人 ナショナルトラストチコロナイ

広く募金活動を行い、寄付金で山林を買い取り、また山林所有者と保全契約を結び、森林回復の活動を行います。

柿もぎツアーに参加。

2005-10-14 19:04:14 | Weblog

10月9・10日と東中国クマ集会主催の「柿もぎツアー」
に参加しました。
目的は放置されている柿が、野生動物を人里へと誘引
する原因となるため
その柿をみんなで取りましょうというものです。
現地は、兵庫県美方郡香美町小代区新家。
標高約700mに位置する山間の村はのどかで見晴らしの
良い所です。
今回の参加者数は、約20名です。
到着した私達は、早速地域の方が用意して下さった
長い竹竿とバケツを手に柿をもぎに出かけました。

柿の幹には、クマよけのトタンが巻いてありましたが
よほど上まで巻かないと、爪が少しでもかかれば
柿の木を登っているそうです。

たわわに実った柿を見上げながら竹竿を持って
竿の先の割れ目に枝を挟んでねじるとポキンと折れて
簡単に取れるはずだったのですが、
柿は高い所にあるし、うまく挟めないし、
柿は落ちて人の頭を直撃するし
だんだん手が疲れて来てこれは大変な作業でした。

その後、大量に収穫した柿をジャムにしました。

交流会の席で、地域の方がお話をしてくれた
ことをまとめてみると

昨年のクマ目撃情報は170件。
2名の人身事故がありおばあさんが88針縫う怪我をした。
6頭捕獲して学習させ発信器を付けたが、何度も里に帰
ってくるクマ3頭は
やむなく捕殺した。

地域の人には野生動物との共存について
なかなか理解が得がたい。
そのために学習会を行ったり
柿もぎツアーのような形で地域の中で活動や交流会を持ち
野生動物に対しての知識を持つことで
具体的にどのようにお互いを守っていくかを考えていきたい。

山に針葉樹を植林したことにより
動物のえさが山に少なくなり里に下りてくることも
原因の一つであるので
実をつける木を山に植えていきたい。

以上のような事でした。

10日の朝、地面がふかふかしている自然林の中と
鬱蒼と茂った檜の植林地、対比する2種類の山を歩きながら
山の生き物たちが本来の自分たちの生きる場所で
暮らせるあたりまえのこと、人間が奪ったのなら
人間が還すしかないのだと思いました。

事務局
大饗朱美