ビジネスBLOG @神奈川中央会

神奈川県中央会が提供する中小企業支援情報です!

ものづくり現場の体験から(第2年度) 第3回 有機溶剤系塗料の革新的処理方法~スラッジの回収方法~

2014-06-30 09:16:04 | ものづくり情報
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本シリーズ(全20回)は昨年に引き続き、“ものづくり”の現場を体験した技術士メンバーが交代で
お役立ち情報として提供させていただくことになりました。本ブログを通して意見交換ができたらと思います。
よろしくご愛読ください。

第1~3回は化学メーカーの現場の体験で得た情報を浜田哲夫が提供します。
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■第3回 有機溶剤系塗料の革新的処理方法~スラッジの回収方法~

 3年前に神奈川県下に開業した塗装関係のベンチャー企業で、同じ時期にたまたま私が技
術相談を受けたのがきっかけ。今回はお手伝いしたことの一部を紹介させていただきます。
同社は小企業ながら塗装に豊富な経験があり、塗装の処理方法に新しい着想を持って事業
に参入しました。


有機溶剤系塗料の塗装とスラッジの回収

 通常、有機溶剤系塗料による塗装は、塗装ブースの中で水を張った上でカーテンを背に
ガンを用いてスプレー状に塗料を吹き付けて行われ、余剰の塗料は水中の中でスラッジ(汚
泥状の固形物)として回収されます。
 回収に際しての従来の処理方法は酸性水での処理が一般的で、「スラッジがべたついて回
収が容易でない」、「水の腐敗により悪臭が漂う」という大きい問題点がありました。


スラッジの回収方法の改善

 同社の処理方法は、余剰の塗料を特殊なアルカリ液で処理しようとするもので、上記二
つの問題点を同時に解決する革新的なものでした。
 私の仕事はどのようにしてこのような状況になるのか、を解析することでした。その結
果、「生成するスラッジ」については浮遊物(塗料、溶剤成分;しっかりした固形状)と沈
殿物(顔料、補強剤)に分離することが確認できました。
 また、「水の腐敗」については、腐敗は雑菌により引き起こされ、酸性において顕著で、
アルカリ性では著しく抑制されることを見出しました。

 その後、引き続きこの処理方法が塗装業界で問題になっているVOC対策(注)にも有効
ではないか検討をしているところでです。

注)VOC:Volatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)の略称。常温常圧で大気中
に容易に揮発する有機化学物質の総称。環境中へ放出されると、公害などの健康被害を引
き起こすので大気汚染防止法により主要な排出施設への規制が行われている。


ありがとうございました。次回より西本義男が担当します。

浜田 哲夫 (技術士、(公社)日本技術士会 神奈川県支部会員)
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公益社団法人日本技術士会 神奈川県支部
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経営に関する法律情報 ~債権回収の方法1~

2014-06-24 09:13:19 | 経営に関する法律情報
経営に関する法律情報 ~債権回収の方法1~
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 神奈川県中央会では、4つのテーマ(「経営革新情報」、「経営に関する法律情報」、
「ものづくり情報」、「ビジネスITスキル情報」)による専門家の記事を載せています。

 本日は、法律事務所 佐(たすく) 弁護士 佐々木光春氏による「経営に関する法律情報」を
テーマとした2回目の記事「債権回収の方法1」となります。


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債権回収の方法1

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  今回からは、私たちが相談をお受けする中で、最も多い相談事項である債権回収につい
てお話ししていきたいと思います。
 当然、事件の性質や権利関係の状況によって異なりますが、債権回収の通常の流れとし
ては、大まかに以下のようなものになります。
 
 (1)会社同士で交渉する
 (2)弁護士より債務者に内容証明郵便を送付し、弁護士が交渉する
 (3)債務者に対して仮差押えの措置をとる
 (4)訴訟等の提起をする
 (5)の訴訟等で取得した判決等をもとに債務者の財産に対して強制執行をする
 
 (1)と(2)は、いずれも裁判所を利用しない方法として共通しておりますが、債務者に与え
るインパクトが異なります。弁護士からの通知は、(3)以降の「法的措置」による回収を背
景としたものになりますので、債権回収実現の可能性は高まりますが、反面、債務者から
は、「弁済を少し滞らせただけで弁護士まで使って催促された」との反感を招くおそれが
あり、取引先との関係を悪化させる要因となります。そのため、いつの時点で、(2)の方法
を利用するのかを判断するためには、債務者と今後も取引を継続していく可能性など、債
務者が会社の今後の業務に与える影響を考慮することが不可欠となります。

 また、(3)から(5)の方法は、いずれも裁判所を利用する方法です。(2)の内容証明郵便など
では、「お支払いなき場合には法的措置をとらさせていただきます。」などと記載される
のが通例ですが、ここでいう「法的措置」は(3)から(5)の措置を指しています。もっとも、
法的措置と言っても、相殺による債権回収や、債権譲渡を利用した債権回収などを除くと、
強制執行として債務者の意思いかんにかかわらず債権回収を図る手段は(5)に限られ、その
他の措置については、いずれも債務者に任意の履行を促し、もしくは(5)の手段を執るため
の前提措置ということになります。
 
次回からは、(1)から(5)の具体的な内容をお話しするとともに、それぞれの方法を利用す
る際の留意点等についてお話ししたいと思います。


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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春

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ビジネスITスキル情報 第2回 ~IT業務効率化のために~

2014-06-17 11:27:59 | ビジネスITスキル情報
ビジネスITスキル情報 第2回
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神奈川県中央会では、4つのテーマ(「経営革新情報」、「経営に関する法律情報」、
「ものづくり情報」、「ビジネスITスキル情報」)による専門家の記事を載せています。

本日は、「ビジネスITスキル情報」をテーマとした株式会社インプルーブ
キャリアデザイン 代表取締役 石川紀代美氏の2回目の記事となります。

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ビジネスITスキル情報 第2回

IT業務効率化のために

どのような仕事にもパソコンが使われるようになり、今まで手作業でおこなっていた業務
もパソコンで処理することが多くなりました。

皆さんはパソコン業務にどのくらい時間を費やしていますか?
短時間でできる作業に時間をかけすぎていませんか?

パソコン業務の効率化に大切なのが『基礎的なスキル』です。土台ができていれば、後は
それにスキルを積み重ねていけます。
ただし、土台が穴あき状態だと、効率が悪かったり、そこから視野を広げられなかったり
します。

例えば…

●Wordで文書を作成する際、レイアウトを整えるのにスペースを使っていませんか?

 インデントやタブなどの機能を使ったことはあるでしょうか。
 スペースだけでレイアウトを整えようとすると、きれいに揃わなかったり、文字を追加
 したり、削除したりするとズレてしまいます。その調整に時間を費やしている方が多く
 いらっしゃいます。

●漢字などの変換ミスがあった時、文字を一度消して打ち直していませんか?

 パソコンには再変換機能というものがあります。漢字などの変換のミスであれば、入力
 し直すのではなく<変換>キーで違う漢字に再度変換し直すことができます。

●Excelで関数を使って集計をする際に、データが増えたら範囲を変更したり、関数を入れ直していませんか?

 Excelのテーブル機能を使ったことはあるでしょうか?
 増えてもきちんと結果に反映されるようにテーブルを作成するだけで、増えたデータも
 含めた集計を自動的にExcelが計算します。

特にExcelでは、ルーチンワークを効率的にしたいと、難しい機能を使って作成されてい
る方もいらっしゃいます。
場合によっては基礎的な機能を、視点を変えるだけで効率的な方法が見つけられます。そ
こに活用レベルのスキルをちょっと組み合わせれば、長く使えるファイルを作成できます。

パソコン業務が早く終われば違う作業に時間が使えます。
パソコン業務が不可欠になった今だからこそ、自分の基礎スキルを見直してみませんか?

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株式会社インプルーブキャリアデザイン
 代表取締役 石川 紀代美

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経営革新で未来を拓こう! ~その経営戦略、何を目指していますか?~

2014-06-10 14:59:29 | 経営革新をするには
神奈川県中央会では、4つのテーマ(「経営革新情報」、「経営に関する法律情報」、
「ものづくり情報」、「ビジネスITスキル情報」)による専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の118回目の記事となります。

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118回 その経営戦略、何を目指していますか?

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「景気動向を踏まえた経営計画を作
ろう!」に続いて、今回は「その経営戦略、何を目指していますか?」がテーマです。

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経営戦略の変更がブーム?

ここ数か月間で、経営戦略や経営計画を作り直す中小企業が増えています。理由は経済環境の
変化です。

外部環境
└経済環境等のマクロ環境
└取引先の変化等のミクロ環境

数年前は顧客である大手完成品メーカー等が海外に工場を移転した等のミクロ環境の変化に
よって経営戦略を変更せざるを得ない中小企業が多かったのですが、最近では消費税率アップや、
それに付随する経済政策の影響による取引変化を理由に経営戦略を見直すことが増えているの
です。つまりマクロ環境変化に対応するための経営戦略の見直しです。



経営戦略は経営目的を達成するための手段

経営的に最上段にあるかのように思われがちな経営戦略ですが、実は経営戦略は経営目的を達
成するための手段という位置づけになります。

経営目的(何のために企業は存在するのか=ミッション)
└経営戦略(現下の経営環境において、どのようにして環境対応して経営目的を実現するか)

ここで認識したいことは、「経営目的はずっと変わらず、同じなのか」ということ。経営目的はミッショ
ン(使命)であり、存在目的です。不変であることもあるし、経営環境の変化を受けて、経営目的自
体を変更することもあります。

経営戦略の見直しレベル
└経営目的まで変更したうえでの経営戦略の変更
└経営目的は変更せず、その経営目的を達成するための手段を変更するだけの変更



その経営戦略は何を目指しているのか

経営目的や経営戦略を上記のように整理することを理解頂けたと思います。そこで中小企業経営
者の皆様に質問です。

・その経営戦略は何を目指していますか?

売上高を伸ばす、利幅を増やす、組織力を高める、フリーキャッシュフローを増やす等の状態を
目標にしていませんか?この時代において経営した企業として、後世につながるような何かを成
し遂げることを目標にしませんか?

・経営戦略は経営目的を達成するための道筋を示すもの

今こそ、経営戦略の結果、成し遂げる経営目的自体を見直す時であると感じます。


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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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ものづくり現場の体験から(第2年度) - 第2回 作業環境改善事例 ~鉛化合物の溶融工程の密閉化~ -

2014-06-03 09:47:30 | ものづくり情報
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本シリーズ(全20回)は昨年に引き続き、“ものづくり”の現場を体験した技術士メンバーが交代で
お役立ち情報として提供させていただくことになりました。本ブログを通して意見交換ができたらと思います。
よろしくご愛読ください。

第1~3回は化学メーカーの現場の体験で得た情報を浜田哲夫が提供します。
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■第2回 作業環境改善事例 ~鉛化合物の溶融工程の密閉化~

 2年前に、首都圏にある主として無機化学品を扱う化学会社において私が技術相談を受け
た事例について述べます。

鉛化合物の溶融工程における作業環境

同社では酸化鉛を1成分として多成分の無機化合物を“るつぼ”(注参照)に入れて焼成す
る工程を持ち、加工品用の中間原料として製造していた。
酸化鉛はいわゆる鉛中毒の予防の観点から労働安全衛生法(鉛中毒予防規則)で、特殊健
康診断や局所排気装置(局排)の設置等が義務付けられている。
室内での管理濃度は鉛として0.05mg/m3であるが、最近の作業環境測定結果は「作業環境
管理濃度には点検や改善の余地がある」(第2管理区分)であった。


焼成炉の現状調査による問題点の把握

この相談を受け調査したところ、焼成炉はガス炉に“るつぼ”(約200ml)を乗せ、るつぼの
下からガスを当てるという、昔の“かまど”のイメージであった。
焼成炉はフード(囲い)で遮断され、局排で外部に排気されていたが、フードの隙間から
室内にもれ込み、室内温度も焼成中はフードの近傍で約20度の温度上昇があった。
鉛の発生源は“るつぼ”でしかあり得ない。“るつぼ”の中の溶融 した酸化鉛の蒸気がガ
スの流れに吸引されたためと考えた。


作業環境の改善対策

そこで、「常時“るつぼ”はフタをする」、「ガスの流れをフタから遠ざける」の対策を立案
した。
早速、工場関係者らの協力を得て改修工事を行った。工事後の試運転の結果も良好で、作
業環境測定結果も「作業環境管理濃度も適切であると判断される状態です」(第1管理区分)
であった。また、室内の温度上昇も極めてわずかであった。
振り返って、問題解決には「根本原因は何か」、「そのための抜本対策は何か」をしっかり
考えることが重要であり、それは私の趣味でもある「囲碁」や「推理ドラマ」とも共通点
があると感じた次第である。

注)“るつぼ”:(1)物質を溶融し、または灼熱する磁製または金属製の深皿。(2)るつぼの中
は灼熱の状態であるので、興奮・熱狂の場の形容として用いられる語「場内は興奮のるつ
ぼと化した」(広辞苑より)


浜田 哲夫 (技術士、(公社)日本技術士会 神奈川県支部会員)
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公益社団法人日本技術士会 神奈川県支部
http://www.engineer.or.jp/c_shibu/kanagawa/


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